2018年12月5日(水)
Morocco Fes
モロッコ フェズ にて
いつものごとく、ほとんど寝れないままにバスはフェズのターミナルに着いた。
まだ4時半前(´Д` )
どうしよう。
一緒のリョータ君と相談した。
バスーミナルが近ければ先にチケット入手しちゃった方がいいよね。
Supratoursでシャウエン行きのバスチケットを買えるか尋ねたら、
ここにはシャウエン行きはないからCTMに行くよう言われた。
ん?Supratoursって国営CTMちゃうの?
この町の地図がないから動きようがない。
オフィスを出て左と聞いたのでそちらへ向かって歩いた。
念のため途中でおばちゃんにも確認した。
あっちあっち!と指差したから、たぶん合ってるよな。
暗い道を2人でとぼとぼ歩く。
…けどいつまでたってもそれらしい建物は見つからない…
もう一回道行く人に確認したら、逆方面ということがわかった。
なんで(´Д` )
声をかけたおじさんは、軍人さん。
おじさんは英語が話せなかったけど、フランス語で優しく教えてくれた。
というわけで、1km以上歩いたのにまた駅前まで戻ってきた。
CTMバスターミナル、ここから4kmくらいはさらに先らしい。
さすがに気力がもたない(:´Д`疲)
どっかでWi-Fiさえ手に入れば場所検索できるんだけどな…
駅入ってみるか。
駅舎に入ってビックリ、フリーWi-Fiゲット。
そうか、国営の列車は駅にWi-Fiがあるんだっけ。

併設のカフェで朝ごはん。
薄い丸パンをパニーニメーカーでトーストにしたやつに、オレンジジュースとカフェオレがついて35ディルハム。
パンをかじりながらリョータ君が、クラウドファウンディングでお金を集めて旅に出ることについてどう思う?と尋ねてきた。
この質問、フィンランドでヒゴさんもしてきたやつだ。
ツイッターでリョータくんの知り合いが批判していたことに対しての質問だった。
その女の子は、旅ってのは頑張って働いて貯めたお金だからこそ感動するものであって、
クラウドファウンディングで人から貰ったお金で旅をするべきじゃない、と主張している。
確かに自分で用意したお金の方が思い入れが強くなったり、
無駄にしないように動くようになることは認める。
でもクラウドファウンディングでお金を募るのも人望や努力が才能が必要であって、
決してタダでお金をもらうわけじゃない。
それと、その旅をエンターテイメントとして応援したい、見聞きして楽しみたいって人たちがお金を払うのだから、その批判をできるのは出資した人だけだし、その旅主がいい加減な旅をした場合には言うことのできるセリフなはずだ。
そんなツマラン旅するなら金返せって。
お金出す方は分かった上で応援するのだから、別にいいじゃないか。
税金とか募金とかで集めたお金から旅資金を供出するってんなら文句言ってもいいと思うけどな。
そういうわけじゃないし。
世界一周学校のマサトさんがまさに今、南極マラソンのための費用をクラウドファウンディングで募っている。
南極に行く交通費だけでも100万くらいかかるから、なかなか挑戦できることじゃない。
サハラマラソンのときも50万以上かかったってマサトさん言ってたもんな。
でもその破茶滅茶な冒険を見たい!っていうサポーターがいるんだから、それでいいのよ。
それを説明したら、
「良かった、僕もロニーさんも僕と同じ意見でした」
とリョータくんも頷いた。
Wi-Fiで確認して、安い中で1番評価がよかったホステルを予約した。
Fez barというところだ。
明るくなってきて、歩いて行こうってことになった。

駅から少し歩くと立派な門が現れた。
守衛さんもいて、王宮の様相。
その脇を歩いていくと、今度は通り抜け可能な門が見えた。

グーグルマップに従いながら歩いていく。
ちょうど小学校の通学時間らしく、お母さんたちが子供の手を引いて学校に連れてきている。
男は全然いない。
ボスニアヘルツェゴビナやチュニジアやアルバニアの時と違って、
モロッコでは男どもはちゃんと働いている。
その分、母親は子育てや家事、というように分業しているのだろう。

ディズニーシーのアラビアンコーストって感じ。心躍る!

謎の通路
迷いながら歩くこと30分、すごくわかりづらい路地の壁にフェズバルと書かれているのを見つけた。
わっかりづれー!!!
すぐチェックインしたかったのだけど、チェックインは12時からだからそれまで待ってくれ、と言われてしまった。
荷物は置かせてもらえる。
したらば、今のうちに町歩きでもしますか。
リョータくんは風邪がかなり酷いみたいで、寝させてもらえないか交渉したけどダメだった。
ふ、不憫!
大丈夫か…?
「大丈夫っす。さっき色々話して調子戻ってきたんで!」
無理すんなよー。

