35歳の誕生日、壁を越えて

Kiitos kaikille!
こんにちは、アラサーを卒業したロニーです。

 

先月、遂に35歳になりました。

25歳の頃からそこまで時間が経過したように感じないのに、もう10年経っているってすごく不思議な気分です。
浦島太郎の気分。

 

25歳前後では、大きな変化がありました。
2013、2014年頃。

幼少期、フィンランドから日本に移住してきて以来、フィンランドに行く機会を得られなかったのですが、
遂にフィンランドに行ったのが2014年でした。
この体験が海外を強く認識することになったほか、
自分と祖国との関係性を理解して腑に落ち、
また母親を失ったことについても一つのピリオドがつきました。

さらに当時人生初だった彼女と急に連絡が取れなくなり、別れを宣告されたのもこの年。
今思い返しても、この半生において、生きる意味を見失い絶望のどん底を彷徨ったのはこの時だけです。

そういえばこの頃まではビールとかコーヒーとか苦くて好きになれず飲めなかったのですが、この年から味覚が変わって一転、好きになりました。
あとなんか髪質も変わりましたね。パサつくしクセがつきやすくなりました。
ぎっくり腰とかで1年おきくらいに腰を傷めるようになったのもこの年が起点だったので、体質が変わったのでしょう。

あとバンドCornersに大きな転機が起きたのもこの年です。
「人生をかけてすべてを犠牲にして可能性の薄いプロを目指すより、趣味でいいから仕事しながら長く続けようよ」との意向により、
バンドの方向性を変えました。
またメンバーの病気により一時的に活動休止になったのもこの年の年末でした。

 

これらをきっかけに、パートタイマーに固執する必要性がなくなったため職を固める流れになりました。
まぁ起業が「職を固める」に合致するかは謎ですが。

 

総合すると、趣味、仕事、人間関係(家族とパートナーと友人)、健康という、大きな要素全てに大変化が起きました。

そう考えると、この35歳、また大変化が起きるような気もしてしまいます。
いや、起こすのは自分なのかな結局。

いずれにせよ、身体機能はもう下り坂に入ったので、
それ以外の部分で向上していく要素を構築していかないと、人生の幸福度自体が下がってしまいかねません。

35歳の壁というものが存在するのかは仮に置いておくとしても、
ターニングポイントの一つとして考えることは間違っていないでしょう。

さて、今回のブログの内容は以下です。

  • 35歳でやれること ~35歳の壁を分析する~
  • 35歳からやりたいこと

ではいってみましょう。

ナンとサラダとカレー

誕生日のご馳走は我が家でカレーとナン

35歳でやれること ~35歳の壁を分析する~

35歳を迎えて、やりたいことは山ほどありますが、
そもそも需要がなければ難しいことがあります。

自分の目下の大きな課題である、「開発職に就く」などは条件がとても厳しいため、
いくらやりたいからといってすぐできるものではないからです。

なので、需要があるかどうかを考慮して、そこに自分のやりたいことをすり合わせていかねばなりません。

「35歳の壁」と呼ばれるものがあります。
これまでもブログで確か何度か触れているのですが、35歳を超えると転職の難易度が急激に上がるという事象です。

この壁は、なぜ生じるのでしょうか?

複数の理由があって、それらを複合的に考えたときのボーダーラインが35歳に当たるからだと僕は考えています。

  • 企業が求める、年齢に応じた各ポジションの存在
  • 記憶力が低下し始めることによる複雑な思考力の低下
  • 家族を持つことで投入できる時間・お金が一気に減る
ライバルが多い時代

現代はIT社会となったことで、80%の完成度くらいであれば、誰でも色んな分野ですぐに達することが出来るようになりました。

学習教材が充実していて、あらゆるノウハウが、ただ同然で手に入るからです。

中古の教則本が低価格で手に入るし、YoutubeでもブログでもUdemyでも、かつてはは知る人ぞ知るノウハウみたいなものにも手軽にアクセスできます。
80%の出来、即ちそこそこのレベルであれば、少し頑張ればたどり着ける。

それだけに、あらゆる分野で、ライバルが増えているということでもあります。
例えば僕のいるITであれば、中学生高校生でも見事なスキルを持った人がゴロゴロいますし、これからさらに増えてきます。
同時に、今は高齢でもみんな元気で長寿。70歳のプログラマーだって存在します。

そして年金が期待できないという社会性も相まって、歴戦のベテランエンジニアたちもリタイアせず、可能な限り長く働くわけです。
ライバルがとにかく多い。

 

