ニューヨークで年越し

2018年12月31日(月)
USA New York
アメリカ ニューヨークにて

やはりオリーブオイルが欲しい…
起きてキッチンに降りてきて朝食を用意しようしてそう思った。

 

昨日、夕飯にパスタを作ったけど、オイルがないことが災いして失敗してしまった。

オリーブオイルは、あれば何にでもいくらでも使える万能な食材。
少なくとも1週間飛行機に乗る予定がないのなら買っていて損はない。

試しに昨晩行った最寄りのスーパーの営業時間を確認してみると、
なんと今日は早く閉まる代わりに朝7:00から開いてるという。
マジすか!!

よしいくぞう。

冷たい外気を吸いながら足早にスーパーに行ってオリーブオイルを買ってきた。
同様に、気になったけど買わなかったヨーグルトとマヨネーズ、ライムも。

物価は東京とほとんど変わらない気がする。
オリーブオイルの中瓶、ちゃんと蓋が閉まるガラス瓶のやつ6.69ドル。
為替を見たら今1米ドルは110円。
だから736円。

ボスコのエクストラバージンの0.5lのやつとほぼ一緒。
ライムが一個20セント。
これは安い。

ヨーグルトが小さいやつが味付きしかなくて高くて、一個1ドル以上する。
だから1kgくらい入ってるバケツみたいなやつ買った。3.19ドル。
ちょい高かな。

マヨネーズが、瓶に入ってるやつは安いんだけど使いにくい。
ヘアジェルみたいなボトルのやつに入ってる使いやすそうなので小さめのやつを選んだ。

セール品でかなり安売りらしいんだけど、それでも2.99ドル。

放牧鷄の卵を使ったものって書いてあったけど、あまり信用できん感じ。
だから330円ってのはかなり高い気がする。
キューピーマヨを求む。

 

ニューヨーク名物、ベーグルを半分に割って、
トースターで軽く温めたらクリームチーズをたっぷりと塗った。

その上にアボカド1個分をスライスして乗せて、マヨネーズ、オリーブオイル、塩胡椒を少しずつ振った。

アボカドトースト

じゃじゃーん、アボカド・クリームチーズのベーグル〜♩
なかなかニューヨーカーなメニュー出来たんじゃないですかコレ!

ライムを丸一個分絞ったヨーグルトも添えて。

んー、味も!

うまい!

隣の女の子2人が目を丸くして俺のブレックファーストォを見てる☆
ついでに俺を見てもいいんだゼ☆
もぐもぐ

コレはもう俺セレブモデルになれんじゃね?!

ワイルドブルーベリーとアサイーとチアシードととにかくなんか美容に良さそうなやつ全部ブッ込んだスムージー作っちゃえばもうきっとモデルになれるよ!

と、その前に猫背直さなきゃな。
歯列矯正もしたいな。
ムダ毛処理もしないとな。太もも毛深いからな。
X脚はどうしたらいいのかな。整体かな。
それとあともう少しガタイ良くして…
って改善点多すぎ(´Д` )

モデルは程遠い!

 

そういやハリウッドってどこにあんだっけ。
カリフォルニアだったよーな。
あとで調べてルートに入れよう。

好きな俳優はニコラス・ケイジです。
日本人だったら真田広之が好きです。

ブログ更新しながら日本のユーキ君とアベンジャーズについて熱く議論してて、
ふと東京の時間を確認したら00:20!!!

うおおいつのまにか年明けてるうううう!!!
あけましておめでとうございます!

こっちまだ朝の7:00!

日本めっちゃ最先端走ってんなぁ。
世界で一番先行ってる国ってどこなんだろうね?

チェックアウトして荷物を預けて、ニューヨーク散策に出ました。

寂れた住宅街

この宿International Students Residents があるのはブルックリンのウィリアムズパークというエリア。

交差点

少し歩いてクリントンヒルってエリアに近づいたら急にユダヤ人エリアに変わった。
うおおビビる!!

今さっきまで黒人がいるなと思ってたのが、歩いてる人の9割がユダヤ人!

特徴的な黒の上下背広、シルクハット、モッサリ長ーいもみあげとヒゲ。

ほとんどの人が同じ格好で、
革靴履いて小脇に書類とか入った透明なポーチを持ってて、メガネかけてて色白。
すっげぇ面白い!!

失礼な言い方だけど、めっちゃ面白い!

