2019年1月10日(木)
USA Buffalo 〜 Niagara Falls ~ Canada Toronto
アメリカ バッファロー 〜 ナイアガラの滝 ~ カナダ トロント
すっごく乾燥している。
6時半に目が覚めて、口がカラカラになってることに気づいた。
口呼吸のせいで余計に乾いたのだった。
風邪の鼻水が粘度のあるものに変わって、鼻も詰まってる。
治ってないけど、身体の重さとか全くないし回復に向かっているのは分かる。
ジャネット達の家に滞在させてもらったおかげだな。
シャワー浴びて朝ごはん。
コーヒーメーカーがあったのでコーヒーを作った。
多分昨晩から残ってるであろう、冷えたコーヒーを捨ててフィルターも掃除して新しくセットした。
毎朝コーヒーメーカーでコーヒーを淹れていたヘルシンキでの1ヶ月を思い出すな。
キッチンにはフリーの食べ物が色々ある。
今まで利用した中で1番多いかも。
コーヒー、紅茶、パンとオートミール、パンケーキミックス、シリアル、あらゆる種類のドライハーブとスパイス、ケチャップ、レーズン、豆類。
オートミールとレーズンをもらって、そこに自分のイチジクアーモンドケーキを刻んで入れた。
このイチジクアーモンドケーキは、ドライイチジクとクラッシュアーモンドをギュッと固めてケーキ上にしたもの。
この前ピッツバーグのストリップストリートで買ったのだ。
牛乳欲しいけど、オートミールなら無くてもいける。
お湯でふやかしてほっくり柔らかくなったオートミールを食べながら窓の外を眺めた。
外は雪景色。
トラムの走る綺麗な街並みなのに、人っ子一人いなくてゴーストタウンのようだ。
うーむ、現金がないからバスキングしたいのに、この街の様子じゃ演奏したって意味ないぞ。
練習というか苦行でしかない。
なんとかしてカードを復活させないと旅が続けられない。
俺が最もカード支払いの多かったのは12月末だ。
イギリスはどこも高かったけど、とりわけエディンバラ以降の年末に支払ってる。
ライアンエアーのチェックインの罠に引っかかって多額のペナルティーを支払ったのはメインカードの方。
でもそのカードをその時にカウンターに置き忘れてしまった。
その直後からアイルランドの鬼の物価高で一気に資金を削られた。
で、ニューヨークの年末のホテル代ラッシュ。
1泊6000円分くらいに加えて食費とカフェ代、地下鉄代がかかったから、1日10000円ペースで支出していた。
とはいえ、それは先月の話。
なぜ月が超えたのにリセットされないのだ?
調べてみたら、どうやらクレジットカードの利用限度額ってのは、支払日に復活するそうだ。
ってことは、毎月27日。
ただし、支払日に口座引き落とし情報がきちんと確認されてから復活のための審査がかかるので、場合によってはさらに日を要する場合もある。
俺がアイルランドに着いたのが26日。
1番高かったアイルランド・ニューヨークの年末支出がガッツリ含まれてる。
元日後の2泊分の宿代もその年末の期間に支払っていた。
うーわぁ…
次の27日まであと2週間以上あるじゃねぇか…
これ、かなり絶望的なんじゃないか…?
ただ、調べてみれば、繰り上げ返済すればリセットが早まるという手もあった。
それだ!
銀行口座に金が入ってないわけじゃない。
楽天カードのサイトで調べたら、繰り上げ返済が可能らしい。
よっしゃああ!
ただし、電話からの受け付けのみ。
だ、ダメだ…
俺、携帯の通話使えないやん…
フリーダイヤルらしいが、国際電話がフリーダイヤルになるわけはない。
公衆電話かどこかから音声案内に従ってやんないといけないみたいだ。
一瞬で現金消えそう。
とりあえずメールから申請したい旨をお問い合わせフォームから連絡した。
同時に利用限度額アップの申請。
キャッシング枠は増額申請が出来なかったけど、ショッピング枠(総枠)ならいける。
正直これに賭けるしかない。
一応申し込み、っと。
さて、目下、宿代を払わないといけないんだ。
昨晩のチェックイン時にすべき支払いを、まだ待ってもらっている。
既に早くもチェックアウトの時間だ。
ってかチェックイン16:30以降、のチェックアウト10:30までってかなり厳しいな…
これで普通のドミが35ドルか…
日本円で10000円あるから、これを両替できればとりあえず凌げるぞ。
90ドル以上にはなるはずだ。
近くの銀行に歩いて行ってみた。
citizen bank。
なかなか対応が丁寧!
