2018年12月28日(金)
Ireland Galway 〜 Shannon
アイルランド ゴールウェー 〜 シャノン
今回泊まったこの宿、Galway City Hostel。
アイルランドのホステルランキングで優勝したことを推してるだけあって、
めっちゃクオリティが高い!
ただ、面白いのは、ドミトリーはドミトリーであること。
あくまで「ホステル」であることを崩さずに、
ホテルのサービスに近づくのではなく、ホステルとしての質を高めている。
そこが面白い。
クリストファーズインと同じような、
二段(三段)ベッドの、それぞれの台にライトと電源が付いてるタイプのベッド。
ベッドの下には金網の引き出しがあって、錠前があれば荷物を入れて保管できる。
だから外出するにのも困らない。
錠前(英語でpadlock)は別に用意しないといけないんだけど。
今回は尋ねてないけど、
錠前式の収納とかロッカーがある場合は大体どこのホステルでもレセプションで売ってる。
一度買ってひとつ持ってれば、他のホステルでも使えるってわけだ。
各部屋にはバスルームがあるから部屋の外まで出て行かなくても済むようになってる。
しかもシャワー室とトイレ個室が別れてるのは嬉しいね!
マイナスポイントだけど、
シャワー3部屋のうち2つはノブが故障してるのか、
温度調整がうまくいかなくて熱すぎたのが難点だった。
シャワーが熱すぎて浴びれないのは初めてだ。
宿によっては人肌以下の水がチョロチョロ白糸の滝になってるだけだったりするから、
それよかまだマシだけど、ヤケドするってのは考えもんです。
部屋も窓を閉めてしまえば寒くない。
ブリストル寒かったもんなぁ。
取りあえず快適だってことを言いたい。
朝食に降りていったら他のお客さんは朝が遅いのか誰もいない。
食堂兼リビングの壁にはギターとかフレームドラムとか飾ってある。
自由に使えるパソコンは、マック。
宿のクオリティをあげようと思うと、自然とホテルのようなイメージになるんだけど、
そうじゃなくて「ホステル」の屋台骨を崩さず、グレードを上げる。
まだ考えたことのない観点で、素直にいいなと思った。
これって他にも応用効くよな〜。
グレード分けされてる2つの要素があって、
その下の方のグレードを、アイデンティティそのままに質を高める。
ってかまぁ、日本そういうの得意そう。
吉野家が出すうな丼とか。
個室型夜行バスとか。
塚田農場とか。
朝食もあくまでふつうのホステルのラインナップだ。
トースト、パン、ミューズリー、コーンフレーク、ジャム各種にマーガリン。
コーヒー紅茶、オレンジジュース。
この定番を抑えつつ、グレードの差を感じさせるのは、
ミューズリーには追加でパンプキンシードとヒマワリの種を加えられたこと。
いや、分かってますよ、大したことねーじゃんって!(´Д` )
でも違うんですよ!
このヘルシー食材が追加で入るだけでかなり印象が変わるんです!
ヨーグルトもある。
小さい器に入ってるからたっぷり食べられるって感じじゃないけど、
ミューズリーにひとさじ加えれば腸内環境も免疫も1ポイントUPだ。
乳酸菌は一度にドカっと摂取するんじゃなくて、毎日少しずつでも摂るのが正しい。
だから少なくてもいいのです。
リンゴも食べ放題だし、牛乳は普通のと低脂肪乳があるし、
健康意識があるってだけで一気に株があがる。
人も何人か降りて食堂にやってきた。
よーし食べるぞ食べるぞー。
コーンフレークに加えて、チョコクリスピーもあって、ちょっと子供心をくすぐられる。
尻に敷かれたら物理的に再起不能になりそうなヒップダイナマイツ女子が、
そのチョコクリスピーを山盛りによそって、
チョコソースべったりつけたトーストと一緒に食べててちょっと笑ってしまいました。
ココくんもビックリです。
ここはほんとオススメできるホステルですね。
1泊16ユーロ、安くはないけど、かなり満足です。
チェックアウトは10:30。
まだ少し早いから、エア広場の横のCAFE NEROに入ってウェブ作業をした。
このあとは、美しい断崖絶壁があるというクリフス・オブ・モア(Cliffs of Moher)に行こうと思ってた。
時間に合わせてカフェを出てバス停に行ったのだけど…
見当たらない…
電光掲示にも出ていない。
どゆこと??
もっかいグーグルマップをチェックした。
あ!
間違えた…
コーチバスステーションは2つあって、俺が今いるのはダブリン又はダブリン空港行きが停まるところ。
クリフス・オブ・モア方面、南へ行くバスが出るのはワンブロック挟んで隣にあった。
うおおおい!
しかもそっちの方が広場近いし!
