Evernote止めてNotionに移った話

Moi!
こんにちは、ロニーです、

僕かなり長い事Evernote(エバーノート)を(非課金で)使ってきたのですが、 最近遂にNotionに乗り換えました。

Evernoteが何なのかを全く知らない人のために一言補足すれば、

「Evernoteとは、メモや画像などをクラウド上で保存・整理できるノートアプリで、検索とか共有が簡単に出来る便利なツール」です。
Excel、Word、PDFなど色んなファイルを放り込んだりWeb記事をクリップして保存したりできます。

今回はEvernoteを止めてそれからどうしたのか、についてまとめます。 あとその際に作業効率化のために1つ簡易的なPythonプログラムを書いたのでそれも軽く紹介します。

国立競技場

内容と全然関係ないけど国立競技場を先日初めて見ました。

我がEvernote歴と、乗り換えた理由

僕はかつて本田直之氏の本の中で紹介されていたのがきっかけで使い始めました。
とても便利でした。

遡ると2014年9月からスタートしていて、日記、ブログ記事、Web記事のクリップ、ブレインダンプした際のメモなどなど約3600枚ほどを格納していました。

2019年頃に記事数が増えてPCのストレージを圧迫するようになったのでWeb版に移行。

数年前からバグった動きが頻発したり動作が重すぎて悲惨だったんですが、 昨年PCを買い替えてからはかなり改善されました。

まぁその原因は6年以上使っていた低スペックPCのせいで、ストレージ256GBの使用率90%、メモリ8GBだったので動作が悪いのは仕方がない。

ただPC買い替えで動作が改善すると、今度は毎日何回も出てくるポップアップがウザったくなりました。 「あなただけの期間限定有料プランの初月無料キャンペーン!特別価格は今だけ!」
みたいなポップアップ。
非常に鬱陶しい。

今だけのキャンペーンなら今だけの告知にせいや、というのが本音です。

頑張って無視してその都度閉じていたのですが、 遂にトドメの一撃が来ました。

これです。

(公式Web) Evernote Freeのノートとノートブックの制限 — 2023年12月

「無料ユーザーは1アカウント当たりノートブック1個、ノート50個に制限」。

これを超えるノートブック数、ノート数を持っているユーザはもう新規にノートを作ることが出来なくなりました。

閲覧、削除、エクスポートなどは可能ですが、新規作成できないのじゃもう使う意味がないので、卒業の時だと思い移行を決めました。
といっても、全記事をNotionに移行したわけではありません。

これまでの過去データを全部Notionにぶち込む必要は流石にない気がしています。
今は外付けHDDに格納して、かつもう1台の別HDDにバックアップも取っているので消える可能性は低いです。

直近のものや重要度の高いものだけインポートして、 残りのインポートしないものは都度フォルダ上からファイル名で探すでも良さそうです。
まぁ現時点ではぶっちゃけそこまで考えていない。

アフリカゾウ

Evernote管理していたデータをどう管理・保管するか

僕自身の使用要件

今回、各データを保管する上で何をどうしたいかという要件定義を明確にしようと思いました。

この要件に合致する代替のサービスを選べば良いということになります。 ピッタリ適合するものがなかった場合はやむを得ないのでポートフォリオのように各サービスを組み合わせるか自分で作ります。

何を管理対象とするか

日記、ブログ記事、メモ、レシピ、サーバ構築時の作業ログなどのテキスト情報。

マークダウン記法出来れば尚可。

どれくらい使うか

1日に1~2ページ程度、継続的に使いたいので容量はかなり大きく。

必要な条件
  • 素早く検索できること。
  • ファイルシステムのようにディレクトリ階層を付けられること。
  • 簡易的にWordpressへ記事投稿できること。
    (なんならコピペでもいいので改行が反映されること)
  • データが永続すること。
    RASISでいえば「Integrity(保全性)」と「Security(機密性)」の担保。
  • WindowsOSとLinux OSのPC端末上、iPhone端末上でもCRUDできること。
    ※CRUD:Create、Read、Update、Delete。要は閲覧と編集。

ストレージ比較

Evernoteでこれまでに管理していたデータ量は結構膨大です。

クリップしていたWeb記事は思い切って全部捨てました。

Web記事ってぶっちゃけ再び見ることはないし、インパクトのあるものって意外に頭に残ってて、そこから得られる教訓とかエッセンスのようなものは充分自分に染みてるなと思ったので。

しかもWeb記事ってまた興味があったり調べたければググって大体すぐ出てきますしね。

 

それ以外のものも多少整理したものの、やはりファイル数にして2040枚、 データサイズは約16GB。

これを管理・保管するとなると、DropboxとかGoogleDriveのような他のオンラインストレージサービスを使うとどうしても有料にする必要が出てきてしまいます。

 

そこで主要なクラウドストレージサービスの無料枠での格納ストレージ容量について調べてみました。

Dropboxだと最大2GB。

(参考Web) Dropbox アカウントの作成は無料です

GoogleDriveだと最大15GBだけどGmailやGooglePhotoを含んでしまいます。 (僕は既に90%以上使用している。)

(参考Web) Google ストレージの動作について

Microsoft OneDriveは最大5GB。

(参考Web) クラウド ストレージの価格とプランの比較

Notionの場合は、1ファイル当たり5MBという上限があるけれど、全体の容量としては無制限!

(参考Web) プランと利用料金

しかも個人利用(パーソナルプラン)ならブロック数も無制限、
Evernoteにはあった同期デバイス数も上限なし!