日本の銀行みたいに人でごった返してて30分待ち、とかそういうのはない。
お客さんはゼロ、待合室にはクッキーまで置いてある。
事情を話したけど、為替レートとは別に、両替手数料がかかってしまう。
あぁ、そんくらい承知してますよ。
「手数料が20ドルです。レートが0.0086だから、お渡しできる金額は66ドルになりますが、よろしいですか…?」
…
ハ?
…
いやいやいや、高すぎ!!
手数料だけで25%以上じゃねーか!
暴利すぎる!
近くに両替所はあるかと聞いたら、ナイアガラの滝のすぐ近くか、ガレリアモールっていうショッピングモールにならあると教えてくれた。
でもどちらもバスを使わなきゃいけないくらいには遠い。
うーん、保留しといて、次の銀行行ってみるか。ダメ元で。
となりのバンク・オブ・アメリカ。
「両替したいのですが!」
「申し訳ありませんが、口座をお持ちの方のみ承っております。」
そ、そうですか…
口座、ないです…
お次、M&Tっていうすっげー豪華な作りの銀行。
もうこの時点で無理そうだわ。
100万円分くらい預金してる人じゃないとムリダヨ?って言われそうだわ。
なぜかここの担当の人の英語が全然聞き取れなかったのだけど、
やはり口座を持っている人でないとダメぽい。
分かった、そしたらショッピングモールに行こう。
一度宿に戻って事情を説明し、再びバス停へ向かう。
宿のスタッフさんはみんな気さくで丁寧で超優しい。
ショッピングモールまでの地図もくれた。
バス2ドル、30分でショッピングセンターの「Galleria Mole」にやってきた。
両替所はどこかいな。
キョロキョロと歩き回る。
館内マップもインフォメーションもどこにもない…。
おい、モールの運営何してんだ!サービスが悪いぞ!
って一瞬思ったけど、思い返せばイスタンブールのグランドバザールだってそんなものは無かった。
勝手に店が集まってモールを構築してるだけなら、別に館内マップが無くたっておかしくない。
幸いフリーWi-Fiがあったので、Googleマップで検索。
反対側まで歩いてきてしまっていたけど、入り口近くの2階に両替所のfx CURRENCY EXCHANGE OFFICEってのがあった。
ドキドキしながら両替の依頼をする。
どうやら円も受け付けているけど、お釣りが全く出せないとのこと。
まぁそうか。
その関係か、米ドルとカナダドル両方を同時に買うことができなくて、どちらかに全て変えるほかなかった。
喫緊の課題は宿代を払うことなので、仕方なく全部米ドルに変えた。
レートは0.0088。
そこにさらに両替手数料が5USD。
今の為替レートが0.0092だから、差額を計算すると4ドル分の為替差損、手数料で5ドル分の損。
合計9ドル飛ばして、88米ドルを手に入れた。
きっつー。
citizen bankは手数料が20ドルだった。
ここの両替手数料に往復のバス代4ドルを足しても9ドルでcitizenの半額以下だ。
肉を切らせて骨を断つ。
でもレート考えたら怪しいところだよなぁ…
この米ドルを今度はカナダドルに変えるための手数料と為替レートがまたかかってくるんだもんな…
モールの服屋には見向きもせずバスに乗って再びバッファローの街中へ戻った。
バスはつまらない景色の町をガタガタ走っていく。
宿の受付にスタッフさんがいなくて、待ってる間にサンドイッチを作って昼飯にした。
このパンもあと2食分くらいか。
ありがたくいただきます。
無事宿代35ドルを支払い。
トイレとか必要なら使ってっていいよとか言ってくれる優しいスタッフさん。
お借りします( ´一` )
チェックアウトを済ませて歩いてバス停へ。
この辺。40番バスがナイアガラフォールズ行き。
降りたところのすぐ近くにビジターセンターがあったので入ってみた。
どこが滝を見るのにオススメか尋ねたら、超優しく詳しく教えてくれた!
ここでマップもゲット!
滝の周りはみんな公園になってる。
そこに入った。
雪が凍って滑る道路を慎重に歩いて、係員も誰もいない展望デッキに入ってみる。
す、
すっげー!!!
高い滝から落ちる水が水煙になって、それが風に乗って周りの木々をコーティングしていく。
この一帯はカナダで最も古い公園だそうだ。
きっとネイティブアメリカンも、入植者たちも、この滝を見て驚いたんだろうな。
ドウドウと豊かな水量が落ちていくのを、またその飛沫が風に乗るのを見るのは飽きないのだが、なんにしてもクソ寒い!!!
