2019年2月4日(月)
USA Grand Canyon Desert View 〜 Monument Valley
アメリカ グランドキャニオン・デザートビュー 〜 モニュメントバレー
寝袋を通して差し込んでくる寒さを堪えて寝ていると、車の外から人の声が聞こえてきた。
ん、朝か…?
目を開けると、凍って白く曇った窓ガラスの向こうが橙と紫に光っている。
うおわっ!!
朝焼け!
見たかったやつ!
あ〜でも寒すぎるよおおお外でたくないよおおおおお
ってグダグダしてるうちにだんだん色が変わって来てる。
ヤバイ、いい加減外でよう。
寝袋を剥いで
防寒着を身につける。
ここはウォッチタワーというポイントだ。
朝焼けが見えると踏んでいた。
のだけど、どう見ても日の登ってきてる位置が逆!
朝日のポイントは別にあるのかも…?
少し歩き回ってみたけど、やはりグランドキャニオンを眺められるのはタワーの麓だけみたいだった。
でもこれ。
すげぇ(´Д` )
朝焼けの魔法の時間帯はもう過ぎちゃってただの朝日だけど、
これ。
すっげえええい。
グランドキャニオンには60種の哺乳類と、342種類の鳥達がいるそうだ。
鳥すげー。
哺乳類を60種類って、俺の知ってるやつ、キリンとかクジラ含めてもそれくらいいきそうなんですけど…
それだけ広大で、自然がありのままに残っている土地。
貴重な地球の遺産だ。
ウォッチタワーは、ネイティブアメリカンの伝統的な建築デザインを踏襲して作られた見張り台だ。
もともと遺跡があったわけではないけれど、ネイティブアメリカンの大工たちの魂のこもった建物なのだ、と説明書きがあった。
Googleマップ上で8:00オープンとあったから来たのだけど、併設の土産屋の扉には9:00オープンと書いてある。
8:00になっても、塔も開かない。
風が強い上に凍えるほどの零下の気温だ。
とても外で1時間も待っていられなくて車に戻った。
中も寒いけど、朝ごはん。
サラダに昨日のイワシのトマト煮缶とアボカドをぶっかけただけのテキトー料理。
あとヨーグルト。
寒いいいいい
しばらく車で震えながら日記を書き、9:30ごろにタワーへ!
土産屋と一体になっているこのタワーは、店の中の階段から上に上がれる。
階段からしていい雰囲気。
ネイティブアメリカン達の絵が壁などにたくさん描かれていて楽しい。
子供の落書きみたいに見えるものも多いね。
これなんかはナスカの地上絵にそっくり!
面白いもんだ。
タワーの上からの景色も凄い!
高さが出ただけに絶景度も上がる!
もう満足!
見てて飽きないけど、サウスリム、堪能したぞ!
先に進もう!
逆方向に進むというギャグをかましてからすぐに気づいて引き返し、
しばらく進んだところに気になるビューポイント発見。
ちょいとお寄り遊びましょうか。
ゲートがあって、入場料はないけど寄付お願いします、って係員。
細かいのが4ドルあったからそいつらを手渡した。
リトルコロラドリバーと呼ぶところらしい。
ここも凄すぎる(´Д` )
グランドキャニオン、先に進ませてくんねー!
今にも落ちそうな岩。
雨とか強風とかで、少しずつ少しずつ風化したり移動したりして、ふと、誰も見てない時に崖下に落ちてたりするんだろうな。
なにやら看板が。
ヘビ、トカゲ、クモ、ムカデ、サソリなどに注意…って、敵多すぎ(´Д` )
死因よりどりみどりだな!
よーっしサクサク先行こう!
来ました、ホースシューベンド!
駐車場がいっぱい、という看板があって、中に入れない。
その横に、駐車場はあちら、という別の看板もある。
んんん?
全部満車ってことなのか??
