2018年12月16日(日)
UK-England Baths 〜 Lacock 〜 Bristol
イギリス イングランド バース 〜 レイコック 〜 ブリストル
ここバースのホステルには朝食が付いてない。
昨日大きめのパンとサラダとスープを用意したので、その残りを朝ごはんにした。
ヨーグルトも一緒に。
昨夜のスーパー、ワインも合わせれば11ポンド、約1500円の買い物だったけど、
2食分以上まかなえたと考えれば、ちょうどいい価格になる。
イギリスに来てからすでに4泊したわけだけど、
もうここまででめちゃめちゃ金を使ってしまってる。
宿が、安いドミトリーを探しても1500円以上だ。
それだけ安いところが見つかればいい方で、
ドミトリー1泊3200円くらいは覚悟しなきゃいけない。
しかも田舎に行くとそんな安宿はなくて、最安値で5000円を超えてくる。
夜行バスもあることはあるが小刻みすぎて、バス泊にならない。
1〜2時間おきに乗り換えが必要なんて苦行でしかない。
交通費も高い。
電車、汽車、バス、タクシー、地下鉄と公共交通機関は色々揃ってるんだけど。
町間の移動はコーチ(coach)、コーチバスと呼ばれる大型バスが安い。
International Expressってところが最も充実してて、基本はこれでの移動になる。
安いバスだとMegabusとGreen lineってのがあるけど、
これらは空港や大都市間を繋いでいることが多くて、
中小サイズの町間には走ってないからあまり使えない。
列車より安いこれらの長距離バスでも、隣町まで約10ポンド、1430円前後かかってくる。
荷物を預ける場所がないとなると宿を取らなきゃいけなくなるけど、小さい町の宿は高い。
じゃ大きい町を拠点にしてそこから近場の行きたい町までバスを往復するか、と考えても、
バスの往復分の支払いをすると高い宿代払うのと変わらなくなる。
しかも本数も少ないから予定が立たない。
夏なら野宿の一択ってとこだけど、冬の野宿は一昨日の晩で正直懲りた。
氷点下まで下がると流石に眠れない。
私有地が多くて場所探しも大変。
それに雨が降ったらアウト。
充電&Wi-Fi&トイレを得るためにお店に入らなきゃいけなくなってくるから、その分食費が跳ね上がる。
そう、食費がまた高い。
外食が、朝食なら3.5〜6ポンド程度、ランチなら6〜12ポンド程度、
ディナーだと13ポンド以上ってくらい。
東京の1.5倍ってところか。
これでカフェでも入ろうもんなら、1日に食費だけで30ポンドかかる。4200円くらい!
観光地の史跡の入場料も10〜20ポンドかかる。
ここまで全方位に高いともはや詰み。
お金が飛んでくことに神経すり減らしてるところに、
募金やら物乞いが頻繁に声掛けてきてアアアアアアアってなる。
物価が高いのなら、バスキングで稼げるのでは?
それも考えた。
ただバスカーがどの町のどのショッピングストリートにも陣取ってて、しかもみんなめちゃめちゃ上手い。
スピーカー使ってて音量もデカイから、良さそうなポイントはだいたい占領済みだった。
立ち止まって全部聴きたいって思えるくらいの超良いギターボーカリストがそこら中にいる。
ロンドンの地下鉄トンネル内にもたくさんいたな。
投げ銭するなら最低1ポンドからじゃないと失礼っていうか5ポンドくらい入れてあげたいくらい激ウマなバスカーの前を、
グッと堪えて通り過ぎなきゃいけないのがまた心にグサッとくる。
そんな連中でも、誰も見向きもしないんだもんなぁ。
まぁやるだけやりたい。
バスキングどこかで試したい。
多分1時間で1ポンド入れてもらえりゃ、
万歳三唱、樽酒祝いからの鯛の尾頭付きを抱えて写真撮影レベルの奇跡だろな。
さて、じゃあ旅費を安く済ませるために次に検討したのがレンタカー。
移動費と宿代が節約できるようになればかなり大きいはず。
でレンタカードットコムで検索してみた。
近くのブリストルからエディンバラまで1週間借りたとして、約200ポンド。
お、これなら結構安い!