写真のシャッターを押すために数秒手袋から指を露出させるだけでも苦行のよう。
5年前に訪れた2月のヘルシンキ・ストックホルム・タリンと同じ、命に関わる寒さだ。
凍えるってのはこういう時に使うもんだな!
これには思わず自撮りですよ。
あー地鶏の炭火焼き鳥が食べたい。
ここからはよく見えないけど、眼下の島の裏手に他の滝もあるそうだ。
そこへ移動!
こんな近くからも撮れる!
よく見ると横の双眼鏡の機械が面白いように凍りついていた。
まさにデイアフタートゥモローの世界。
あ、写真撮りたかったんですが、ここで電池が切れちゃったので収められず。
前のやつの左下にかすかに見えるか。
これ、5年前もそうだったんだけど、氷点下になるとスマートフォンの電池がめちゃくちゃ早く消耗するんだ。
満タンにして外に出て、1時間後に見たら残り25%とかになってましたからね。
ドコモショップでそのこと話したら「そうなんですか?!貴重な情報です!」なんて言ってたけど、北極圏の国の人だったら常識なのかもしれない。
モバイルバッテリーに繋いでしばらくカバンで眠ってて貰うぞ。
島に渡る橋がまた極寒の死の橋!
凍てつく風が容赦なく身体の熱を奪ってく。
ロンがくれたミニカイロを両手袋の中に入れてるのに、あまりの冷たさに指先に激痛が走る。
マジで凍死する5秒前(MT5)くらいに橋を渡りきった。
少し歩いて、見えてきたのがコレ。
ぴょおおおおこおおお!!!
ぴょおおこおおああお!!!!
みぴょこぴょこおおおおおおお!!!!!
寒さでテンションがおかしくなってるけど、マッジでスゲー!!
観光客はポツポツいるくらいだ。
混雑してないから写真撮るのにも困らない。
すっげえええ。
夏場にあの飛沫を浴びながら遊覧船乗れたら楽しいだろうな!!
スリーシスターズって名前の小島がこの島の反対側にもあるそうなのだが、もう日が暮れて死の世界が近づいてきてるので、急いでここから脱出することにした。
駐車場を抜けて、
死の橋をををおおおあおあお!!!
渡りkillううううううううう!!!!!!
はぁひぃあはぁ
そのまま急ぎ足でレイボーブリッジ!
アメリカとカナダをつなぐメインの橋がレインボーブリッジだ。
近隣に他にもある。
アメリカ側の、ゲートっぽくないゲートに向かって、回転扉の横のインターホンを押した。
「ハイ。何の用かな?」
「カナダ側に行きたいです。」
「そうか。で、何か?」
「え。えーと、旅してるんですけど、向こうに歩いて行きたくて、えっと。
…この扉通り抜けていいんですか?」
「いいよ」
…
ゆるっ!!
そうか、アメリカは出国に別に手続きが何もないんだっけか。
ハワイの時も入国スタンプしかもらってないもんな。
ちょっと拍子抜けしながらレインボーブリッジを渡る。
ここからの景色もまた綺麗!!
カナダ側の入国ゲートだ!
ドキドキ!
ビザとか必要ないはずだし、気にしなくていいはず!
「どれくらい滞在するの?」
「どこ泊まるの?」
「そのあとはどこ行くの?」
この3つの質問だけでスタンプバスンッ!
いよっしゃ!
簡単に通過!
ってか荷物検査もないのね!
ゆる!!!
近くに両替所を見つけたので米ドル札を全てカナダドルに変えた。
うー怖ええ。
金足りるかなー。
52USドルが88CNドルに化けた。
カナダ国境の目の前にはデッカいカジノと室内ウォーターパークがある。
お土産屋もいくつかあるけど、時期と時間帯のせいで人はほとんどいない。
チョコレートのハーシーズの大型店がささやかに開いていたけど買う余裕がないのでスルーして、住宅街をメガバスターミナルに向かって歩き出した。
娯楽エリアから住宅街に変わってからひたすら進むこと15分。
ようやく駅前通りに着いた。
バスターミナルもこの近くだ。
バスが18:30に出てたはず、と急ぎ足でバスターミナルにやってきたけれど、バス停で尋ねたら1番早いトロント行きバスは19:30。
しゃーないのでそれを購入。
バスが出るまでの小一時間を待合所で潰した。
おもむろに体臭のゴッツきつい黒人の太った女性が入ってきた。
近くの皆が振り向く。
チケットを買わずに大笑いしながら電話してるんだが、それはまだいい。
マジで臭い。
尿漏れオムツを夏の公衆トイレに放置して熟成させた匂いがする。
もしかして熟成オムツ履いてらっしゃる?