なにが面白いって、一本区画が変わった瞬間に、歩いてる人が全員その格好になったこと!
まるで別の国だ。

女性もちょっと古臭いおしゃれ服着て、ベビーカーを押してる。

ほんと不思議なんだけど、みんな一様に同じ格好なんだよな。
徹底的に「個」を消そうとしているかのよう。

 

ユダヤ教の経典は旧約聖書だ。

キリスト教と根本は同じなのに、なぜこんなに制約がたくさんあるのだろう。

そういえば、基礎的な部分は勉強したけど、
今までユダヤ教に関しては一度も深く考えたことなかったな。

彼らの教義。
彼らの理想。
彼らの日々の生活。
なにを望んでいるのだろう。

きっと友人として知り合えたら、絶対面白い価値観を分けてもらえるだろうな。

謎の文字が書かれた幼稚園バス

これ、なんの文字…?!
初めて見たわ!!!

 

再び黒人居住エリアの団地があって、
そこを抜けてYork Street Subwayって駅に近づくと、
白人の比率が増えてニューヨークのるつぼ的な雰囲気がまた戻ってきた。

ここまで歩いて来たのは、このカフェに来るためだ。
「Brooklyn Roasting Company」

東京都内には、ブルックリン・スタイルのカフェってのがとても沢山ある。

シングルオリジン・ハンドドリップというサードウェーブの流れが少し落ち着き、
今はブルックリンスタイルのラテ系の流れにまた揺れ動いている。
ゴリラコーヒー、ザ・ロースタリーなど。

ブルックリンスタイルってのは、
無骨な、木と、黒塗りの鉄と、ガラスとコンクリートを主体としたデザインで、
スケボーとか落書きアートとかのストリート系って言われる文化を取り込んだ雰囲気のものだ。

濃いめのエスプレッソ系コーヒーと、鮮やかなドーナツが定番。

一体本場のブルックリンはどんななのだろう?ってずっと気になってて、それを確かめに来たのだ。

Googleマップで検索すると何店舗も出てきてどこ行くか悩んだけど、
とりあえず1番上にあったやつにしたのだ。

ちなみにホステルからここまでで既に2店舗、
このブルックリン・ロースティング・カンパニーを目にしている。

こんなやつ。

目立たない建物

白壁の地味な入り口

たどり着いたお店の入り口は、意外と地味だった。

カウンターとメニューボード

カウンターでラテくださいなって言ったら、まさかの返答が来た。

「コーヒーはあっちの奥のカウンターよ。ここはMacchaなの。」
マッチャ?

え、抹茶?!

良く見ると抹茶ラテを出してるんだけど、
カウンターに座ってMacBookをカッコよく叩いてるお姉さんの手元にあったのは、
幅広カップに入ったふつうの抹茶!

あの、一口で飲みきれるような少量のやつ。

なに、今ブルックリンでは茶道スタイルがブームなの?!
ビビるー!

かなり心揺れたけど、ここは当初の目的どおりに奥のカウンターでラテを頼んだ。
12oz(オンス)の1択。

焼き菓子の入ったショーケース

赤いエスプレッソマシン

ガラステーブルの上の紙カップのラテ

味はミルクたっぷりで、あっさりとした飲み口だ。

ここ最近はホステルにあるインスタントとかペーパードリップの適当に入れたやつしか飲んでなかったから、酸化した嫌味のなさが最高。

昨日のフィルタードも、今日のラテも、ニューヨークはどっちもいけるんだな!
さすがだぜ。

ゆったりとした店内

こっちの店でも、カフェ客層は20代が多い。
大学生らしい男女が、コーヒーを脇に置いてラップトップをタカタカ。

ニューヨークと一口に言っても住んでる人は多様を極める。

1杯300〜600円のコーヒーだ、毎日飲むには決して安くはない。

フィンランド人は消費を特に嫌うから、コーヒーはめっちゃ飲むけど、
安い豆を買ってきて家や職場で機械で入れたものを飲むのが一般的。

それに対して、ニューヨーカーはコーヒーカップやタンブラー片手に歩くのをとにかく良く見る。
味へのこだわりと、多分ルックスへのこだわりがあるんだと思う。

ロンドンも東京もオスロもモスクワも、首都になる大都市では、
どこか人々にプライドというか、気取った感じ、都市の人間っていう自意識を感じ取れた。

まだ言ってないけど、きっとパリやベルリンなんかもそうだ。
割とその人間臭さ、好き。

俺自身が都市生活が長いから、その自意識の裏にある素朴さが透けて見えて全然イヤに感じないけど、田舎育ちの人にはかなり居心地悪く感じるのだろう。

俺はどちらかといえば田舎の雰囲気の方が好きだけど!

さて、1杯目のコーヒーを飲んだら再び街へ!

ブルックリンロースティングカンパニーの正面入り口

あ、こちらが正面入り口だったんですね。

橋の下

橋いいいい!!!
でけーー( ´∀`)ーー!!