ただ、人材競争でも圧倒的有利な人とそうでない人で格差(らしきもの)があります。

体力・気力・時間があって企業文化に染めやすい若い人。
そして経験豊富で入スキルを持っている即戦力のベテラン勢。

このどちらかの要素を持ち合わせている人達は強い。
人手不足と言われますが、企業が強く求めているのは上記のどちらかであって、それ以外は正直あまり求めていないように感じます。

 

まぁ、スキルが比較的身に付きやすい職種はそこまで条件は高くないかもしれません。

企業が即戦力を欲しがるのは、要は社員教育にかけるお金や時間をケチりたいからです。
なので、研修や学習、OJT期間が長いタイプの職種ほど、即戦力を求める傾向は強いと思います。

企業が求める、年齢に応じた各ポジションの存在

20代前半は、まだ社会や仕事の何たるかを把握しきれていないため、我武者羅に行動するものです。
3年~5年もすると一通りの業務を身につけ、
また転職や部署変えなどによって別の環境に移ることも出てきて、
仕事が多面的に捉えられるようになります。

この、20代で業界経験3年~5年というのがおそらく最も企業が求める層だと思います。

 

20代後半になると自分なりの創意工夫を加えて、
新しいことに挑戦したり、力試しをしたりする時期となります。

また基本的なタスク処理がルーティン化することで、より付加価値を高める方向になっていきます。
効率化させたり、スピードアップしたり、ビジネス書などから新しい知見を取り入れたりもするでしょう。

さらに後輩の存在もあり、教育やマネジメントという立場に立つことで、
組織や社会や教育という視点を得ます。

このあたりの層は、社内のあらゆるポジションで即戦力となるし、
特定の専門技術とマネジメントという相反する能力を高いレベルで兼ね備えている人は多くないため、獲得競争は激化します。

 

30歳を超えると、部署単位、会社単位、コミュニティ単位、社会単位で、
自分の行動がどう周りに影響を及ぼすか、自分はどのように生きていくかということが人の意識に強く上がってきます。

家族が出来れば、家族や家という単位も生まれるので、自分ひとりだけで考えれば良かった時代が明確に終わり、あらゆる行動に強い責任が発生してきます。

 

30代、とりわけ35歳というのは、
人がそれまでに積み重ね、磨いてきた数々のスキルや経験を活かしてなんらかの成果を出し終えたタイミングと見えます。

企業が30代半ばの層に求めるものは、
「自分のやるべきことを自発的に見つけ出し、部下や同僚など他の社員を巻き込みながら、必要なリソース(情報、人材、資材、予算など)を集めて課題を解決する」ことだと僕は考えています。

言ってしまえば、「自分の立ち位置を理解し、自発的に、他者と協力してお金を生み出す力」

 

そう考えると、
未経験業種の転職者、
つまり「技術を用いて目の前の課題を解決する」、をまだその業種で備えていない30代というのは、
非常に遠回りなんですよね。雇う上で。

年齢に応じた、企業が求めるポジションというものがあることを考慮するのであれば、
例えば30代を超えて開発エンジニアへの未経験転職を希望するのならば、
どちらかというとマネジメント、育成、課題解決側のスキルを主張するのがよいでしょう。

そのマネジメント系業務を遂行しつつ、
技術は勝手に勉強して身につけていきますよーってアピールするのが王道のように思われます。

そうはいっても、

「うっせぇアホ!マネジメントや育成側に回ったら現場でコーディングする暇なんかないじゃろがい!!こちとら現場でやりたいこと(コーディング)しながら先端技術を身につけたいんであって管理職なんかやりたかないわ!」

というのが本音なので、
相いれないなぁ、と思うわけです。

レゴの家

あり合わせのブロックで作った赤い屋根の家。

記憶力が低下し始めることによる複雑な思考力の低下

抗いようのない、老化の存在。

30代になると、身体の無理が効かなくなります。
多分今徹夜したら昔以上にパフォーマンス激落ち君になっちゃいます。

一昨年2021年~2022年に参加していたプロジェクトは超激務で残業量が凄まじく、
深夜まで仕事することが多くて寝不足になってましたが、翌日は頭に霞がかかったようになってて朦朧としてました。
長時間労働、睡眠不足は、きちんと質の高い仕事をしようと思ったら絶対に避けるべきことです。

 

30代になると、身体だけでなく頭が衰えてきます。
物覚えが一気に悪くなります。

短期記憶が長期記憶にコピーされる条件が厳しくなるんだろうか。

記憶力低下のメカニズムについてはまだ僕は把握していないですが、
実感として、若いころはすんなり記憶できたことが、
同様にやってもなかなか覚えていなくて愕然とします。

新しい業務を覚える、というのは、単純に年を重ねるほどにハードルが上がります。
資格のための試験勉強をしてそれを痛感しました。

 

