2019年1月13日(日)
Canada Ottawa
カナダ オタワ にて
起きてコーヒーの用意をしているところでコリーンとゴードも起きてきた。
俺とゴードは朝ごはんにスクランブルエッグとトースト。
コリーンはオートミールを用意してたんだけど、なんとピーナツバターを入れるのが好きという。
オートミールにピーナツバター?!
お、重そう…!
って思ったけど、見せてくれたピーナツバターは砂糖不使用のものらしい。
材料の表示を見ると、たしかにピーナッツだけと書いてある。
すっげぇ!
ピーナツバターといえば、砂糖にピーナツを加えて油も添加してペーストにしたもがほとんどだ。
パンに乗せて頬張ると、砂糖にごまかされないピーナツとパンの甘みを感じた。
めっっっっちゃ美味い。
しっかり味わえる。
思い返せば、バルセロナでもピーナツバタートーストを食べたな。カフェで。
あれはうまかった。
さて、今日は日曜日。
みんな休日と言うこともあって、市内散策することになった。
特に国会議事堂がオススメだそうで、中も見学できるのだという。
楽しそう!
凍てついた日曜日の街中。
どことなく人気が少ないような。
首都、国会議事堂、などと聞くとすごく賑わってるイメージを持ってしまうけど、国によって穏やかなところもあれば活気にあふれたところもある。
国それぞれだな。
ゴードが野暮用を済ませている間にラテタイム。
おいしい。
この段々になっている水路は、運河だ。
高低差があるから、ブロックごとに区切って水を満たしたり抜いたりして船舶を通り抜けさせる。
今は凍ってるため閉鎖中だ。
少し歩くと、はい見えてきました!
カナダの国会議事堂!
かっけぇ!
広大な広場の正面に国会議事堂、右隣には緑色になった銅屋根の庁舎。
イーストブロックと呼ばれているが、議員執務室などがあるそう。
一方西側の庁舎は、火災にあった国会議事堂の庁舎の代わりに現在各種会議室や執務室などとして使われている。
ということは、この広場を囲む3つの建物を総合して国会議事堂と呼んでいいのかもしれない。
広場に炎がたかれていた。
これは絶やされることなく燃やしている、
「センテニアルフレイム(Centennial Flame)」と呼ばれるものだそう。
1967年に着火されてからここで燃え続けている。
噴水と炎を囲んで並べられているのはカナダの州章だ。
全13州と地域の各州のモチーフが彫られた盾だ。
「一個だけ色が薄いのがあるだろう。それは新しいからだ。
最初はなかったが、あとからカナダ領の地域であるとしてきちんと組み込まれたんだ。」
ゴードが教えてくれる。
「建国当初、トロントやバンクーバーの方が栄えていた。今でもそうだろう。だが、アメリカから離れていて安全だということもあってここオタワに首都を置いたんだ。林業や木材産業がメインの街でね。
その名残もあって、国会議事堂にはいろんな森の動物が描かれているんだよ」
確かに壁やアーチを見ると、あちこちにビーバー、ヘラジカ、ウサギといった野生動物の彫刻が見付かる。
政府自体が動物や自然と共にあるって、素敵だよな。
環境意識が高いはずだよ。
「これは女性の参政権を取得したときのもので5人の…」
ゴードめっちゃ歴史詳しい!!
国会議事堂の内部は日曜のため観覧が休みになっていて、残念ながら今日は見れなかった。
予約が必要なので向かいのオフィスでチケットを申し込んだ。
明日当日ここで受け取って、荷物を預けていけばいいんだな
ちょっとした軽食、BEABER TAILS(ビーバーテイルズ)、つまりビーバーの尻尾。
揚げパンにシナモンシュガーをまぶしたものだ。
まぁ、つまり揚げパン。
平たいからそれをビーバーの尻尾に見立ててるってわけ。
ゴードが1枚買ったのをみんなで分けた。
フレーバーは色々あるけど、シンプルな奴が一番おいしい、ゴードが言った。
帰宅。
昨日はご馳走だったから今日は簡単に余り物を、という感じの夕飯になった。
ということであれば!
俺も自炊用に色々食材を買っては作っていて、いくらか余っている。
よーし、一品作ります!
炊き込みご飯風のリゾット!
キルク家では、夕飯のとき、みんな席についたら、食事の前にお祈りをする。
キリスト教の、あれだ。
「美味しい食事を与えてくれたもう神よ、感謝します、アーメン」ってやつ。
ただキルク家には独自ルールがある。
「みんな今日の『良かったこと』と『悪かったこと』を話してみんなでシェアするんだ。ただし、『良かったこと』は『悪かったこと』よりも多く言わないといけない。
さぁじゃあ私からいこうか。…『悪かったこと』。今日ここにトーマスが参加できなかったことかな。まぁまた機会があるだろう。
『良かったこと』。なんといっても、ロニー君が我が家に遊びに来てくれて、一緒にこうして食事を囲めることだ。しかも、手料理まで用意してくれたしね。もうひとつ良かったこと、明日は晴れだそうだ。国会議事堂のチケットも手に入れられたから明日は存分に楽しんでもらえるだろう」
みんな穏やかな笑顔でうんうんとうなずく。
お、俺か。
緊張するな(汗)
「『悪かったこと』…うーん、浮かばない…。あ、旅がもう半分終わってしまったことかな。これだけ素敵な出会いがあるからこそ、残りがもう半分だと思うと寂しいね。
『良かったこと』、こうやって盛大にもてなしてもらっていること!もう一つ『良かったこと』。えーとえーとえーと、風邪が完全に治ったこと!とか!」
「健康が一番だからね」
みんな「そうだね」とうなずく。
と、まぁこんな感じで一人ずつ話していく。
内容は他の人と被ってもいいし、悪いことはなければなくてもいい。
緩くていいから、みんなで幸せや残念な出来事を共有しようねってことだね。
信仰は時に残酷にもなるけれど、基本的には人々の苦しみを取り除き、幸せに人生を送るための助けになるためのものだ。
日常に根差した、文化と化した振る舞いがとても自然で、嫌味なくスッと心に寄り添った。
カナダ人の優しさが、ここにある。
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