さて、フェズに何があるかはよく分からない。
確か皮なめしが名物らしい。
狭い迷路の路地を少しずつ下りながら歩く。


板チョコみたいな木の扉が立ち並んだ狭い通りがいくつもある。
なんだろうと思っていたら、そのひとつひとつがお店の入り口だった。
ぐるっと回って戻ってきたら扉が開いていた。
色んな店がその鮮やかな商品をこれでもかと通りにはみ出ながら売り込んでいる。
革製品はやはり多い!
肩掛けカバンや財布、ポーチといった定番はもちろん、
本皮で作られたサッカーボールや本など不思議な置物もある。
むう、欲しくなるなぁ。
アラビックは手先が器用だ。
車椅子に乗ったおじいさんが物乞いをしている橋を渡った。



歩いていたら、ふと物凄い臭い道に差し掛かった。
オエッ!オオウぇっ!
「なんだこのニオイ!!ゥオエッ」
マラケシュの東側城壁を抜ける時に嗅いだのと同じ。
この強烈な生臭さ。
でも下水とかものが腐った匂いと違う。
一番近いのはあれだ、ちょっと傷んだ鶏肉。
あのヌメリが出てきたときの匂い。
そこでピンときた。
たぶんここが、皮なめし場なんだ。
見た目はただの迷路の路地でしかないのだけど、たくさんある小道の無数のドアのどれかが、
この臭いを発している作業場に繋がっているんだ。
逃げるように足早にそこを通り抜けた。
地獄だ。
この匂いは本気で我慢できない!

ただブラブラと歩いてるわけじゃない。
建物の上のテラスから景色を見下ろせるような、そんなカフェを探している。
時間はお昼近い。
お腹も空いてきたし、なにより12時までの空き時間、風邪菌が暴れているリョータくんを歩き回させることもできない。
全然見当たらなくて、なおも探していると、
「Panorama view」「terrace」って書かれた標識を見つけた。
それそれ!
迷路を矢印に沿って歩いていった。
が、
まだ開いてなかった…
もう10時も過ぎてるのになにしてんだ一体!
開店が何時かも書かれてない。
ぐおお、せっかく良さそうな感じなのに!

同じような店をもう一つ辿って、閉まってて玉砕した。
あまりにも無さすぎるからもう宿の前の店まで戻ることにした。
「そんなのありましたっけ?」とかリョータくんは言ってるけど、
宿の路地入り口の目の前にテラス付きのカフェレストランを見つけていたのだ。
上の階の電気はついてなかったけど、快く通してくれた。
狭くて急な階段を上ると、そこには見事な景色が広がっていた。
わー!これは清々しい!
寝不足の目にはキツイくらいの陽光が差し込んで来る。
周りも高い建物ばかりだから坂の下の方までは見えないけど、なにかの遺跡の門や立派な邸宅が左手の高台にそびえ立っているのが見渡せる。
あっち、あとで見に行きたいな!

カプチーノとオムレツを頼んだ。
高い上に全然美味しくない。
ふーー。
青空を見上げる。
旅に来て、着いた町で早々にカフェでのんびりとか、まるでお年寄りのようだけど、
こういった楽しみ方もアリだ。
俺はこういったのは老後にとっとけばいい派なので、今のうちはバリバリ動いて無茶なことをしたい。
歳をとって金や時間ができた時には、もう無茶するだけの体力はないもんな。
12時になったのでチェックイン。
宿代は100ディルハム。
市民税が2ユーロ近いのは高いなぁ。
リョータくんはすぐに横になりたいと寝てしまったので、2人分まとめて、町の横のバスターミナルまで買いに歩いた。
一旦ATMでお金を下ろして、ターミナルへ。
なんかしら色々声をかけてくるおっさんがいるけど、全て無視。




ターミナル入って左側にすぐCTMのバスカウンターを見つけられた。
バスチケットは1人75ディルハムだった。
民営の他のバスならもっと安く買えるんだろうか。
まぁとりあえずは快適で分かりやすいこっちでいくぞ。
そしたらば、さっそく町歩き!
路地で三角形の、揚げ春巻きみたいなお菓子を買った。ブリワット。
3個で5.5ディルハム。

ひとつは春雨見たいのが入ってた。
売り手のおじさんがそれは甘くないやつだよ、と教えてくれたけど、それが一番美味しかった。
他の、コメとシナモンと砂糖が入ったようなやつ、これらはマズかった。


お次、探していたフルーツジュースのお店!!
アボカドとバナナのミックスジュース、12ディナール。
うーまーし。
もうどハマりですわ。
このフレッシュジュース。
搾りたて、作りたてのフレッシュフルーツジュースを格安で飲めるんだもん。
宿で教えてくれた観光ポイントを順に見てってみることにした。
たくさんあり過ぎてまず全部は回れないけど、いくつかは見たいな。

タイル装飾が見事という、学校とモスクが一緒になったところ。
観光客が入り口から写真を撮ることだけは許されてる。
入り口に止まって、例によってポーズまでつけて何枚も写真撮ってる欧米人客。
なんでこの人たちはどこいっても自分をこう熱心に撮るんだろう…
出入りするムスリムたち。
そこにしっかり張り込む物乞いが3人も。
超狭い。
少しでも立ち止まろうもんなら、「ハロー、ボンジュール!元気?何か探してる?」と声をかけてくる親切の押し売り連中も。
すぐ次行こう。