と思ったけど、これはマニュアル車の価格。
オートマにしたら50ポンド追加。
同じ町には戻ってこないから、乗り捨てにしたらさらに50ポンド追加。
免責保証つけたら60ポンド追加。
そこに高いガソリン代が付いてくるし、自炊するならコンロとか用意しないといけない…
結局レンタカー使わない場合と同じくらいかかってきちゃう。
ペーパードライバーの慣れない運転で、
この国の交通ルールもよく分からないのじゃあ、
どこで交通違反やらかして罰金取られるかも分からない。
ってか高確率で引っかかる。
引っかかる自信ある。1週間で50,000円分くらい払う自信ある。
調べたりして頭をひねってたらホテルのチェックアウトの時間になってしまったので荷物だけ預けて、
町のカフェに移動した。
SOHO Cafe。
カプチーノの真ん中のサイズで2.70ポンド。
もう頭を切り替えたほうがいい。
今までと同じ感覚だと旅できない。
最低でも日本と同じと考えよう。
ただ、この全てが高いイギリスの中でもひとつ安いものがあって、
それがスーパーの食材だ。
バースにあった大きなスーパー、Waitrose & Partnersを見てみたら、
日本のスーパーの同じレベルの値段で食材を買えた。
他の人のブログを見れば、もっと安いスーパーのチェーンもあるみたい。
バックパッカーズホステルに点々と泊まって、
スーパーで買った食材で自炊をすれば結構節約になりそうだ。
バックパッカーズホステルが無いところでは、覚悟して高いホテルに泊まるか、
別の意味で覚悟して野宿する。
とりあえずこの戦略でやってってみよう。
今日はレイコックとグラストンベリーを観光してからバスを乗り継いで、
ティンタジェルという南西の海岸沿いの町に行くつもりだった。
でも調べてみたら、楽しみにしていたティンタジェル城が、
修繕のために来年の春まで営業停止してると知った。
目的地のマーリンズケイヴは行けそうだけど、一緒に見たかったティンタジェル城と、
それに伴う最寄りのカフェの営業停止も合わさると中々厳しい。
往復交通費と宿代で1万円くらいかかるのに、雨の中、
洞窟だけさっと見てこっちまで戻ってくるのはだいぶ勿体ない。
残念だけど、マーリンズケイヴはまたの機会に持ち越すことにした。
じゃあ今日はまずグラストンベリーかな、とバスを調べたら、
唯一のグラストンベリー行きバスが20:30発の1本!
ダメじゃん!
グラストンベリーはホテル代が高すぎて泊まれない。
こっちは明日に延期。
今日はとりあえずレイコックに移動して観光とするか。
それからブリストルに行ってホステルに泊まる。
ようやくここまで予定が決められた。
うあああ疲れる!!
昼ごはん調達にスーパーに行ってサンドイッチを購入。
ローストチキンマヨっていうやつ。
1.55ポンド。量は足りないけどとても美味しい。
レイコック直通のバスはないので、そのすぐ横のチッペナムって町までのバスに乗った。
「チッペンハム(Chippenham)行きください!」
「どこだって?」
「チッペンハム!」
「ハイ?」
「えーと、ラコックに行きたいです。」
「レイコック?」
あ、そう読むのね。
「そうです!」
「レイコック行きはないから、チッペナム乗り換えになるよ!」
あ、そう読むのね。
「はい、それでいいです!」
「プラットホーム6番、x31番バス、13:40発だ」
代金はバス内支払いだった。
6.50ポンド。
お、比較的安めだ。
それでも900円以上だ。
30分程度でその2階建てバスはチッペナムに着いた。
駅前。
さーて、どこからレイコック行きバスが出てるのかな?
バス停の案内を見てもよく分からない。
試しに駅に入って尋ねてみた。
「日曜はレイコック行きは運休だよ」
…なんで(´Д` )
しくじったああああ!!!
レイコックは通りが4本あるくらいの小さな町だから列車は走ってない。
「行きたかったらタクシーだね。だいたい10ポンドくらいじゃないかな。」
とのこと。
うううむむむ。
高い、けどここからまたブリストルに行ってまた戻ってくることを考えたら安い、か。
いや、でもそうか、ヒッチハイクすりゃいいんだ。
最近してなかったもんだから意識に上がってこなかった。
よーっしヒッチハイク出来そうな場所に移動…
ザアアアアアアア
雨ええええええ!!!!!