慌てて走ってそちらのステーションに移動したけど、
数分遅れてしまい、目的の350番バスは既に居なかった。
えー、次のバスは?
2時間後の15:00発。
待てるかー!
片道2時間半かかるから、15:00から乗ったら着くのは17:30。
もう日が暮れとるわ!
シャノン方面にあるクリフス・オブ・モアで崖見て、
付近で野宿して、明日の朝シャノンに移動して空港から飛ぶ予定だったのだが。
券売機で値段を調べてみると、
クリフス・オブ・モアまで2時間半で16ユーロ。
同じくらいの距離でシャノンまで行けるバスは、2時間半で17ユーロ。
崖を挟んだら倍くらいになるわけか…
さらにさらに、シャノンの街より近いシャノン空港は、
なんと10ユーロで行けてしまう。
やっす!
…
こ、む、むむ…
ウム、空港に行っちまおう。
崖、見たかったけど、なんかいいかなってなっちゃった。
エディンバラからダブリンに行くライアンエアーで7000円以上もスっちゃったのがやっぱり首の後ろにズンと乗っかってる。
大きな損失をどこかで埋めなきゃならない。
あと空港にはマジで3時間以上前には着いてるようにしたい。
もうあんなバタバタは懲り懲りだ。
何が起きるか分からない。
せっかく年会費払ってプライオリティパス持ってるのに、
豪華で期待度が高かったバルセロナ空港とエディンバラ空港のラウンジを全然堪能できなかった。
飛行機のチケットは、旅の支出の中でも特に単価がデカい。
そこにリスクがかかるのは良くない。
空港なんてどこも一緒だからそこに時間使うのはもったいないけど、
いずれにしてもウェブ作業に時間は取られるのだから、それ用に当てる方が賢いはずだ。
バスターミナルにはフリーWi-Fiがないのだけど、
場所によってはゴールウェーシティホステルのWi-Fiを拾うことができて、
空港行きバスの出る14:00までの時間は有意義に使うことができた。
本を読みたかったけど思いのほか揺れるので音楽を聴いて過ごす。
あーモヤモヤする。
めっちゃドラム叩きたい。
めちゃくちゃドラム叩きたい。
音楽を聴くとその気持ちに火がついてしまう。
Cornersの練習、ライブが恋しい。
旅中でも出来るようにと、セルフレコーディング用にドラムトラックを打ち込む仕事があるのだけど、
全然手をつけられてない。
ドラムトラックをベースにして重ね録りをする。
だから俺がやらなきゃ、他のメンバーにバトンタッチできない。
とても重要なことなのに、まったく進められなくて、その責任がずっと内臓を蝕んでいる。
パソコンのメモリを増設すればソフトをまともに動かせるようになるのだけど、
俺のラップトップは増設できない。
新しいパソコンが欲しいけど、iPhoneと同じく、南米前に新調するわけにはいかない。
ドラムのレコーディングは最高に楽しいのに、
PCでの打ち込み作業ってスッッッゴくツマンナくて苦行のようなんだよな…
旅に入ったことでバンド活動が完全に止まってしまっている。
時を止めて、その隙間でもがいているようだ。
日本に帰国した時、この止まった時が動き出すんだろうか。
りお、しょーへー、なとり、ゴメン。
もう少し待っておくれ。
パリパリ。(ポテチを食べる音)
うめー。
テイトーのポテチうめー。
バスは15:30頃には空港に着いてしまった。
さすがアイルランド、小さい。
国際便もバンバン飛んでる空港だけど、ターミナルはひとつだけでコンパクトだ。
特にセキュリティゲートの先が充実してるようで、こちらはちょっと寂しげな雰囲気。
「3人がかりで大きなナッツを収穫した像」かな?
飛行機は明日の14:40発。
つまり出発までほぼ丸一日ある。
やることやっちゃるぞ。
というわけで空港のWiFiを使ってひたすらアメリカ入国のための調べ物に奮闘した。
アメリカ入国、結構厳しい!!!
まず大前提として、飛行機か船で入国する場合はESTAというのを登録しなきゃいけない。
これは2年前にホノルル行った時にやったことがあるので楽勝。
言うても、認証に最大72時間かかるからもう事前に終わらせてあるんだけど。
アメリカでの滞在先はピッツバーグの知り合いの家にした。
ビビったのは、SNSのアカウント記入欄なんてのがあったこと。
ここは必須項目じゃないから飛ばしたけど、そんなとこまでチェックされるとか嫌過ぎるな。
外国人が被疑者になったりしたとき用なんだろうけどね。
次の難関は、出国チケット。
アメリカに入国するときは、事前に出国チケットを持ってないといけない。
なんだ、イギリスと一緒じゃん?って思ったけど、
困ったことに隣接しているカナダとメキシコは出国先として認められないから、
そこから先のチケットが必要になる。
今のところ俺は、
アメリカ
→カナダ
(→可能ならキューバへ行ってカナダへ再び戻る)
→アメリカ
→メキシコ
→グアテマラ
というルートを計画している。
つまり、2ヶ月近く先の、メキシコからグアテマラに行くチケットをあらかじめ買っとかなきゃいけないわけだ。
そんな先の予定立てられん!
