2019年2月19日(火)
Mexico Mexico City
メキシコ メキシコシティ にて
寝付く寸前と早朝にそれぞれ蚊が邪魔をしてくれました。
ありがとうございます。
ペンションあみーごは朝食付きとのこと。
ダイニングに降りていくと4人の旅人が先に朝食を食べていた。
どうやら2組のご夫婦のよう。
いかにも旅をしていそうな日に焼けた肌。
どちらも40代くらいに見える。
同席させてもらって、話を聞きながら朝食を食べた。
トーストの他にはフジッリのパスタとコーヒーだけだけど。
片方のご夫婦はあちこち旅をしていたところ、
震災を契機に海外移住を決めたらしく、
なんと今はメキシコの南の方の町に家を借りてるとのこと。
仕事は何してるんですか?と聞いてみたら、
「豆腐を作って売ってます。あと味噌とかも」
「豆腐に、味噌?!メキシコで??!」
「ベジタリアンの人が多いので買う人多いんですよー。
こっちは原材料も安いじゃないですか。
発酵食品なら腐らないというか、むしろ腐らせてるというか」
メキシコで発酵食品の製造販売かー。
すげー、なかなか挑戦的で憧れる。
「今の家がすごく居心地いいんだ。
家を借りるときの話なんだけど、
電話だとなかなか話通じづらいしどうしようって思っててさ。
ちょうど売りに出されている家を町でみかけたときに、
不動産屋と内見のお客さんがいたんだ。
これは、と思って話しかけてみたら、
前金払えば即貸すの決めちゃってもいいよってなって、
すぐ手持ちのお金かき集めて契約取ったんだよー。」
なかなか冒険だよなぁ、海外で家借りるって。
「ビザとか営業許可とか、すぐに取れるものなんですか?メキシコって」
「いや、やっぱり時間かかったね〜。
結局6年かかったからね。すぐには取れないよ」
6年!めちゃくちゃ長いな!
メキシカンマフィアとかそういったのもヤクザみたいに関わってきちゃうのだろうか。
ショバ代払え、みたいなやつ。
新しいコミュニティで働くには、
そのコミュニティの公式ルールに暗黙のルール、
それぞれきちんと押さえとかないといけないもんな。
話をしていると食堂にまた別の2人の旅人がやってきた。
こちらは女性2人のペアで、多分同じく40代頭くらい。
ルミコさんとカオルさんって名前だったかな?
熊本に拠点を置いて、
海外に旅に出ては服や雑貨を買い付けて、
イベントやネットで販売しているそう。
今回は10年ぶりのメキシコだそうで、
ついでにハイチ、ドミニカ、ジャマイカなんかを回ってきたらしい。
うおう、その辺、治安的にヤバそうと思って飛ばすつもりだったけど。
「治安は全然そんなことないよ。
ハイチはゴミだらけで酷かったけど、
ドミニカとか超よかったー、うん。」
「あ、僕ドミニカに2年半住んでましたよ。
ちょうどハイチの震災のときに。大変でしたよ〜」
ドミニカに2年半て(´Д` )
「いやー久しぶりだね会うの!
えーと、もう8年ぶりになるのか。
あの時はカナダだったよね」
「そうですねー。」
「そのあとどこいったの?」
「フランスと西アフリカを回ってました」
フランス語圏巡りかな?
もうみんなベテラン過ぎてビビる(´Д` )
日本で普通に周りと接していると、
バックパッカーとか旅人 =世捨て人、
みたいな扱いで超レアモノっつーか変人扱いされるけど、
いざ旅に出てみれば、
ブームでサークル感覚でアフリカ縦断してる女の子たちからこんな歴年の旅人まで、
たくさんの攻めてる旅人に出会う。
自分の身を置く場所がどこかで、
こうも普通・常識が変わってくるんだな。
メール確認したり情報収集してるうちにチェックアウトの時間が迫ってきた。
今晩のカウチサーフィンのホストさんは夜の21時頃に会えるって話。
ここの宿に荷物を置かせてもらえるのも夜21:00までだから結構ちょうどいいな。
よーっし、今日はチャプルテペック城と国立博物館を見にいくぞー!
片道1時間くらい。
チャプルテペック城やミュージアムのある広い公園に続く大通りがある。
クアウテモックとフアレスってエリアに挟まれてるんだけど、
ここがかなりビジネス街って雰囲気だった。
スーツ着たビジネスマンがたくさん歩いていて、
屋台はお菓子のキオスクくらい。
オシャレで清潔なバーやレストラン、有名なチェーン店などが並んでいる。
ここの途中でようやく見つけたタコス屋台で昼ごはん。
タコスー!