この短期記憶の範疇だけでも、性能が劣化してくる、という旨のことを、
以前、社長に言われました。

「36歳になると、頭の中でプログラムを組み立てることが出来なくなる」
と言ってました。

これはつまり短期記憶の領域、海馬の中において、プログラムの構造を想像し、
プログラム内の変数や関数やクラスなどの相互の関係性、繋がりをあーでもないこーでもないと検討するのが難しくなる、ということ。

より簡潔に言い表せば、「記憶領域を多く使う複雑な抽象的思考力の低下」

これが本当に起きるかどうかは知りません。

自分は若いころに「記憶領域を多く使う複雑な抽象的思考」というものをしてきたわけではなかったので、
正直比較できません。

また、今はプログラミングしたり難解な哲学や思想書を読むことが多いので抽象的思考をよく使っていますが、大変だとは思えども、無理とまでは感じません。

社長は36歳と言っていたのでもしかしたらリミットまでまだあと1年あるのかもしれませんが、
この「記憶力の低下に伴う複雑な抽象的思考力の低下」、が本当にあるとすれば、
コーディング業務への転職は致命傷でしょう。

知人にプログラマーが全然いないので確かめられないのですが、知り合いが出来たらそこのところ聞いてみたいですね。

 

また求人採用をする人たちがそういったことを意識して年齢判断しているかと言えば、怪しい部分があると思うので、
正直言うとこの「記憶力の低下による壁」というのは強くないと考えています
それこそ、年配のエンジニアで活躍している人だって多いですからね。

家族を持つことで投入できる時間・お金が一気に減る

家族が出来れば自分の時間、体力、お金を、仕事にフルベットできなくなります。

新しい仕事を覚えるために残業するとか、
徹夜して勉強したり練習したりするとか、社員と飲みに行って関係性を構築するとか、家族を持つと時間的にできません。

長時間寝るとか、温泉やジムや美味しいものなどで疲れを回復させるのも、
同様に家族がいたら難しく、時間・お金ともに好き勝手に使えません。

多分、そういった家庭を鑑みない仕事人間や独身者は、転職市場では有利でしょう。
年々、未婚率や独身者の割合が高まっているのは、こういった要因もあるのかもしれません。

転職希望者を、基本的に雇用主はどう見るか。

これまでの知識や経験を活かせるのであれば、プラスα的に新たな業務を覚えてもらってミックスし、
新たな価値を生み出せると考えます。

一方、まったく未経験、異業種である場合、
老化によって仕事を覚え、勘所を把握するまでの効率が下がっているため、戦力になるまでに時間がかかる。
費やせるリソースが少ない以上、無理も効かない。

経営者から見たら効率の悪い投資になります。

未経験である場合はその人の実績や面接での印象をみて、
人間性、すなわちコミュニケション能力、感情や体調のコントロール、仕事に対する真摯さや熱意、主体性・積極性、論理と情緒含めて頭を使っているかどうか、といった抽象度の高い視点から人を見定めなければならず、採用コストが高い。

この壁はもちろん、35歳になった途端に発生するものではなく、
20代終わりから既にじわじわとその存在感を増していき、年々厚くなっていくものです。

推測ですが、結婚して子供や家族を養い始める人が増えるのが35歳付近だから、
時間やお金を使えなくなり身動きが取りづらくなる、というのがこの数字の根拠じゃないかなと思います。

こららの事実から、「35歳の壁」というものが不可視ながら生じてしまうわけです。

石壁

35歳を超えた今、何をしたいか

今、何をしたいか。

具体的なアクションは多いので、2つに大別しました。
それが、以下です。

  • 楽しいと思うことをする
  • 居心地の良い環境の構築

ボール遊び

楽しいと思うことをする

AIが一気に進展してきました。
これに関しては今特に強い興味があって調べたり試したりしているところなのですが、
AIによって変わった世界では、より「自分が楽しいと思うことをする」ということが重要になってきます。

今現在、既にそうなってきています。
職場における業務単位ではその気配はほとんど感じられないですが、
Webメディアや最近の書籍で見聞きする活躍している人たちは、
「好きなことをしている」人たちです。

ホリエモンは、「嫌々仕事をされても迷惑」とまで言い切っています。

人が最もパフォーマンスを上げられるのは、好きなこと、楽しいと思うことをしているときです。
これは以前からしきりに言われてきました。

 

AIが人間と遜色ないことを出来るようになってくると、
遠からず、人間がやったものなのか、AIがやったものなのかわからない、という段階に到達します。

既に、AIが合成した写真が有名な大会で賞を取っています。
ホリエモンは最近、全部AIに書かせた本も出版しました。
『夢を叶える力』。(ちなみに企画としては面白いが、内容はめちゃくちゃつまらない(笑))


