2019年3月18日(月)
Cuba Trinidad
キューバ トリニダード にて
今日は早起きだ。
昨晩早く寝たから睡眠時間はバッチリだし、今日は移動日、やることもたくさんある。
しかし部屋が真っ暗すぎる…
6:30を過ぎて屋上に上がった。
とっくに明るくなってる時間帯だけど、まだ朝日も顔を出していない。
ストレッチして、気功やって、少林の基礎練を始めた頃にようやく陽の光を拝めた。
7:30、朝食の予定だけど、食事の用意はおろか、物音ひとつしない。
まぁ朝食は7:30から8:00の予定だしな。
本を読むこと30分、8:00を過ぎてダイニングに向かったけど相変わらず誰もいない。
明かりも付いてない。
8:15、ようやく寝起き顔の宿の女性が起きてきて、
あぁ、朝食ね、あと10分待ってね、頭をボリボリやりながら言った。
ほんとこの宿サービスが最低だな…
で、朝食。
昨日と同じ乾いたフルーツがちょっと。
昨日の残りのチーズを挟んだと思われるビビるくらい不味いパン。
あとコーヒーとサトウキビジュース。
もうコーヒーしかまともに飲めるもんねぇじゃん…
力なくコーヒーを啜ったら、すでに砂糖入りにしてるようで、超甘い。
ザケンナクソッタレええああああ!!!
さすがにコーヒーももう残した。
ブラックに慣れ過ぎて砂糖入りのコーヒーはもう飲める気がしない…
朝一でATMでお金おろしてバスチケット買って、
インターネットカードを交換してヴァラデロのビーチに行くつもりだったのに、
早速時間押しちゃったよ。
急いでATMのある銀行へ。
なんだこの人混みは…
ATMを見ると、2台ともOut of Service。
少々お待ちくださいって書かれてるから待ってたら、
銀行窓口待ちのお姉さんが「待ってても復旧なんかしないわよ」と教えてくれた。
なんでやねん…
近くの別のATMを教えてもらった。
3ブロック歩いて、はいまた大混雑ですね。
誰がどう並んでるのかよく分からないままに後ろに付いた。
遅々として進まない中20分ぐらいして、あるおばさんが尋ねてきた。
「ATM待ちの最後尾?」
「多分そのはずです」
「あなた下ろしたいのはCUC?」
「そうですよ」
「ここ、CUCは扱ってないわよ」
なんだと?!!
「じゃあどこで下ろせますか?」
「ここから1ブロック先を曲がって、5ブロック先にあるわ」
遠いな…
暑くなってきた太陽を避けつつ歩く。
しめた、列が少ない。
ATMも稼働してるし、CUC取り扱いのマークも見える。
並んでると、陽気なアイルランド人のおじさんもやってきた。
「いやーキューバ参っちゃうね!ほんと面白い国だ。shit。なにもうまくいかない!ハハハ」
どうやらおじさんも別のATMでなぜかカードが使えず、こちらに来たそうだ。
「今年の夏のラグビーワールドカップは日本で観戦するのかい?」
アイルランド人ラグビー好きだなぁ。
「うーん、そうかもしれないですね」
特に興味ないもんな。
「日本での初戦がアイルランド対日本なんだ。ヒョウ、盛り上がるぞ〜。」
さて気になるATM、25分近く待ってようやく順番が来たのだけど、
エラー。
何度やってもエラー。
おじさんもエラー。
なんでだーーー!!!
2人して銀行窓口のお姉さんに尋ねたら、
「ここは小さい銀行なので外国のクレジットカードは使えないんです」
とのこと。
ATMにはVISAとかMasterCardって書いてあるのに!
「ダメね。BIFって書かれた大きな銀行に行きなさい」
なんなんだよこのたらい回しー!!
さっさとバスチケット買わないと売れ切れるかもしれんのにー!