安いし美味いし早いからよく使ってしまう!
1個14ペソ、2個で28ペソだから190円くらいか。
むむー、これだけ安くても資金が不安だな。
博物館とかの入場料も安いとはいえ、そこそこ取られるしな。
豚肉炒めたようなやつを選んだ。
マッシュポテトと炒めスライス玉ねぎも乗せてくれる。
そこに自分で色々トッピングを乗せられる。
ここの屋台にはきゅうりとかパイナップルまであった。
うまい!
ハバネロソースは辛い!
辛くて口がヤバいので近くのコンビニで飲み物を買った。
コーラと、パイナップル&ココナツミルクのジュース。
ジュースを開けて飲んだ。
む!
甘い。そしてサラッとしてる。
なんか違和感を感じて原材料表示のパッケージを見た。
Azúcares?
砂糖入っとる…
濃縮還元だから水が入ってるのは分かるけど、
砂糖は許せん!
おいー騙された―!
100%フルーツナチュラルって書いてあんのに砂糖入れるって頭おかしいんじゃねーか?
わ、どうしよう…
捨てようかな、とも考えたけど、
まぁチビチビゆっくり飲めばいいか。
食品ロス、ダメ絶対。
目的地の公園に入った。
立派な像があちこちにある。
チャプルテペック城となんかのミュージアムが共通のチケットらしい。
中が一緒になってんのかな。
75ペソ、430円弱か。
ちなみに中で写真を撮るには45ペソ追加で支払ってパーミッションを取らなきゃいかんそうだ。
別になくて良かろ。
思い出は、記録より記憶だろ?(ウザい発言)
入り口に小さな荷物預けロッカーサービスがあったけど、
デポジット式なのか払いきり式なのかがさっぱり分からん。
ま、預けなくてもヘーキ。
ゆるい坂道を汗をかきながら登っていく。
城の入り口についた。
ここで荷物チェック。
「飲み物は持ち込めないよ。ここで全部飲んでくれ」
ムリ!(´Д` )
2.4Lくらいあるもん!
コーラは未開封だから別にいいんじゃないだろか。
水は捨てても構わない。
仕方なくパイナップルとココナツのジュースを飲みほした。
30分かけてなんとか飲みきった。
うー血糖値こえー
「おう、飲み干したのか笑
…ン? オイ、コーラが残ってるじゃないか。持ち込みはだめだ。」
また止めてきたゲートの警備員。
「未開封ですよ!中で飲むわけじゃないしいいじゃないですか!」
「えー。…いいよ、行きな」
あれっ、ゴネたらOKでたよ。
助かったー。
ここチャプルテペック城、
お城っていうけど、歴史はさほど長くない。
だから見た目も割合シンプルだ。
中はミュージアムになってるみたい。
有名な画家の絵画、
メキシコの歴史、
あとここの城に住んでいたスペインの王族の肖像画や豪奢な家具など。
残念なのは、全ての説明表示がスペイン語のみってこと。
色鮮やかな南国の鳥の剥製。
そしてその羽根や植物から取り出した繊維を織って作られた、
インディオ達の盾飾りの展示とか、
なかなか面白そうなものの説明があるのに、全く理解不能。
今までトルコやチュニジアでさえ大体英語の訳文があったのになぁ。
写真のパーミッションは買ってないから写真は無しです。
高いんだもん。
他の人たちはほぼみんなバシバシ写真撮ってる。
まぁ撮りたいっすよねー。
王族達が乗っていた豪華な馬車と、
メキシコの戦争や独立を描いた絵画は見応えがあった。
階段ホールにあった天井絵も素晴らしかった。
別にパーミッションのチェックがあるわけでもないし、
ぶっちゃけ撮ろうと思えば撮れちゃうってところが、まーユルイ。
中学生くらいの学生もポロポロ歩いてる。
学校じゃなくて家族とか友達と来てるってのがちょっと不思議な感じ。
この城はやや高台にある。
眺めがめちゃ良かった。
パセオ・デラ・レフォルマ通りを臨む。
マジで凄い。
この感じの景色は今まで見たことなかったわ。
最高にクールだぜ。
写真を残せないのが悔やまれる。
気になる人は是非現地へ足をお運び願いたい。
ささっと見て回ったけど1時間以上いましたな。
お次は公園を歩いて抜けて、国立人類学博物館へ。
ミュージアムのすぐ近くにあったスターバックス、
店舗内に木がドカッと生えてて最高。
この木を中心に店を建てたわけだ。
素敵だぜ。
国立人類学博物館、ここも入場料75ペソ。
いい値段すんなぁ。
アメリカよかずっっっっと良心的だけど。
荷物を預ける。
こちらは無料。
当たり前ですよ。頼みますよ。
入ると、ドーーンと目の前にある、ポールとシャワー。
汗を流したいとこだけどタオル持ってないから遠慮しとこう。
ちなみにこの屋根、超巨大だけど、
どうやら真ん中のポールから吊り下げられてるみたいな作りになってる。
すっげぇ。
この中庭を囲むようにして博物館があって、
国内の各エリアの遺跡、発掘物、
伝統衣装、文化的なあらゆるものがブースごとに展示されてる。
本物もあればレプリカもあるから、
どこまでがリアルのものなのかわからん。
幸いあちこちに英語の説明文があった。
流石に全部は読みきれないから飛ばし飛ばしね。
人類学の基礎コーナーっつって、
人類史や生物の進化に関してまとめてあるエリアが入ってすぐにあった。
これはタメになる。
この辺は割と詳しく知ってる内容だからささっと。
マンモスでかーっ!!