電話の自動応答や企業のチャットボットが一般的になりましたが、
これがAIの作った文章になるとさらにスムーズに、人間と会話しているに等しいUXになります。

論文、書籍、ブログ記事、レビューなどの文章記事も、
またインタビュー、キャスター、アナウンサーといった言語媒体も、
さらに作曲、マンガ、イラスト、動画映像といったオーディオ・ビジュアル面も、
AIが作ったのか、人間が作ったのか判断がつかなくなります。

 

するとどうなるか。

まず基本的には、「AI × 人間」、つまりAIを活用したより高度な物に価値が出てきます。
効果的な学習教材、優しくて丁寧なサービス、バグのないプログラム、完成度の高い作品。

その先で、今度は
「AIが作った出来のいい作品じゃなく、出来が悪くていいから人間が作ったものが欲しい」
という需要が出てきます。

子供の書いた絵、書道、ライブ演奏、手編みのマフラー、陶芸、スポーツ、人間同士のゲーム。
こういった、生身の人間らしさ、が逆に価値を出してきます。

 

AIにはない「人間の身体性」をシミュレートした機能はAIにもやがて組み込まれるでしょう。

今でも、フィルムカメラやアナログレコードやDIYみたいなものは需要があります。
使い捨てカメラ風のフィルター機能、だとか、
ラジオ風のノイズをかける機能のようなものがデジタルで存在するのと同様に、
人間の身体からフィードバックされる情報や、一定間隔でエラーを起こすフィルターのような機能もAIに搭載されると思います。

ただ、人が主観として、「この人が作った」というストーリーを感じられるものには、価値があるため、残ると思っています。

これは、即物的で普遍的な資本価値ではなくて、
もっと情緒的で主観的な、「自分にとっての価値」です。

 

ざっくりと言えば、近い将来、生活インフラに根差したものはAIにしてしまって、
趣味や娯楽に関するものは、魅力的な個人が作ったものに回帰してくるでしょう。

なので、今すべきことは、下手に技能を高めることよりも、
自分としての魅力を高めることなのだと思います。

 

自分が、やっていて楽しいこと、好きなことを見つける。
それに挑戦したり熱中していることを、どんどん発信する。
SNSでもYoutubeでもブログでもいいですし、
オフラインで自作のハンドメイド品をフリマに出すでもいいでしょう。

失敗することも、下手であることも、全てが、AIにはない魅力です。

 

僕が好きなこと。
今はPythonプログラミングに熱中しています。

それに本を読んで思考を深めたり、勉強して新しいことを学んだりするのも楽しい。
得たこと・考えたことをこうしてブログに書くのもとても楽しい。

美味しいものを食べたり、作ったりするのも好き。
お金かかってしまうから制限が強いけども。

自然に触れたりすることが好き。
草や木に触れたり、山に登ったり、遠くを眺めたり、自然の音を聞くのは楽しい。

新しい場所に行き、いろんな人と会うことが好きです。
違う文化、違う言語、その土地その土地の歴史や伝統を知ったり、
そこで暮らしている人と話すことが好きです。

こういった自分の好きなこと、楽しいと思うことを、より大事にして、
躊躇せずどんどん行動して発信していきたい。

居心地の良い環境の構築

居心地の悪い環境は人生の大損です。

楽しく、健康的に過ごせる環境、
それは国単位でも、町単位でも、職場や自室単位でも、
それぞれの単位で、より居心地の良い環境というものを構築していきたい。

自画像

コニーが撮影

終わりに 激変する未来を見据えて舵取りをする

「楽しいと思うことをする」の項で既に半分以上話してしまったけれど、
AIの登場で今世界が激変する転機に居ます。

この1、2年で大きく様変わりするでしょう。

 

おそらく、政府や教育現場や企業はすぐには変わりません。
こういった権威や、制度や、組織はとにかく腰が重いですし、
そもそも「変わらないこと」に価値を置いていたりします。

それでも、資本主義体制の中では競争が必然的に起こるので、
アメリカと中国それぞれから、変化の大波がやってきます。

この大きな変化の中で、
自分と家族の生活を守り、向上させながら、
自分の目標を達成し、幸せに生きていくにはどうしたらよいか。

 

余りにも変化のスピードが速く、普段の家事や仕事のルーティンに忙殺されてしまっているといつの間にか遥か後ろの方に置いて行かれかねません。

素早く方向転換したり、前もって準備して置けるように、
最新の動向を見据えつつ、引き続き瞬発力を以て舵取りをしていきたいものです。

ではでは、今回はこの辺で。

35歳、楽しくやっていきましょう。
Moi moi!

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