皮なめしのメインにエリアに向かう道は中古品や服・靴がたくさん売られている市場だった。
地元の人向けですね。

ドーナツみたいなやつ。5ディルハム。激安。

で、ようやく出られた、川沿い。
皮なめしの匂いもする。
さっきほど強烈じゃないなー。
正確には、皮なめし場じゃなくて、なめした皮を染める場所。
染めることをタンニングっていうけど、タンニングする場所をタンジェリーと呼ぶようだ。
昔読んだ金丸さんのブログでは、裏手からタダで入ってみることができたと言っていた。
その入り口はどこなのだろう?

皮を小さく切ったゴミが落ちている。

毛皮も。
うん、おそらくここ…
「へい!ハロー!タンニング見に来たんだろう!こっちだ!さぁ、入んな!」
とめっちゃ引きの強いおっさんがその入り口から飛び出して来た。
うわっ、絶対金取られるやつやん!
ビクッとして慌てて離れる。
「金ヅルが来たぜー!」って顔に書いてあるもん。
サッカーやバスケのディフェンスが如く入り口を死守しているおっさん。
目がギラついている。

その横の建物の上の方に、カフェのテラス階のようなものが見える。
お、人気はないけど、あそこにいければ上からたぶん見下ろせるはずだ!
でもカフェの入り口は見当たらない。
この建物の入り口は、ここかな…
今度は細身の青年が飛び出して来た。
「サラーム!ハローマイフレンド!タンジェリーの入り口はここだよ!ついておいで!紹介してあげるから!こっち!ここだよ!おーい!ここだって!そっちじゃないよ!」
一瞬で踵を返して立ち去る。
うぜええええ。
うううん、どうしたもんか。
こっちが正面入り口になるのかなー。
じゃ、逆側に行ってみるか。
と、路地を回って行ってみたけど、見つけられないままどんどん離れていってしまった。
あちゃああ。
なんかなー。
もういいか、タンジェリーは。笑
そこまで興味が強いわけじゃないし。
正規料金払ってまで見たいかと言われればNOだ。


いつのまにか上り坂を歩いていた。
旧市街の門をくぐって外に出たらお墓があった。
そこから高台の上の方へと道が続いている。
位置的に、きっと今朝のカフェから見えた、門のある高台だ。

広がっていた。

町を一望できる、この景色。
早くも下がり始めた夕日の色が、ゴミのようにゴヂャアアアアアッとまとまった町を、照らしている。
地震が来れば一瞬で終わりそうなこの街並みだけど、来ないからやっていけてるんだろう。
地面の下に帝国を持つアリの巣のように、
ここからは見えない人々の営みが、密集したコンクリートの建物の下で行われている。
皮を切って、布を紡いで、野菜を売って、お祈りをしている。
誰もが携帯やスマートフォンを持っていて近代化されてはいるけど、ここからの景色は10年前も100年前も、ほとんど変わってないような、そんな気がした。
日が完全に落ちると宿に戻ってくるのがとても難しくなるから、と宿のおじさんに言われている。
暮石の横の崩れかけた岩壁から、転げ落ちないように、
暮石を踏まないように、慎重に降りて、丘を下った。
モロッコ人の女子高生が下り坂に面したベンチに座ってて、横通り過ぎざまに目があったからサラームって挨拶したら、はにかみながら応えてくれた。
ほら、やっぱり若い子はまだ純粋なんだ…
1人が笑顔でこっちにパッと身体を向けた。
「1ユーロくれない?」
純粋じゃなかった(´Д` )
若い女の子だからって物乞いすれば金もらえると思ってんじゃねーぞ!
学べ!そして働け!

この公園を見たかったけど、さすがに閉まっていた。
もう暗いもんな。

宿の近くまで戻ってから、すぐ近くの路地でレストランに入った。
レストランというか、座席はほぼ迷路の一角の路面なんだけど。
Restaurant Guenoune Chez Saidという名前だ。
10ディルハムのミントティーと、40ディルハムのミートボールのタジンを頼んだ。



うままま!
この値段でこのクオリティは高い。
通り過ぎる雑踏を眺めながら1人で食事。
雑踏の中の観光客が、このお店はどんな料理なのかな?ってチラ見してくる。
分かる分かる。
しっかり目線を向けちゃうとすぐに店員が超絶売り込みロックオンしちゃうもんね。
このお店、サービスはしっかりしているのだけど、
それだけに1人でこういったお店に入るとなんか寂しいんだよな。
バババッと全部食べて、さっさと宿に戻った。
リョータ君も別の近くのお店でもう済ませてしまっている。
まだ風邪が大変そうだ。
少し話をしたら今日は2人とも早めに就寝。
寝室の扉を閉める音が吹き抜けのホールに響いた。
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