手前のモダンなのがマンハッタン橋で、奥のクラシックなのがブルックリン橋。

マンハッタンを臨む

グラウンドゼロの跡地に行きたいから、方向的にマンハッタン橋だな。

赤煉瓦の建物

マンハッタン橋に向かう道

往路復路の間に歩道があって、床材は木の板。
クラシックさが光ります。

マンハッタン橋

みんなポーズをキメての自撮りに余念がない。

橋の吊りワイヤー

渡りきろうかってところから雨が降ってきた。
げげ。

足早に向かうものの人が多くて進みにくい。

雨粒が大きくなってきたから慌ててなんか、大きな建物の中に入った。
六本木ヒルズみたいな、渋谷ヒカリエみたいなやつ。

シェイクシャックの入り口

ぬお!
シェイクシャックがあるじゃねーか!!
チカさんのおさるさんが震えるほど美味いというあのシェイクシャック!

都内だともう10店舗近くあるんじゃないかな。
一回行ったけど、たしかに美味かった!
ちょっとしょっぱ目なんだよね。

上の階に上がったらまさかの長蛇の列。
昼時だから仕方ないか。
並ぶ。

メニュー表

あ、フリーWi-Fiありますね。繋がりにくいけど。

シャックバーガーのダブルを単品で注文。
8.69の税込9.46ドル。
しばらく待って…

ダブルシャックバーガー

来ました!
小さい!

でも食べてみると…(はぐっ)
ムシャムシャ

…ごくっ

見た目以上の食べ応えがあるんですよなぁ。

バンズはしっとりとして小ぶり。
でもそのぶん肉がしっかりしてる。

手作りのような、ちょっと形が悪くて粗挽きのハンバーグパテが、
くっきりとした牛肉の味を届けてくれる。

チーズのコクとフレッシュ野菜のジューシーさが相まって強い満足感を味わえるのだ。
正直これ以上のバンズのボリュームはいらない。

ポテトも不要。
肉を楽しむためのハンバーガー、それがシェイクシャックのシャックバーガーだ。

充実感で胃袋を満たし、外に出た。
まだ雨が降ってる。

ワールドトレードセンターの地上建造物

ワールドトレードセンターは生まれ変わっていた。

ワールドトレードセンターの1階ホールを見下ろす

なんだこの造形物は!

動物の骨のような、白くてスカスカした建物の中はショッピングセンターになっていた。

服屋を中心にいろんなブランド品のお店が並んでる。

アップルストアがあったから、帰国したら買おうと考えてるiPhoneXを見てみた。
す、すごい…
モニターが大きすぎて指を届かせるのが大変だ。

カメラの解像度がインカメ含めてモノスゴイし、操作性もスイスイいけてとてもスムーズ。

スムーズだと思ってた俺のiPhone6sも、
比較されて初めて各操作にレイテンシーがあることに気づかされてしまった。
ううう欲しいいい。

その新型iPhoneで天気を確認したら、なんと今日は、明日の朝方まで雨!
平均90%くらいで!

なんちゅー年越しだ(´Д` )

二階と一階両方が見れる位置

地下の広場

これ、駅。

近未来的で、無機質で、手塚治虫の漫画に出て来そうだ。

その横を抜けて地上に出ると、目的地に着いた。
9.11、メモリアルパークだ。
何があるのだろうと近寄ってみて、ゾクッとした。

9.11メモリアルパークの穴

巨大な、四角い枠の中に、噴水とは逆な、落水がある。
中央の落ち窪んだ部分は角度的に見ることができなくて、まるで奈落に続いているかのよう。

その枠には、9.11のワールドトレードセンター崩壊の犠牲者の名前が彫られている。

犠牲者の名前の碑

これは涙腺にくる。
あらゆる国の名前の人。

もともとアメリカは多民族国家だけど、ワールドトレードセンターだったことも関係あるのかな。
日系の名字もチラホラ。

こんなにも大勢の命が、情報世界の産物、神への狂信者によって無残に失われてしまった。
あまりにも、悲惨な事件だ。

この、とてつもない悲哀のモニュメントの前ですら、何人もの人がポーズを決めて自分の写真を撮ってる。
意味わからん…

この人たちにとっては、この場所の意味や価値やそのストーリーなんかよりも、
自分がそこに来て美しく写ってるってことの方が大事なのかな。

白いバラについての看板

歩いて一周まわった。
白いバラは、犠牲者の誕生日の日に、飾られるものだという。
今日は二輪のバラが儚げに、雨に濡れて咲いていた。

白いバラ

サラエボの墓、クリミア戦争のモニュメント、第一次世界大戦の慰霊碑。

この旅でも既にいくつもの戦いの後を見て来たけど、
自分からは遠いものであって、第三者の立ち位置でみていた。

でもここでは、俺はどうしても中立じゃなくアメリカ側、犠牲者側についてしまう。

罪もなく関係もない大勢の人々が一方的にその命を奪われたことに対して、
強い憤りと憎しみを抱いてしまう。

そして、同時にこの自分の気持ちですら憎しみの連鎖が続くことに繋がってしまうことが、
たまらなく悲しくて、胸が締め付けられた。

犠牲者に口寄せが出来るのならば、彼らは何を伝えるだろう。

敵を許すなと敵討ちを求めるのか。
血で血を洗う争いの連鎖を後世に残さないよう、赦しを与えるのか。
業というのは、なんと重い鎖であることか。

 