チキショウ!
こんなんじゃ車捕まえる前に水揚げされた魚になっちまうわ!
慌ててすぐ近くのドラッグストアで折りたたみ傘を買った。
5.99ポンド。
小さい折りたたみ傘でなんとか雨を凌ぎながら、レイコック行きの道路まで出てきた。
ビュンビュンと水しぶきを跳ねあげながら走り去る車。
…
ムリ!(´Д` )
まったく停められる要素ない!
雨脚は弱まる気配もなく、折りたたみ傘で防げないバックパックを容赦なく濡らしていく。
慌てて近くの軒下に隠れた。
どうする?
ここはやはりタクシーか?
まてよ、その前に、バスがないならレイコック修道院も開いてるかどうか怪しいぞ。
まずはWi-Fi捕まえて確認しなくちゃか。
タクシーがちょうど停まってたからメーターでいくらくらいになるか確かめてみた。
「だいたい片道15ポンドってところじゃないかな」
「15ですか…!あぁ、んー、じゃやっぱいいです。」
「ん?イエス?ノー?」
「あっ、ノーです。」
日本語の感覚でオーケーって返事しちゃうと、こっちだとみんな肯定したことになっちゃう。
また言い間違えた。
この癖直すの大変だな。
タクシーで片道15ポンド?
それなら下手したらブリストルのホステルをキャンセルしてバースにもう一泊とって、
バースをバスで往復して明日来た方が安くないか…?
近くのCoffee#1ってカフェに入ってアメリカンコーヒー(£2.25)を頼み、Wi-Fiに繋いだ。
えーと、まずはレイコック修道院。
うん、日曜もやってる。
…あ。
ダメだ、11:00〜15:00までしかホール見れない!
すでに16:00!
クッソ、結局今日も何も見れなかった!
バースかブリストルに戻って、明日来るのが決定か。
明日のうちにレイコックとグラストンベリーを両方行かなきゃもう予定が間に合わなくなる。
ブリストルからグラストンベリー行きのバス。
1番近くて来週末。
なんでやねん!!絶対あるだろ!
これは現地で確認しなきゃダメだな。
グラストンベリーからチッペナム行きのバス。
5:30と22:30。
使えねぇ(´Д` )
ホンットうまくいかない!
あ、それなら!ツアーあるんじゃないか?
この一帯のハリーポッターロケ地巡りツアー。
ブリストル発のツアーを確認したら、ドンピシャのがあった!
レイコックとグラストンベリーをめぐる、ハリーポッターロケ地巡りツアー!
日帰り808ポンド!11万5000円!ランチ代別!
高すぎるわボケええええ!!!!
どんだけ足元見とんねん!
バース発のレイコック・グラストンベリーツアーは?
うん、無いですね!
なんだこれ(´Д` )
見たいところ全然見れないじゃん!!
もう全部パスして先進む?
いやいや、そんなん、何しにイギリス来たのかって話ですよ。
見たいもの、やりたい事を、値段が高いがために全部すっ飛ばしてたら、旅にならないよ。
魔法と妖精の騎士の国、イギリスを堪能するためにやって来たのに。
つまるところ、どちらかになるんだよな。
金を使わず、ただ簡単に行ける街を見て先に進んでいくか。
高い金を使ってでも、したい事をして見たいものを見るか。
通常の倍の金額がかかってでも、非効率的であっても、コスパ悪くても、
目的の達成のためにお金を支払えるか。
なんだか、その覚悟を試されているようだ。
さて、ただこうバスのダイヤに振り回されてると、金額だけじゃなくて時間の問題になってくる。
これを解決する方法は、ぶっちゃけ1つしかないのでは。
レンタカーだ。
ドーセたけーだろうなー、と調べてみたら、
なぜかブリストル空港発でオートマ車1日18ポンドってのがあった。
え、安くね?
グラストンベリーとレイコック見て帰ってくるだけだから乗り捨て料もかからない。
これイケるんでは?
