イギリスで予防接種出来るか

2018年12月19日(水)
UK-England Glastonbury 〜 Bath
イギリス・イングランド グラストンベリー 〜 バース

民芸品のような吊るし飾り

9:00にケキーの携帯が鳴った。

も、もう9時か。
眠っ。

昨日は遅くまで起きてたな。

ベッド上の大量の乾燥ハーブ

寝起きにベッドの上で昨夜箱から出したらハーブを片付けるケキー。

めっちゃたくさんあるな!
ネトル、カモミール、聞いたこともないもの、ブレンドしたもの、ラベルのないもの。

「良かったー!前からこれ早く片付けちゃいけないと思ってたから助かったわ。
旅に向けて全部整理しちゃわないと。」

「あ、お茶飲む?なんのブレンドか分からないけど、
多分デトックス用の苦いやつじゃないから大丈夫(笑)」

そういってまたお茶を用意してくれた。

干し魚

壁に謎の干した魚。
天井の電灯の傘には謎の人形たち。

枯れたハーブの植えられた窓際のプランター

窓の外の空は晴れている。

さぁもう行かなくちゃな、と思ったら朝ごはんを用意してくれた。
お、頂きます!

お皿の中に盛られたアフリカンポリッジ

ガーナで買ったという、アフリカンポリッジ。

見た目は普通のオートミールで食感もそんな感じだけど、酸味が効いてる。
クセはあるけど、食べられるな。
原材料は、不明。

そこにトルコで買ったという黒いシロップ。
黒蜜のように見えるけど、ほとんど甘くない。
匂いも弱め。
原材料は、不明。

どこかで味わったことのある風味だけど、さっぱり記憶から出てこない。
なんだっけ、これ…

何を食べてるのかも分からないまま食べきって、
皿を置く時になって「あ、ハチミツあるけど、入れる?」とケキーが提案してくれた。
うん、遅いね!完食しました!
ごちそうさまです!

「ちょっと5分手伝って欲しいことがあるんだけど、いいかな?箱を運びたいの」

ここのマンションの住人は1階の外に小さい倉庫を持っている。
ケキーも倉庫を1室持っていて、そこにある服などの荷物を部屋に運ぶ作業を手伝うことになった。

彼女は来年2月から、コロンビアからパタゴニアにかけて自転車で往復する旅を計画していて、
その前にこの部屋は引きはらうつもりだそうだ。

そのために荷物を、捨てるもの、寄付するもの、売るものに分ける。
俺も同じことしてきたから、分かる(^_^)
大変だよな、持ち物を処分するのは。

「あ、あれ?硬くて開かないや…」
倉庫の扉が固まって開かない。

かなり苦戦した。
なんでこの扉、ドアノブがないんだろう…?

ドアの下の隙間から指を突っ込んでバキバキと開けた。

そこからのダンボール5箱を3階まで。
5分で終わる作業じゃない(笑)

でもケキー可愛いから許す(´∀`)
「ドア、これで閉めちゃったら私じゃまた開けられないからなんとかしないといけないなー」
というので、今度はドアをいじる作業。
どうせいじるならドアじゃない方がゴニョゴニョ…

倉庫の扉は割と新しく作られたみたいで、大きく作りすぎたのか枠にピッタリはまっちゃっていた。
蝶番を外すとこまではさすがに出来ない。

ケキーが糸鋸を持ってきてたから、戸の端と枠がぶつかる部分を削り落とす作戦になった。
厚手のペンキをガリガリと削る。

「あー、そういえばこの倉庫、ケキーの持ち物?こっちで勝手に加工しちゃって平気なのかな?」
「あ、うーん、そうね、本来はマズイかも…外側から気付かれないように、綺麗に削ろう!」
そういう感じなのね笑

日本なら管理会社かオーナーに連絡して業者を手配して直してもらうのか一般的だけど、
多分そんな形にはなってないのだろうな。

 

糸鋸だと普通のノコギリのようにはいかない。
扉の木の材質が硬いのもあって、ヤスリのように削り粉を舞わしながら削った。

 

20分近い格闘の末、ようやく扉がすんなり閉まってくれるとこまで持っていけた!
イェーイ(^^)!