少し離れてるけど他の車も停めてある路肩に一旦停めて、入り口のおじさんに尋ねてみた。
「駐車場はあっちだよ。路肩に停めたらダメだよ。チケット代は350ドルだよ。」
??色々よくわからんぞ。
「その駐車場は空いてるんですか?」
「向こうだよ。」
「停められるんですか?」
「あぁ。そこからバスが出てるから、それに乗って来るんだ。」
面倒ですな。
まぁ混んでるなら仕方ない。ほかに選択肢はない。
「チケット代350ドルってのは?」
「チケットはチケットだ。警察が来たら払うんだ。」
あぁ、違反切符のことか。
切符は英語でチケットだもんな。
「了解っす!」
350ドルも払わされたらたまらん!
しかもアメリカは路駐に超厳しくて、数分でも切符切られると聞いてる。
小走りで車に戻った。
そんな俺をよそに、ガンガンみんなよく分からないままに路肩に車を停めて、適当に中の方に歩いて行ってる。
ちなみに歩いてる人、通り過ぎる車の9割以上は中国人。
サウスリムには日本人や韓国人も多かったけど、ここはほぼ中国人観光客だ。
車を走らせること5分、数マイル離れた駐車場を見つけ、バスに乗った。
15分おきに出てるらしい。
残念ながら有料で、往復5ドル。
たけぇ。
足元見てるザマス。
「いつもバス使わないといけないほどに混んでるんですか?」
「いや、ホースシューの入り口のところが今工事中でね。
停められないし、出入りが危ないんで終わるまではバスを使うことになってるんだ」
そういうことか。
ちなみに入り口の工事、こんな感じ。
重機は色々あるけど、数人しか働いてない。
看板に書いてあった情報によれば、
街や州などの合同で大規模な改装・開発工事が2017年から着工されて、
2018年の夏に完成予定らしい。
へー!2018年の夏に…って過ぎてるから!
半年も!!
全く終わってない、っていうかどこまで開発したかも分からないくらいやん!
臨時駐車場と汲み取り式トイレ設置したってだけにしか見えない…
丘を登って、この見晴らしドーン!
いや、まだ先か…
地味に歩くな…
ってか中国人多いいいいいい!!!!
割合がウケる!
欧米人もたまにいますね。
サウスリムやデザートビューもそうだったけど、ロシア人が多い。
不思議。
これ!!
ついに来たぞー!!!
うーわマジ感動!!!
超綺麗!!!!
川の水が何百万年、何億年も流れ続けて、ここまで削ったんだ。
雨垂れ石をも穿つというけど、川の水も、ひたすらひたすら、
蕩々と流れ続けて、350mもの高さの崖を生み出したのだ。
気の遠くなるような話だ。
ホースシューベンドってのはその名の通り、馬の靴の曲がり、つまり蹄鉄型ってこと。
ほんとに蹄鉄に見える。
グランドキャニオン、ほんとに見飽きないな…
あー、泳ぎたいねぇ〜。
でもこんな断崖絶壁、降りたら二度と登ってこれな…
ん?
なんか小屋がある!
なんの小屋なんだろう…
めっちゃ気になるね( ´一` )
小雨がぱらついてきたので退散!
復路のバスに乗って駐車場へ行き、車に乗って、
その足でこの町、ページ(Page)のファーストフード店に行った。
モニュメントバレーの付近よりこの辺りの方が店が多そうだから、
今のうちにネットを一旦繋いでバックアップとかしときたい。
安さのマクドナルド、味のバーガーキングもあるけど、前から気になっていたJack in the Box!
「一番定番のバーガーください!」
「はい?」
「ベーシックのやつ…」
「?」
「オーソドックスの…」
「?」
「普通のバーガーです。ノーマル。」
「ウチで扱ってるバーガーメニューは上の赤枠の8種類だけです。(クスクス)」
なぜ伝わらない…
メニューにあるのは、
ベーコン、
ダブル、
ビッグ、
クラシックバタリー、
サンドウィッチタイプ、
スパイシー、
チーズ、
アルティメット。
普通のがねぇ。
一応じゃあ、クラシックってついてるし、クラシックバタリーで。
あとコーヒーが欲しいから、別で頼むよりコンボのセットにしたほうがいいか。
小さなフライドポテトが付いてくる。
しめて税込8.53ドル。
クソ高い。
これがクラシックバタリー!