見かねたのか、チケットカウンターの女性が外で待ちなさいと注意をした。
ここは長距離バス用の専用の待合所なのね。
その太った黒人さんは、路線バスを待ってるって言って適当にあしらう態度を示していたけど、スタッフさんが粘り強く主張して外に追い出した。
そのあとで待合所中に消臭スプレーを撒いていてさすがに少し笑ってしまった。
いや、でもマジで助かった。
新宿大ガード下のホームレスを余裕で超えた匂いだったもん。
テニスコートくらいの広さなのに部屋にいる全員が発信源に気づくレベルの汚臭。
さて、バスに乗り込み2時間、ほぼ時間通りにトロントに着いた。
すげーー!!!
トロント、超都会!!!
西新宿やニューヨークのような、モダンで高いビルが立ち並んでいる。
近未来的な景色に胸が高鳴る!
でも時間が遅いので早く宿に行った方がいい。
レイトチェックインは追加料金とか嫌だもんね。
ってか寒い!
痛寒い!!!
手袋がまったく役に立ってない。
街中の温度を示す電光掲示板に、-14度って書かれてる。
ハハハ、マイナス14℃だって!
ウケるー。
凍えジヌわ!!
30分ほど歩いてKensington Backpackers にやってきた。
チェックだけしていたけど予約できずにいたホステル。
なぜならカードが使えなかったから。
お代は現金で払うつもりでいる。
部屋が空いていればいいのだが…
「21:30には受付終わりだからね。ほんとは閉まってたんだけど、間に合って良かったね。」
レセプションの、ちょっと中道系顔のお兄さんがそっけなく言った。
時計を見ると21:40。
部屋は空いてる。
よかった!
「一晩35ドルだよ」
35?!!!
ブッキングドットコムだと25ドルくらいだったのに!!
あれか、現金オンサイト払いとネットでクレカ払いだと差が出てくるやつか!
あわわわわ、現金足りない!!
手持ちなんて28ドルくらいしかないのに!!
お、オワタ…
トロントなのにオワタ…
この死ぬほど極寒の都会に打ち捨てられるのか…
凍死したらどうしよう…
「カードがあるじゃん。」
彼が俺の財布から顔を出してるクレカを指差した。
「これ、限度額過ぎてて使えないんです…(T_T)」
「まぁ試してみなよ」
限度額引き上げの申請を昨夜したけど、まだ1日も立ってないから無理だと思う…
「ほんと、無理なんですって…明日になって宿の前で氷像になってたらごめんなさいね…」
ピーー
approved
アプルーヴドって、凍死せよって意味だっけ??
…!???通ったああああああああああ!!!!
「じゃあ部屋の説明をするね」
と淡々と進める兄さん。
にょおおおおおおおおおお!!!
なんで??なんで???
でも!
やった!生き残った!!!
助かったあああああああ!!!!
無事チェックインして荷物を置き、
夕飯の食材を買い足しに目の前の24時間営業のミニスーパーに出かけた。
共同キッチンにあった乾燥刀削麺と鯛茶漬けの素も使わせてもらって和風と中華風を混ぜた変な麺を作った。
キッチンに火にかけっぱなしの茹で野菜があって、お湯が消えて焼け始めていた。
その調理主を探しだしたら、隣の部屋で談笑していたおじさんが慌てて戻って来た。
「教えてくれてありがとね。どこから来たんだい?」
「日本ですー」
「おおお!日本か!オーイ!日本人がまた来たぞ!」
むむ?
隣の談話室から顔を出したのはただの美人な女の子。
うおい!
出会い来ました!
長くて艶のある黒髪が綺麗なお姉さん。
「え、あなたも日本人??初めましてー!」
彼女は中期旅行中で、もうこのトロントに1週間以上いるそう。
明日メキシコに飛ぶらしく、フライトの日程の関係でこのトロントに数日滞在していたみたい。
なんだ、明日出てっちゃうのか(;´3`)
彼女は他の宿の人たちと盛り上がっていた途中だったこともあって話の話に戻っていった。
出来上がった変な麺を食べきって部屋に戻った。
ふへー。
今日はほんと気疲れした。
なんにせよ無事生き延びれた。
正直かなり危険な状態であることに変わりない。
どうにかこの旅を中断させずに世界を周り切れますように。
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