「キャーやったー!ありがとう!!」
とケキーが飛び上がるようにしてハグしてきた。
イェーイ(☆∀☆)!

「どうしてももう行っちゃうの?ホワイトスプリング、
あと30分すれば開くから見に行ったほうがいいよ!」
としきりにお勧めしてくれる。
い、行きたい。

けど、実は今さっきハッと思い出しのだけど、なんと今日が狂犬病予防接種の3回目の日だったのだ。
レイコックへも行きたいし、マジで時間がない。
すっごく残念だけど、ほんとにこれ以上は長居できない。

予防接種なら、そこでやってるよ、とキッチンの窓から指差した建物が外科病院だった。
まじか!

ここでパッと受けられればホワイトスプリング、見に行ける!
ってことでささっとその外科医院に行って尋ねてみた。

「残念だけど、旅人用の病院(Travel Clinic)がブリストルかバースにあるから、そちらに行くように」
…と言われてしまった。
ごげー(´Д` )

ちょうどバース経由するし、そこで調べて行くとしよう。
部屋に戻った。

それじゃ、ほんとにお別れだ。

「ほんとにホワイトスプリング行かない?」
どんだけオススメなんだ( ゚д゚)

グラストンベリーにはまた絶対来るさ!
その時には絶対見に行くよ(^_^)

「多分ほぼ同じ時期に南米のどこかの国にいるはず。そこで会いましょう!」
とケキーが言ってくれた。

うわ、すげー楽しみ!
なんとか予定合わせよう!

ケキーに一緒に写真撮らない?って聞いたら、写真に写るのは嫌いなの、というタイプだった。
申し訳なさそうな顔するから、全然平気だよ、と言った。

絶対ってわけじゃないけど、写りたくないって友人は俺にも何人かいる。ニコとかユーヘーとか。
嫌なら、それを尊重するよ。

写真を撮らないからといって関係性が無くなるわけじゃない。

また最後にハグをして、さようなら。

荷物だらけの雑然とした部屋で、寂しい笑顔で立つケキーが手を振っていた。

 

町の中心部まで行ってバスを待った。

 

その前に一昨日のケバブ屋で昼ごはんを調達しようと思ったけど、この店は夜の営業だけみたい。

次案としてその向かいのパン屋でミンスパイってのを買った。
レーズンやマーマレードを煮込んだみたいなジャムがタルト生地のパイに乗ったやつ。
甘い。

ミンスパイ

バスの1日券が6.50ポンド。
安い!
紫色のバスが目印で、他のバスだと1日券も別のものになる。そこに注意だ。

バス停からの眺め

20分待ってやってきたバスに乗り、となりのウェルズまで。
そこで即乗り換えて、バースへ。

思った以上に時間がかかって、そこから約1時間半。

見覚えのあるバースの駅前のコーチバスステーションに着いた時にはもう15時を回っていた。
やばいー!

トラベルクリニックってのがどの辺にあるのかも分からない。
急いで駅前のNERO COFFEEに入って、調べた。

調べてみたら、そのトラベルクリニックはここから10分くらい歩いたところにある。
すぐ行けるけど、ちょっとその前に下調べしておこう。
行ったら閉まってた、なんてのはもうこりごりだ。

で、案の定だった。

なんとトラベルクリニックは、完全予約制。

しかもここバースのクリニック、
予約しようとしたら今年の残りの日は全て予約埋まってた。
うーわうーわ。
近隣の町も調べたけど、軒並みアウト。

1番近くて、ここから北へ行ったリバプールの手前のランコーンに空きがある。

移動時間やらなんやら逆算して、
2日後に予約をしようとフォームを進めていったけど、色々と壁にぶつかる。

住所記入欄でポストコードを入力しないといけないけど、イギリス式ポストコードじゃないとエラーが出て先に進まないとか。

適当にそのクリニックのポストコードを入れてみて、記入し続ける。

次の難問は、予約をしたら、当日までに電話でコンサルティング、相談をしないといけないというもの。

俺の電話は使えないから、ホステルかどこかで電話を借りることになる。
超めんどくさいけど、まぁなんとかなるだろう。
で、最後の支払い。

クレジットカード情報の記入も、イギリス式クレジットカードじゃないと出来ない。
日本のクレジットカードだと発行ナンバーとか発行日なんて分からない。

極め付けは、「クレジットカード登録の住所は、イギリス国内のものだけ有効です」
の表記。
もうおおおお!!!
散々格闘してきて最後にこれかよ!
イギリスうまくいかねー。