ホステル、International Students Residentsに戻って預けていた荷物を引き取って、
今夜の宿の方へ移動した。

強くはないけど雨が降り続いていて、
濡れながら予約をしたCheap Budget Stay In Williamsburgまでやってきた。

え、ホステルらしい入り口が見当たらないんですけど…

住所をよーく見てみたら間違いなくこのビルであることがわかった。

部屋番号をインターホンで押してみたらドアが開いた。
3階まで上がって迎えてくれたのは、普通の黒人の女性。
誰?みたいな、不安になる対応。
こ、ここで間違いないよな…

「イバラシ?」
「イガラシです。」

うん、ここで間違いない。

AirBnBのような、個人の家をホステルとして貸し出してるタイプのものだった。

英語がやや聞き取りにくい、吃音が入ったアフリカン英語。
良い人そうだけど、ホステルのようなホスピタリティはない。

キッチンも小綺麗な普通のマンションの一室のもの。
使っていいのかどうか怪しいなと思って一応尋ねたら、やはりダメとのこと。
マジカヨ。
自炊不可か。

部屋は2段ベッド2台が入った6畳間くらいの部屋。

これからパーティに行くというカンザスから来たアジア系に見えるアメリカ系女性と、
ため息ついてばかりの印象の悪いおじさんがいた。

クレジットで支払いは済ませてる。
1泊税込63.5ユーロ。
クッソ高いのに、このレベルかよ…

昨晩のホステルだと今晩は78ユーロくらいだから、
節約を考えるとこちらを取らない選択肢はないよなぁ。

タイムズスクエアの年越しはクレイジーと聞いている。

満員電車レベルの混雑がずっと続く。

カウントダウンまではプロのアーティストらによるライブが繰り広げられてボルテージを上げてって、最後のカウントダウンの大合唱のあとは大量の紙吹雪の舞う中で知らない国の人同士で抱き合ってニューイヤーを祝う、らしい。

それだけ聞けば楽しそうなのだが。

一度警察が警備しているバリケードの中に入ると終わるまでもう出ることができなくて、場所取りのために昼から入ると飲まず食わずトイレ行けずで12時間耐久戦とのこと。
だから行く人はオムツ着用で行くのが定番なんだとか。
気合い入りすぎやろ…

そのすし詰め大混雑の中に、テロのリスクを冒しつつピンで参加しに行くのは全く気がすすまない…

しかもダメ押しの雨!
明日の朝まで降り続く予報だ。
行きたくねぇ。
でもこの家の雰囲気も暗すぎる…

インスタグラムを見てみると、日本に引き続きヨーロッパ勢がニューイヤーの動画を上げていた。
フィンランドやドイツ、 イタリア、パリ。
続いてモロッコ、そしてイギリス。

旅で出会った人たちが各地のお祝いの様子をあげてくれてる。
俺なんもアップできるもんねぇぞコレ…

クリームチーズベーグル

キッチンを使っちゃいけないので、私物が散らかったリビングでテーブルの端っこを貸してもらって、パンにクリームチーズとトマトを乗せて食べた。

まぁ、例年年越しにそこまでこだわりがない。

いつものように寝てしまいましょうかね。
最後の1人もチェックインしにやってきた。

これまた黒人の、トドみたいに体の大きな女の子。
陽気な性格なのはありがたい!

家が明るくなる。
とはいえ、リビングはその貸し出し人風のチオマって女性とトドちゃんでもうスペース的にはいっぱいいっぱい。
しかもその2人の体臭がヒドくて同じ部屋にいらんない。

小さなテーブルも物で溢れてて使えない。
うー、居心地悪すぎる。

飲みかけのビールを1本グイっと空けてまた寝室へと戻った。

揺れる2段ベッドの上で雨の降る窓の外を見つめた。
時刻は23:00。

今頃タイムズスクエアは盛り上がってるのかな。
行きたい気待ちと行きたくない気持ちがぶつかってモヤモヤしてるうちに寝落ちしてしまった。

2018年、しゅーりょー。
今年も一年、ありがとうございました。


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