しかもメキシコからグアテマラはバスで移動予定だからそもそもフライトチケットが用意できない。
入国管理官に
「アァ? そんなファッキンな言い訳が通じると思ってんのかこのデクノボーが!!」
って言われるのは目に見えてる。
仮にそのルートが正当であっても、規定に沿わなきゃハイさようなら、帰れ。で終わってしまう。
これはなんとしてでも避けたい。
というわけで色々なパターンを考えて、
マイアミからグアテマラシティに飛ぶフライトを買うことにした。
安いやつなら7000円くらいのとかあるけど、捨てるには高すぎるので、
50000円のやつでキャンセル無料のを買う。
無事入国したらキャンセルしてしまえばいい。
不法滞在は絶対しない。だから別に咎められることは無いはずだ。
キャンセルできるのは購入から24時間以内だから、明日取ることにした。
ドキドキするね。
お次は入国管理官からの質問に対する答えをシミュレーションしよう。
滞在目的は観光だけど、「sightseeing」だけでは不充分なんだそう。
…考えてみると、俺はなぜアメリカに行きたいんだろう?
小さい頃から観てきた映画の中の世界。
それを体感したいんだよな。
グーニーズもホームアローンもゴースト・ニューヨークの幻も、
ダイハード、リーサルウェポン、ゴーストバスターズ、
ターミネーター、ジュマンジ、魔法使いの弟子、2112、
デイアフタートゥモロー、ノウイング、アイランド、ツインズ、
ナショナルトレジャー、スパイダーマンもアベンジャーズも、
もうぶっちゃけハリウッド映画全部!
だって「ハリウッド」だもん!
フルハウスやサブリナなんかの古いドラマから、
4400、HERO、マーベルのデアデビル、ルークケイジ、
ウォーキングデッドなどドラマもみんなアメリカ!
ジャッキーチェンの中期以降の映画も。
ヤバすぎ!
そうなると、観光の目的は映画のロケ地巡り、ってのが妥当かなぁ。
うおおおガゼン燃えてきた!
これだけでも楽しいのに、アメリカは俺が散々聴いてきた音楽の中心地でもある。
もちろんイギリス音楽も大好きだし影響受けてる。
ビートルズ、アニマルズ、ミューズ、クイーン、ポリス、ピンク・フロイド、キングクリムゾン。
でもいっちばん好きなドリームシアターはアメリカだ。
デイヴ・ウェックル、スティーブ・ガッド、マイク・ポートノイ、マイク・マンジーニ、テリーボジオといった俺のドラムの神様たちはみんなアメリカにいる。
フュージョンに至ってはジャンルからしてアメリカ発祥。
大学時代のバイト先のシェフ、オヤマダタカシさんの「プロを目指すなら黒人音楽を聴け」って言葉に触発されて聞いたデニチェン、バーナードパーディ、バディリッチ。ジョジョメイヤーも。
テコロッテの達也さんの大好きなロックンロールやカントリー、ロカビリーやブルースもアメリカ発だ。
ヤッベェ。マジヤッベェ。
アメリカ文化は意識するとしないとに関わらず自分の身体に染み付いている。
なんとかお金をセーブしつつアメリカン文化をとことん味わい尽くしてやるぞおおお!!
さて、興奮してる場合じゃない。
さしあたり泊まる場所、決めないと!
年末年始はニューヨークで過ごすんだけど、世界一の地価を持つニューヨーク、ナメてたわ。
マジで宿の値段が高い!!!
ホテルは最低100ドル。
ホステルでも安くて38ドル。
それが年末年始は値段が上がって、最低1泊50ドルからになる。
平均を見ると、ホステルが通常は45ドル、
12月半ばと1月5日以降はキャンペーンで38ドル、大晦日は100ドル、
みたいな感じ。
1泊10000円以上とかバックパッカーの値段じゃねぇ!!