で、指定されたところはATMじゃなくて、インターナショナルバンク。
待つこと10分。
さっき別れたおじさんも外に来てた。
さて、窓口に呼ばれた。
いつものようにまたパスポートを出した。
カードをカードリーダーに差し込む。
エラー。
「ダメだな。下ろす値段を下げてみようか」
115を試しに50CUCて再トライ。
エラー。
「カードに問題があるようだね。カード会社に電話して確かめてからまた来てください。」
マジでゲンナリ。
つい数日前に繰り上げ返済で限度額を復活させたばかりだからお金が足りないはずはない。
とすれば考えられるのは、
・スキミングされて犯人に限度額いっぱい引き出されてしまっている
・楽天カード会社のなんらかのシステムトラブル
・この銀行端末に何か問題あり
だ。
まずはじゃあネットで楽天カードのマイページを確認だ。
しかしその前に、インターネットカードの手持ち最後の1枚が破けてしまってるから交換しないと。
はい、この行列ですね。
「交換なら優先的に案内できるよ」
とのことなので、長々と待たずに済んだ。
たった15分程度だ(キレ気味)。
パスポート提示して、
窓口担当者が書類作成する間5分ぐらい無心で待ち続け、
書類に3回もサインして、ようやく新しいカードゲット。
すぐに目の前の公園でネットに繋ぐ。
キャッシング限度額、
うん、残り7万くらいある。全く問題ない。
で、一斉受信したメールの中に嫌なものが混ざっていた。
楽天カードより、
「カード不正利用の疑いが検出されたため、自動的にカード利用を差し止めました。
以下の連絡先に電話をしてください」
…
どんだけ楽天カード振り回してくれんの…
セキュリティ大事だけどさ?!
正直このタイミングは超迷惑!!!
今のところこの国では犯罪の気配が全くない。
せいぜいボッタクリ程度だ。
まずスキミングは考えられない。
だって5日前にATMで出金した他では使ってない。カード出してすらいないもん。
心当たりがあるとすれば、
その出金が不正利用扱いされたことってくらい。
日本からカード利用額の繰り上げ返済の連絡をした翌日にキューバからお金を下ろしたってことが不正と見なされたか?
いやぁ、まさかそんな電話の逆探知とかしないだろう。
お金を下ろした額も2万円程度だから不自然ではない。
理由はともかく、今金が下ろせないのはとにかく困る。
すぐに復旧要請のメールをした。
電話できないからな。
日本時間は現在深夜00時。
あと最短でも9時間はまたなきゃならんのか(´Д` )
はい、ヴァラデロ行きは消えましたね。
使える手持ち金はわずか2.6CUC程度。
日本円で300円もない。
なけなしのそのお金で、とりあえず1.5リットルの水を買った。
これで死ぬことはないだろう。
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花が凄い。

素敵なガーデン。ホテルかな?
歩いて今夜の野宿先を探すことにした。
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コロニアル建築?
馬が活躍している社会。素敵だ。少なくとも排気ガスを出さない。
あちぃ…
キューバにも鉄道なんてあるんだな。
暇そうな鉄道員が寄ってきて、勝手にいろいろ解説してくれた。
「日本から来たって?これもスミトモなんだ!
日本製のパーツを使ってアメリカで組まれた列車だ。1914年製だぞ」
ふーん。
「夕方の17時から○○って町まで行って帰ってくるのが走ってるんだ。列車の中見るか?」
いや、別にいいです。
「ノープロブレム!ノープロブレム!ほら、中に乗りなよ!ノープロブレム!」
あまりしつこいので一応乗ってあげた。
うむ、古い。
趣はある。
じゃあサイナラ
「待て待て!そのペットボトル、空だな?!水いるか?」
どうせ水道水でしょ。いらんいらん。
腹壊したらかなわん。
「待て待て!じゃあそれゴミだな?捨てといてあげるよ!俺にくれないか?」
こっちの人みんな空ペットボトル欲しがるよなぁ。
「はいあげる」
「グラシアス!グラシアス!列車は今日の夕方17時にここだ!なぁ!どうだ?」
「ふーん。いっすね。」
「な?!だろ?で、どう?今夜17時だ」
「興味ないです」
営業が強い…。
どこいっても金金金でマジ鬱陶しい(´Д` )
さらに郊外の、空港がある近くまで行ってみた。
うーん、大きな空港ではなさそうだなー。
セスナが止まるくらいかな?
でもここ、野宿いける!
夜はここに決まりだな!
座って日記を書いてたら3人のちびっ子がやってきた。
制服を着てるから小学生だな。
「ブルースリー!ブルースリー!あちょー!カンフー!」
って言いながら俺の目の前で笑いながら転げ回ってる。
アホだなぁ。
ブルースリーカッコいいよね。
俺はカンフー映画は断然ジャッキーチェンの方が好きだけど。
クスクス笑いながら1人の子が近づいてきた。
「1CUC!1CUCちょうだい!」
愕然とした。
なんなんだよこの国…
小学生が乞食同然にたかってくるって…
いや、今までもストリートチルドレンなんてそこら中で見てきた。
この国はロシアに次ぐ、社会主義の国。
貧しくてもみんな平等で、幸せな国を作ろうとして、
それでわざわざこんな不便な社会になってるわけだろ?
革命までして、観光立国としても成り立ってるのに、この腐り用はなんだ?