メキシコといえば、アステカやマヤ文明が有名だ。
有名すぎる。
1番古いものは、オルメカ文明ってものになる。
栄えていたのは紀元前1200年だから、
日本だと弥生時代とかか。
この文明の遺跡はメキシコの中部湾岸エリアに残っていた。
このオルメカ文明が忽然と滅びてから、
紀元後にアステカやマヤなどの他の文明都市が隆盛していく。
地域が離れているからみんな独立していたけど、
中には国交があったところもあり、お互い戦争もしていたようだ。
歴史を知るの、超楽しい。
有名なやつ。
お、おまえ、なんつー格好してるんだ!
空気椅子するなら太ももは地面に平行にしなきゃダメだろ!
アッ!
( ゚д゚)!…
ない…
これは再現図ですね。
うおおお、これから本物の遺跡を見にいくのがクッソ楽しみ!!
こんな住居に住んでいたんだな〜。
キモいポーズだ。
思い返すと日本でもあまり人類学博物館って行ってないなぁ。
中学校のときの登呂遺跡くらい?
上野の博物館は自然史博物館になるのかな。
国内にもめちゃくちゃたくさん面白い博物館や民芸展示、歴史的史跡がある。
今になって強く感じるけど、超巡りたい。
アステカ文明では、
腰でボールを投げ合う、
なんか難しそうなスポーツをしていたそうだ。
この丸い輪っかはそのスポーツのゴール。
クィディッチみたい。
飛んできたボールを腰でヒップアタックみたいに跳ね返し、
西側対東側、みたいにして戦ったそう。
古史でボールを打ち合ってあの小さい穴に入れるとか難しすぎる。
で、なんと勝者は神への生贄になれる。
えー!
勝ったら殺されるの?!
そんなん絶対手を抜くじゃん!
でもこの人たちの価値観ではそれがとても光栄で嬉しいことだったんだなぁ。
有名な、生贄の心臓を置く台。
グロさしかないわそんなん。
うお!
このデザイン、モニュメントバレーの土産屋で見たやつと一緒じゃん!
説明書きによれば、
メキシコ北部ではアリゾナやコロラド、
ニューメキシコなんかのアメリカ南部の影響もあったそうだ。
なるほど、たしかにそりゃそうだ。
後から国境線が引かれたわけで、
ネイティブ達は北アメリカ大陸の北西の端っこのアラスカから、
南米の最南端ウシュアイアまで一応ひとつながりで移動してきているんだもんな。
隣接する民族が似た文化を持っているのはおかしいことじゃない。
普通にサクサク見て回っていって大体の展示室を見ることができたな。
この旅、何度もミュージアム行ったけど、
どこも1時間くらいしか滞在できなくてほぼ走って見て回ってたから、
これだけじっくり見れたのは初めてだ。
この国立人類学博物館はマジで見応えある。
説明書きも全部読んでガーデンとかも見ようと思ったらマジで丸一日は軽く必要だ。
2日あってもいいかもしれないくらい。
楽しかった!
ヘトヘトになって外に出たときにはもう日暮れ。
ここからまたひたすら宿に向けて歩いていった。
道すがら、気になるものを売っていたから買ってみた。
これはもしや、昨晩世界の歩き方に乗っていたメキシコ料理のタマレスではないだろうか!?