ユーロに対してもポンドに対してもそうだけど、日本円が相対的に安すぎんだよな。
俺が子供の時分は、日本人が旅行に来たら豪とまでは言わないまでも、
余裕をもって遊べたと聞いている。
バブル経済もあったしな。
いまだに俺のイメージでも、1ドル=98円とかの印象だもん。
小学生の頃と比べてかなり円安が進んでいる。
日本で頑張って稼いでも、海外に来たらまともにランチも気軽に食べらんない、
なんていう状態じゃ、やはり惨めさが漂う。
幸い、アメリカと言えば体に悪いジャンクフードが安く山盛りで食べられると聞いている。
ヨーロッパと違って、アメリカではグルメは封印かな。
安くて庶民的なものを食べてしのぐ。
この1ヶ月半で、ハンバーガー、ガンボとジャンバラヤ、クラムチャウダー、アメリケーヌソースの料理なんかが食べられればとりあえず満足かな。
食費でうまく節約するしかない。
こんな風にね。
持ってた食材でアボカドトーストを作って夕飯にした。
これで1.40ユーロくらい。
ホステルを検索した。
ブッキングドットコム、エクスペディア、
ホテルズドットコム、トリップドットコム、どれ見てもだいたい一緒。
マンハッタンは高いからと、周辺のブルックリン、クイーンズ、ニューアーク、ニュージャージー、空港の近いニューバーグ付近まで片っ端から検索したけど、全部ほとんど変わらない!!
18、19ユーロってのかあったと思ったら、フィラデルフィアから東海岸まで出たところのエリアだった。
遠すぎるわ!!
タイムズスクエア散策のために毎日長距離バス使わなきゃいけんわ!
バックパッカーズホステルやユースホステルで個別にグーグル検索してみるけど、やはり高い。
ニューイヤーを超えてしまえば安くなるみたいだ。
比較的安いユースホステルを元旦から2泊とりあえずゲット。
他は…
そうだ、AirBnB!
こういう時に使うんだよ。( ´一` )
さっそく登録してみようとしたら、
電話認証が必要ときたもんだ。
携帯の契約切る前にやるべきだった!
使うかどうか分からんけど、Uberもそうかもなぁ。
ニューヨーク滞在を安く済ませたい場合はシェアハウスを活用するケースもあるみたい。
そういやジーナリンはそうしてたような。
いくつか安いとこを調べてみたけど、やはりシェアハウスは住むためのもの。
1ヶ月から契約ってのばかりだった。
1週間の短期の場所も見つけたけど、女性限定のが安くて、野郎は高いまま。
なんてこったいべらんめい!!
カウチサーフィンはどうだろう。
ひさびさに検索したら割といるね。
でも年末年始泊めてくれるもんなのかな?
しかも明日から希望っていう。
かなり厳しいよな…
野宿、テント泊について調べてみたら、
マンハッタンで野宿しまくってた変態さんがいたけど、しょーじきブッ飛び過ぎてて真似できない。
寝袋どころか、ゴミ袋に足突っ込んでそのまま芝生で寝て、
深夜にスプリンクラーにやられてびしょ濡れになったとか、
ダウンタウンで寝てたらギャングに絡まれたとか。
ツワモノ過ぎる(´Д` )
野宿について調べても、危険だよ、極寒だよ、って情報くらいしか出てこない。
フェイスブックで呼びかけてみたら、
ユーシ君が彼の知り合いでニューヨークに住んでる人を呼び込んでくれたんだけど、
今は日本に帰省しているらしい。
そりゃそーですわ!
年末年始ですもん!
「冬は24時間営業の地下鉄で寝れますよ」という情報をゲット。
おお!
でも地下鉄じゃあ、寝れないよなぁ。
「みなさん横になっていらっしゃいます」
そうなの?!(笑)
いやーでもやはり盗難が怖い!!
コインロッカーを探して荷物預けて野宿ってのならいけるかな。
天気予報を見たら、晴れ時々曇りだけど、最低気温が0〜3℃。
キッツ(´Д` )
凍死レベル。
「安全はお金で買ったほうがいいよ」
という先輩のお言葉。
「年末年始なんだから、奮発するのも手だよ。安全第一だから」
とローマで会った西牧先生。
そう、だよなぁ。
取り敢えず保留!!
持ち物の機器類と命だけは絶対に失くさない。
その前提は変わらない。
時間はもう23時。
トイレで歯磨きをして、ウレタンマットと寝袋で地上階の階段下にベッドを作った。
ホステルに置いてくるべきだった、にんにくとビーフブイヨンの素、
それに使い切れなかったバターを処分した。
ナマモノと牛製品はアメリカ持ち込めないからな。
荷物を減らすために、穴が開いて使えなくなったエア枕、
あとアルバニアのフリーマーケットで買ったセーターも捨てた。
まだ使えるものを捨てるのってやはり心苦しいな…
寝袋に潜り込む。
冬用だから室内ではちょっと暑いくらい。
ガラス窓の暗闇、そこに映った自分。
いつもと違った旅の郷愁。
遠くで飛行機の飛び立つ音がうっすら聞こえて、消えてった。
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