全く誰も幸せそうじゃない。
「トリニダードはとても美しい街だよ!」って何人からも聞いた。
「キューバは古き良き美しい国」だと、来る前からあちこちで見聞きした。
サンクリストバルで会ったエイスケさんも1ヶ月間もキューバに滞在して、
「便利なだけが幸せじゃないよね」なんて言っていた。
全然なんだけど?
全くどれも微塵も感じないんだけど?
3つの町を回ってきたのに、町並も道中の景色もほとんど変わらない。
どこ行ってもゴミだらけ。
建物はボロボロの手作りで、デザインはヨーロッパを少し混ぜたような、チュニジアで見たようなもの。
レトロなデザインのクラシックカーは観光客向けがほとんどで、しつこく客引きしてくる。
しかしガソリンの質が悪いのか、全ての車が黒煙を巻き上げて環境と健康をぶち壊してる。
みんなタバコばっかり吸ってて、
名産品といえばタバコ、酒、砂糖や蜂蜜、焦がし過ぎたコーヒー。
健康を損ねて依存性のあるものばかりだ。
物乞いまでいるし、子供すら金の無心。
みんなしてアミーゴ!とか呼んでくるけど、誰も外国人を友達となんか見ちゃいない。
ただの金ヅルだ。
なんとかして金を使わせようって必死さが端々に滲み出ている。
停電するし、水出ないこともあるし、水道水飲めないし、
道路ガッタガタだし、ネット環境最悪だし、
クレジットカードは使えず、現金使用はややこしく、銀行もATMもまともに使えない。
そして極め付けにメシのレベルが低い。
不便な旅を楽しむって言ったって、
基本的なライフライン部分が備わってないと楽しむ余裕も生まれない。
貧しい国ならではのピュアさとか物価の安さがあれば心も休まるけど、
この国にはそれがない。
これまでの国でチュニジアが最低だったけど、
キューバ、ワーストワンにしても良いかもしれないわ。
良し悪しあるから甲乙付けがたいが。
正直、ほんとに一刻も早くこの国から出たい。
公園で本を読んだり日記書いたりしてひたすら時間を潰す。
腹減ったよーー
暑すぎる…
空気悪すぎる…
17時近くになった。
あまり長く支払いを引き延ばすのも良くない…
ってことで宿に向かった。
途中で屋台を発見したので昨日の夕飯と同じサンドイッチを買った。
1CUC。
パンが昨日より少しマシだった。
さて、宿にて。
支払いをすると話したら、今日のバスはもう無いけど、
どこか別のところに泊まるのか?というようなことを尋ねられた。
イマイチよく通じない。
ちょうどその宿の女性の旦那さんの友人が遊びに来ていて、その人がかなり英語を話せた。
カードが使えなくなったことで現金を下ろせず、
問題が解決するまで滞在しないといけないこと、今夜はテントで野宿することを説明した。
なるほど、と伝わったようだ。
それを宿の人にも通訳してくれた。
バイリンガルいいなー
「君を外で寝させたく無いから、今夜は支払い無しでいいからここに泊まってって良いよって、彼女が言ってるよ。」
な!
ななな!
ナンデスト?!!
ずっと雑な扱いしてきたこの方が!!?
あ、ありがとう、ございます!!!
な、もう、ていうか感謝というか、それ以上に。
自分がこの宿とスタッフ達をすごく不満に感じてしまっていたことをひどく悔やんだ。
たしかにサービスの質は超低いし、
宿の中で当たり前のように喫煙するし、
態度がやたら高圧的だけど、
でも、それはその人たちの常識内でのことであって、
他人に対する優しい気持ちが欠落してるわけじゃないんだ。
互助、助け合い、困った時はお互い様。
大都会じゃないからこそ、多分その文化は健在している。
先進国の、資本主義国の、アジアの、日本の、
常識っていうフィルターが俺の中にも何重にもかかってて、
それを通してしまうと些細な自分との違いでイラついてしまうけど、気をつけなきゃダメだ。
常に思いやりを持って。
ってかそもそも俺の詰めが足りてないんだけどな…(´Д` )
迷惑かけないように、損しないように、目標に達するように。
俺から、人に貢献できるように。
きちんと守りを固めながら駒を進めていかなきゃ。
夕飯に鞄の中のスパゲティを食べようとした。
「確かスパゲティって茹でなくても水で戻るんだったよな!」
って試してみたけど…
火が通ってなきゃ小麦粉、実質ナマじゃん(´Д` )
ダメだ頭が働いてねぇ…
俯瞰的視点の高みは未だ遠い。
マズい味なし水戻し生スパゲティを無理やり腹に詰め込んで就寝。
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