18ペソ。ずっしりと重みがある。
パンに挟む?って言われたけどそのままにした。
確かトウモロコシの粉を使った料理だもんね。
宿に戻った。
30分くらいしたら出て行きたいんだと行ったら、
普通はチェックアウト後の滞在には払わないといけない5ペソを免除してくれた。
中庭でTamales!
熱々のバナナ葉の包みを開ける。
不思議な造形だ。
クスクスに似た食感。
少しパンやケーキっぽくもある。
トウモロコシの粉を練って蒸したものに、
鶏肉入りのトマトベースソースを添えた料理のようだ。
食べ応え薄いかな、と思ったけど、
意外と腹にたまる感覚。
割と美味しい。
「あ、ロニーさん!
連絡先ありがとうございました!Facebookで申請許可しましたよー。」
と声をかけてくれたのは、
今朝お会いしたチエコさん。
メキシコ南部のサンクリストバルって街に移住していて、
豆腐とか作ってる夫婦の奥さんの方。
明るくて、優しそうな美人さん。
ルート的にそのサンクリストバルにはきっと寄ることになるので、
またお会いできたらと思い、
今朝俺の連絡先を書いたメモを宿のスタッフさんに預けていたのだった。
「サンクリストバルにはいつ頃来られるんですか?」
「メキシコシティに数日滞在してからオアハカ行ってその後になるので、
多分3月1日頃だと思います」
「よかった、いるいる。
そのタイミングならサンクリストバルにいるから、
一緒に飲み行きましょー!」
やったー(^o^)/
すげー楽しそう!
サンクリストバルの町は史跡名所って感じではないけど、
伝統文化を持ってる民族の人々が複数周囲に集落を持ってる関係で、
そういった民俗文化に興味がある人には楽しい町のようだ。
ご主人のトシさんもやってきた。
トシさん達ご夫妻も歴年の旅人かと思っていたけど、
話を聞いたら実際には違った。
東南アジアやインド、オーストラリアのほか、
北米を南下してきたところメキシコにハマってしまってしまい、
旅を終えることなく移住することになったそう。
翔来さんと同じタイプか!笑
サンクリストバルに移住してからもう6年も経つそうだ。
「6年ていったらもうスペイン語もペラペラになってそうなもんだよね〜。
でもまだ全然なんだよ〜」
意外(^_^)
それでも生活できてるのだから見事なもんだ。
俺もフィンランド語早く使えるようにならんと、
どんどん覚えにくくなっていってしまうな。
トシさんチエコさん、またサンクリストバルで!
荷物を持って一駅ちょっと歩いた。
カウチサーフィンのホストのヒューゴさん。
呼び鈴を押して出てきてくれたのは、
賢そうな大学生ぽい男の子。
「ロニー? おー、よくきたね!すぐ分かった?
ここの呼び鈴壊れてるでしょ?笑
こっちの呼び鈴だってよく分かったね笑笑
あ、荷物手伝うよ」
ここの家は、学生寮ではないけど、
学生が住むシェアハウスらしい。
ちょっと内情が分からないけど。
3人でシェアハウスしていて、他の2人とも挨拶した。
「ワッツアーップ!」
「いらっしゃーい」
3人とも英語スラスラ!
みんな仕事が別々の音響系エンジニアだ。
絶対頭がいいやつ!
「ここは、学生の時からの溜まり場で、
パーティによく使った場所なんだ。
最近俺は引っ越しちゃったばかりでここの部屋に戻ってくるのはたまにだけなんだけどね。まぁくつろいでよ」
詳しく自己紹介したら、
Hugoはヒューゴでなく、ウーゴと読むそう。
そか、スペイン語ではHを発音しないもんな。
大きなシャープのテレビ、
SONYの立派なマルチコンポ、なぜかドラムのスローン。
さすが音響系エンジニアって感じする!
あ、テレビは違うか。笑
ビール瓶とかゴミが出しっ放しなのがまたリアルで、
ちょっと落ち着く( ´一` )
みんな今日は大変だったみたい。
ウーゴは朝6時からあちこち動いて、飛行機にも乗っている。
「ごめん、今日はマジで疲れちゃったからもう寝たほうが良さそうだ…。
これ、シーツね。トイレはあっち。ウォッカはここね。
…結婚式の時のを持って帰ってきたんだ…。
なんかあったら部屋をノックしてくれ!」
リビングの脇にマットレスが立てかけてあって、
そこにシーツを敷いて寝床を用意してくれた。
完璧だ!
この部室のような空間と会話がどことなく懐かしい。
いいホストさんと出会えたな!
ほとんど電球の付いてない吊り下げ電灯の明かりを消した。
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