独自の社会が出来上がっちゃってて、他のヨーロッパにあったような柔軟さがない。
多分海外から見たら日本もそうなんだろうな。

もう仕方ないから予防接種はニューヨークまで持ち越すか…
ホワイトスプリング見てくればよかったかな…

ニューヨークって医療費が高い国だよな、と思って調べてみた。
なんと、ニューヨークは予防接種の金額がアメリカ国内で最も高い地域らしい。
1発450ドル。
50,000円近い。
高すぎだろ!!!

しかもそこにまた初診料が、保険なしだと10,000円近くかかってくるみたい。
ムリムリ!

そしたら、少しルートを変えてニューヨークから最初に一度カナダに行ってみるか。
カナダの予防接種について調べたら、だいたい1発20,000円。
高いっつーの!

日本でも8,000円くらいなのに!

じゃ、じゃあメキシコだ!
メキシコなら途上国だから安いはず!
狂犬病多そうだし!

で調べてみると、なんとメキシコには狂犬病の予防接種というものがない。

噛まれたら、「暴露後ワクチン」ってものを打って処理するシステムらしく、
予防接種は出来るところがない。
なにそれ…
ていうか、最初からそれだけで済むなら、予防接種って必要なのか?

その辺からもう一度徹底的に調べた。

 

うむ、2回目、3回目の予防接種は予定がズレても問題ない。
そこまで厳密ではないようだ。

そもそも、予定通りに受けても、何年も経つと免疫が無くなってくるとされてる。
で、噛まれた後に打つワクチンってのもちゃんとあって効果が実証されてる。

俺はすでに2回接種済みだから、噛まれたらそのときに打つ形でも十分対処できると考えられる。
ふむ。

数日摂取が遅れたからといって打った効果が全て台無しになるほどではない。
でも今俺が持っている摂取の予定、これはWHO施設で(モロッコの)専門家が決めたスケジュールだから、それに沿うのがベスト。

進んでいく国の中で安く受けられるところがあったらまた受診して接種する方向で行こう。

一番大事なのは、犬猫やアライグマやコウモリには近づかないってことだな。

 

長々と調べたけど、ようやくひと段落して、さぁレイコックに、と外を見た。
もう暗くなってた。
しかも小雨。
これだと、着く頃にはもう夜。
レイコック修道院も終わってる。

はぁ、また行けなかった…(´Д` )

大人しく諦めて、バースにホステルをまた予約した。
この前と同じ、バックパッカーズホステル。

チェックインして、近くのテスコに食材の買い物。
チョコレート屋さん、美味しそうだなぁ。
いい香りが漂ってくる。

Charlotte Brunswick Chocolatesの入り口

キッチンでスパゲッティを茹でた。
厚切りスモークベーコンとパプリカ、マッシュルームのスパゲティ。

スパゲティ

美味い!!

 

4日前と違って人が少なくて、活気がない。
平日だからかな。

夜中までネット作業。

段取りを前に前にと決めていかないと、大損したり遠回りしたりしてしまう。

行き当たりばったりも楽しいけど、楽しいだけじゃただの子供だ。
やれることは、やっておこう。

静かなリビングで安く買えた甘いホットグリューワインを飲みつつ、パソコンのモニターを眺め続けた。


ブログランキングに参加しています。
下のバナーをポチると閲覧がカウントされるそうです。
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ村
どうもありがとうございます!(^^)
あなたに幸せが訪れますように!

コメント

タイトルとURLをコピーしました