厚みのあるパティと、もっちりしたパンが、まぁまぁゴージャス感ある。
チーズとソースの組み合わせの味も良い。
でも高いなぁ。
値段考えたら味もそこまでじゃないなぁ。
で、
ポテト激マズ。
今までの人生で食べた全てのファーストフード店のポテトの中でワーストワンを授与しよう。
冷凍特有の匂いが豊かに香り、
強烈なパサパサ感は他店ではまず味わえない貴重な経験をくれる。
金返せって言いたいレベル。
ネットのために仕方ない、我慢だ、と思ったけど、
ネットもあまり早くないし、なぜかセキュリティレベルが低くて、
特に確認しておきたかったいくつかのサイトは開くことすら出来なかった。
総評、行く価値なし。
次回は大人しくマックだな。
時刻は17:30。
このすぐ近くにアンテロープキャニオンっていう、あの超有名な幻想的な洞窟がある。
ただ、アッパーとローワーというその2つともお金がかかる。
1つ28ドル。
内8ドルはナバホ税ってものらしく、両方行くなら2個目は8ドル分安くなるそう。
ちなみにこの値段はツアー代金。
アンテロープキャニオンはどちらも必ずツアー会社を通さないと行けない。
シーズンオフだから飛び入りでと可能らしいけど、16:00に終わりという情報を今知った。
うむ、遅い。
帰りは余裕持っておきたいからここで1泊するわけにもいかない。
値段も高いし、ここはすっ飛ばすかぁ。
ツアー会社通すようなザ・観光地って雰囲気ってなんかいまいち好きになれないけど、
カッパドキアはツアー参加して大正解だったし、なんとも言えん。
…
とりあえず次の目的地に行こう。
ここから車で北東に2時間、モニュメントバレーだ。
生きてるのか枯れてるのかよく分からない低木が一面に生えている乾いた大地。
それがひたすら、延々と、四方の地平線まで繋がっている。
たまに遠くにスゴイ岩山とかスゴイ渓谷とかが現れるくらい。
時速65マイル制限の道路が続いている。
時速100kmくらいと同じ速さだ。
でも曲がりくねったり合流が多いところでもなきゃ、誰も制限速度で走らない。
65マイルなら75マイルくらいの速さが一般的なのかなと走ってて感じる。
それを下回ると後ろに他の車が付いて抜かされたり煽られたりする。
なーーーーーんにもない、ただの大地の一本道路だと、
正直90マイルくらいスピード出しても大して変わらない。
時速144kmくらい。
日本じゃ考えられないなー。
時速120kmで1時間とかずっと走ってると、眠くなるし。
日が暮れてからも延々と走り続け、
さすがに疲れたのでカエンタ(Kayenta)って町で一旦車を止めて休憩。
ファーストフード店も地元のレストランもガソスタも揃ってる。
地図を見ると学校や教会、アリゾナ州のビルとかもある。
割と大きめな町だ。
ネットが使えればいいけどそのためにまた店に入るのもちょっと出費が過ぎるので、
後部座席で横になってしばし休憩。
ずっと運転席に座りっぱなしだとケツが痛くなる。
夜21:00。
見知らぬアリゾナの街。
駐車場に他の車も減ってきた。
よし、少し疲れが取れた。
前の座席に移り、シートベルトを締める。
少し走ったらすぐ街の光は消えて街灯だけになった。
その街灯もやがて消えた。
星だけが光る荒野の曲がり道、一本道を走る。
今自分がどこにいるのか、地図だけが教えてくれる。
ライトが数メートル先のアスファルトだけを映し出す。
まるで宇宙を彷徨っているようで、ワクワクしてくる。
この小さなスペースポット。
明日の朝はどこの惑星の景色が見れるのかな。
冬眠カプセルに入って束の間の眠りについた。
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