Notionなら検索機能もある。 マークダウン記法も楽々。今までは使ってなかったけどこれを機に活用してみよう。

クラウドサービスなのでデータは保全されるし、リアルタイムでデバイス間同期されます。
セキュリティに関しては、どのストレージサービスも概ね変わらんでしょう。

例えばNotionのプライバシーポリシーを確認した限りでは、 アメリカの捜査当局による情報提供命令が下れば情報は提供されるし、 他者に買収や合併されれば情報は渡りますし、 パーソナライズ広告用のデータとして第3者に提供されてしまうことは認めなければなりません。

Notionにおけるフォルダ構成

ストレージサービスって基本的にファイルサービス的というか、 フォルダがあって、その中に別のフォルダなりファイルを格納する、という形式でした。

Dropbox、OneDrive、GoogleDriveはそうですよね。

Evernoteの場合は、どちらかというとエディタ機能の方が主であって、 ノートを書くのが主体。
だからノートブックというフォルダがあって、その中にノートというファイルを格納するイメージ。

一方、Notionはエディタ系とはいえ、仕様がかなり違っていて、
「ページ」と「ブロック」からできています。
どちらも、フォルダでありファイルでもあるようなもの。
ページを作って、そこに文章や写真やリンクやTodoリストや別ページをさらに追加できます。

IT的に例えるとRDGMSというか、双方向ポインタリストみたいなものか。 色んなデータを格納できるオブジェクト同士がお互いに繋がっていて辿れる仕組み。
エディタというよりも、もっとWebページ的です。リンクを繋いでいく感じ。

Notionの、ページ上のあらゆるコンテンツそれぞれが「ブロック」というらしい。
なので、NotionをEvernote的に使うのであればまずノートブックに相当する名前のページを作成し、
その中にノートに該当する新しいページブロックを追加すればよい。

ノートブック自体に、名前だけでなく好きな情報を追加できると考えたらその自由度は計り知れません。

白い4つの箱

移行の手順

移行するにあたり、以下の段取りで進めました。

  1. 移行する別のサービスを検討
  2. 移行する必要のない不要なファイルを削除する
  3. 変換用プログラムの参考になるものを探す
  4. 変換用プログラムでは表や画像を編集するのが手間なので、その辺が多く含まれているノートから不要な表や写真を消す
  5. Evernote上で40ノートずつまとめて選択し、右クリックからエクスポートをする。
    保存するときのファイル名は<ノーブック名>_<番号>で、形式は .enex 。
  6. プログラムを作成する。(ChatGPT先生の助力を願う)
  7. Notionに元のノートブック名に応じたページを作成し、ノート名に応じた新しいページをブロックとして作成する
  8. テキストファイルに出力された文章をコピペしてNotionに放り込む。
    うまく変換できてないものは手直し。
  9. 移行後のファイルは削除するなり、圧縮して保存しておくなりする。
  10. エクスポートしきったらEvernote上のファイルは適当に削除する。解約してしまってもいいかも。

今回、変換するためのプログラムを簡単に用意しましたが、より作りこむのであれば表とか画像もよしなに変換させてしまえるのかもしれません。
ただ恐ろしいほど手間がかかりそうなので見送りました。

残しておきたい画像なんかは別途Evernote上でダウンロードして別途保存しました。

Evernoteのエクスポートファイル「.enex 」をテキスト化する

Evernoteからエクスポートするファイルは、拡張子が .html か .enex になってしまいます。
要は、シンプルなテキストデータとしてはエクスポートできないということ。

他のクラウドサービスに移行するためのサポートサービスみたいなものもあるらしいですが、結局有料サービスなので意味なし。

.enex という拡張子はEvernote独自のもので、内実はXML系のマークダウンです。

 

調べたらGO言語やPHP言語で書かれた、XML→テキストの変換プログラムがGithubで見つけられました。
以下はQiitaにあった、PHPで実装したというもの。

(参考Web) Evernote がエクスポートする xml ファイルをプレーンテキストに変換する

折角なのでこれを使わせてもらいました。
これをChatGPT(3.5)でPythonに言語変換してもらい、自分でエラーを微修正しました。

このプログラムによって余計なタグ(<dir>とか<span>とかそういうやつ。)を全部外してもらってテキストファイルに変換出力できました。

まだちょっとガッツリバグがあって、単純な文章だったファイルなら綺麗になるんですが、
色付き文字とか太字とか顔文字とか表のようなものがあると余計なタグが残っちゃったりインデントが崩れたりしちゃってます。
その程度なら手作業でも掃除できるので必要になった時にやります。

(2024年3月22日追記:かなりバグがありました。(泣))

(2024年5月21日追記:数点のバグ修正しました。かなり実用に耐えるものとなったように思います。
修正点1.余分な<span>タグ等のHTMLタグを削除
修正点2.<div></div>間で実現していた改行が反映されるようになりました。
修正点3.書籍タイトル名に含まれていたスラッシュをハイフンに変換するようにしました)

今回作ったプログラムは適当に「Enex2text_Converter」という名前にしました。
一応Githubに載せてます。使い方とか知りたい場合はお問い合わせ頂ければ折見て回答します。

(Githubリンク) https://github.com/RonnieIgarashi/Enex2text_Converter

おわりに

今回はEvernoteからNotionに乗り換えた経緯と、その方法、所感について書きました。

Evernoteの制限が強まったことできっと同様に乗り換えを検討した・している人がいることでしょう。
参考にするほどでもない内容ではありますが、こんな人もいますってことが伝われば幸いです。

以上!モイモイ!

(2024年5月21日追記:Evernoteの日本法人が撤退することになったためか、ここ1~2か月間、こちらの記事が注目されているようですね。皆さんありがとうございます。
変換用コードにバグが多かったのでこれを機に修正いたしました。)

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