そうなれば予約…、
いや待てよ。
焦ったらいかん。
よーく考えよう。
リスクはある。
交通違反しちゃって後から高額な罰金が請求されるやつ。
いや、でもそのリスクはコントロールできるリスクだ。
高確率でテロに会うとか、拉致されるとか、強盗に会うみたいなものじゃない。
サイトの文をよく読むと、身分証の他に必要なものがいくつもある。
・身分証=パスポート
・運転免許証
・(国際免許証)
・住所証明書類(公共料金の支払い領収書等(4ヶ月以内)
・クレジットカード
うーわ大変!
特に住所を証明するやつなんて、持ってない。
住所ないもん。
これ下手したら、予約して、受け取りに行って、
条件を満たさないから貸せません、キャンセル料払ってください、っていうケースが考えられる。
キャンセル料に関しては、「指定の時間より前であればキャンセルできます」としか書かれてない。
うーん、ここは念のために、予約せず明日現地に行って借りるとしよう。
と、そこまでようやく定まった。
カフェの外に出るともう暗くなってて、雨も止んでいた。
駅まで歩いてブリストル行きのバスについて尋ねたら、
今日はもう無いよ、と言われてしまった。
なんでこうなの(´Д` )
幸い電車はあったのでそのチケットを買った。
8.90ポンド。
さすが電車は早くて快適。
すぐにブリストルに着いた。
Temple Meadという美味しそうな名前の駅を出た。
駅前の工事中エリアをぐるっと迂回して中心部に向かう。
立派な教会。
テスコで夕飯用に食材買い出し。
このテスコ・エクスプレスは品揃えは少ないけど、やや安め!
細ーい小道を通ってホステルに着いた。
つ、疲れた…
何も出来てないのに疲れた…。
Rock and Bowl Motel。
ちょっと薄暗い路地の角に入口があってドキドキさせるけど、受付もあるから安心。
バーも併設していて、どちらがエントランスなのかやや分かりづらい。
フランクな男女の受付スタッフに快く入れてもらった。
施設は古そうだけど、とても広い。
とにかく広い。
カードキーを渡されて部屋に案内してもらったんだけど、
中心にとても広いレクリエーションルームがある。
ゲーム機に興じてる連中、ソファーで映画を見てる連中、
瓶ビールを飲みながらひそひそ話してる連中。
もはやお馴染みのビリヤード台もあるし、取り敢えず飽きさせはしないぞって勢い。
人多いな。
腹減ったので夕飯を作る。
台所も広い!
今のところ海外全てホステルの包丁の質が悪い。
手の甲でスライドさせても跡すら残らないんじゃないかってくらいのナマクラ。
ここも例に漏れずなんだけど、シャープナーが沢山ある。
時間あるし、ちょっと研ぐか。
シャープナーって全然切れ味改善しないしやりにくいから好きじゃない。
「オイオイ、シャープナーの使い方も知らないのか?教えてやるから見てな」
そう言って禿げた強気なおっさんがシャキシャキと高速で包丁を研ぐのを見せてくれた。
うおお、すげぇ。
雑だけど、かっこいい。
あんなんで包丁が切れるようになるとは思えないけど、やらないよりずっとマシなはず。
見よう見まねで同じように包丁を研いだ。
おっさんはフンと鼻を鳴らして、興味を失ったように自分の料理に戻った。
パプリカとマッシュルームのソースのパスタ。
ニコ、元気かな。
うまい。
食べ終えて食器を洗おうとしたらこの状態。
マジで、共同キッチンなんだからちゃんと自分の使ったやつ洗えや。
そんな連中の仲間になりたくなくて、シンクに沈んだ大量の皿を洗い始めたら、
またさっきのおっさんがやってきた。
「おい、やめろ。誰かが洗っちまったらまたガキどもが調子に乗るだろうが。
自分の分だけでいい。
気持ちは分かるが、それはマナー違反の連中のためにならんし、アンタの時間を奪うだけだぜ。
少なくとも俺は手を付けんね。」
フーン。
キッチンの向こうの談話室からワイワイとにぎやかな遊び声が聞こえてくる。
ま、郷に入っては郷に従え、か。
途中まで洗った食器だけ水で流して、自分の分を洗ってキッチンを後にした。
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