2021年と2022年、読んで良かった本ベスト10を紹介!

Terve!
こんにちは、本好きのロニーです。

今回は過去2年のうちに僕が読んでみて、
良かった本をそれぞれ10冊ずつ、ご紹介します。

 

何年か前から、いつ何冊どの本を読んだかというのを一覧にして計量するようにしています。

量を読んだからなんだ、という話ではありますが、
沢山読みたい本がある自分としては、
どのくらいのペースで読めているかを定量的にフィードバックした情報を得られるのは結構重要なんです。

読むのが遅いのか、とか、
くだらない本を読んでしまってないか、とか、
読んだ本の内容ちゃんと覚えてるか、とか、
顧みることで得られることって多いですからね。

年も明けて2023年になりましたし、昨年の分を、といきたいところですが、
実は昨年の1月に、おととし2021年の読んだ本で良かったものをまとめた文をしたためていたのですが投稿できずにいまして、
埋もれさせても勿体ないので先に出しちゃいます。

1冊1冊、思うところシェアしたいところは多いのですが、
長尺になってしまうのでここではさっくりと。

ちなみに選んでいる本は、その年に出版された本というわけではなく、
僕が読む機会を得られたものになります。
なので旬を過ぎてるものもあるし古典もあるし、最新本もあります。
そこは、なんというか、よしなに受け取ってもらいたいです。

ではいってみましょう。

読んだ本

2021年の読書記録と読んでみて良かった本

2021年は全66冊の本を読みました。
これがどのくらいのペースであるかを計算してみると、

365日÷66冊=5.5 →5.5日に1冊ペース

言い換えると、
66÷12か月=5.5 →1か月に5.5冊ペース

といった具合。
これは過去最高でした。

で、2022年は、12/31 の07:30時点で、
全80冊読み切れました。

365÷80=4.6 →4.6日に1冊ペース。
80÷12=6.7冊 →1か月に6.7冊ペース。

となりました。
忙しいけど意外と読めましたな。
理想としては一か月に10冊くらい読めるようになりたいな。

「2021年に読んだ本の中でよかったもの10冊」
というタイトルでほんとは1月にブログを書く予定だったものを、
今さらですがランキングだけここで紹介しちゃいます。

割とジャンルが散らかってるので、オススメ、と言うのは難しいです。
僕にはとても良かった、という視点なので、万人受けはしないこと前提です。

 

1位、  『人新世の「資本論」』
2位、  『国家と教養』
3位、  『ホーキング、宇宙を語る ビッグバンからブラックホールまで』
4位、  『いま生きる「資本論」』
5位、  『黒い牛乳』
6位、  『パパは脳研究者 子供を育てる脳科学』
7位、  『自分の中に毒を持て』
8位、  『TPPで日本支配をたくらむ者たちの正体』
9位、  『10年後の世界を生き抜く最先端の教育 日本語・英語・プログラミングをどう学ぶか』
10位、『ネット帝国主義と日本の敗北 搾取されるカネと文化』

 

1位、『人新世の「資本論」』

斎藤幸平 集英社新書

環境破壊で地球が滅びてしまう原因は資本主義という体制にあり、
その解決のヒントを、実はマルクスは晩年にたどり着いていた。
…ということを、大量の手記等から導き出した革新的な一冊。
もはや回避することは絶望的ともいえる、環境問題による人類の自滅。
それを防ぐ糸口、難解かつ解釈のわかれるマルクスの主張を読み取り現代に活かそうとする著者の意志、
そして論理的思考力、そのどれもが今こそ求められているものだろう。
いざ実践するとなれば多くの壁が立ちはだかるが、
「資本主義」と「環境問題」の関連性を明確にした問題提起と、その解決への道筋を示したことに大きな意義を感じる。

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2位、『国家と教養』

藤原正彦 新潮新書

教養の変遷、歴史が非常に分かりやすくスッと理解できる、数学者が語る一冊。
効率、生産性、合理的、コスパ、と意識が冷え込んでしまう現代社会に、自分も魂を飲まれていたのかもしれない。情緒が伴っていない単なる論理だけでは不充分、という藤原氏の主張には衝撃を受けた。

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3位、『ホーキング、宇宙を語る ビッグバンからブラックホールまで』

スティーブン・W・ホーキング 早川書房

4年前に亡くなった、天才物理学者ホーキング博士の有名な一冊。
宇宙の限界についてや時間と空間の関係性など、自分が知りたかった疑問が氷解した。
量子力学と宇宙物理学の関係性が数式を極力省いてわかりやすく解説されている。

4位、『いま生きる「資本論」』

佐藤優 新潮社

マルクスの資本論を読み解く佐藤氏の講座を書籍化したもの。
非常に難解で読みにくい資本論だが、抽象化されたマルクスの意図が具体的な実例で解説されているので理解が深まる。

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5位、『黒い牛乳』

中洞正 幻冬舎MC

普段飲んでいる牛乳がどれだけ不自然で持続不可能なものであるかが説明されている。
牛にも自然にも国にも酪農家にも優しい、持続可能な酪農が著者の実践をもとに紹介されている。
林業との関りが興味深い。これを読まずに牛乳は飲めない。

6位、『パパは脳研究者 子供を育てる脳科学』

池谷裕二 クレヨンハウス

著者は脳科学者。
子供が生まれてから5歳になるまでの成長過程を脳の発達という目線で観察しまとめたもの。
これを読んだ上でコニーの成長を見ると感動もひとしお。
五感情報もすべて2進数のピピピ情報という真実は目から鱗だった。

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7位、『自分の中に毒を持て』

岡本太郎 青春出版社

芸術家岡本太郎の有名な一冊。
思うままに生きる、不器用で一途な美しさに心打たれる。
批判を恐れず自分の道を突き進む勇気をもらえる。
回りの目など気にしていないつもりが、まったくそうではなかったと気づかされて耳が痛い。

8位、『TPPで日本支配をたくらむ者たちの正体』

苫米地英人+箱崎空 株式会社サイゾー

主張の論拠は非常に怪しいけれど、自分を取り巻く現代社会への興味を強く喚起する意味ではとても有意義だった。
歴史と国際関係と政治と経済が結びついて、読後とその前でニュースの見方が変わってくる。

9位、『10年後の世界を生き抜く最先端の教育 日本語・英語・プログラミングをどう学ぶか』

茂木健一郎、竹内薫 祥伝社

現代の教育の危うさと、これからの時代の教育の形を考えさせられる本。
今後求められる個人の才能や個性を伸ばす教育の形を実践していて興味深い。

10位、『ネット帝国主義と日本の敗北 搾取されるカネと文化』

岸博幸 幻冬舎新書

GAFAMなどのプラットフォーマーによる無料サービス、その体制に取り込まれることの危険性がよくわかる。
今後のメタバースやNFTを考える上で一読しておくべき本だと思う。

番外編(技術書)

『コンピュータシステムの理論と実装』

Noam Nisan, Shimon Schocken オライリージャパン

コンピュータの基礎となる回路から低級言語までの一連の技術とその繋がりを、
手を動かして一気通貫で学べる秀逸な一冊。
自分で実際に作るからこそ、抽象化されているコンピュータの内部を理解できるというもの。
0と1でパソコンが動く理由が腑に落ちる。

『マスタリングTCP/IP』

井上 直也, 村山 公保, 竹下 隆史, 荒井 透, 苅田 幸雄 オーム社

ネットワークの基礎全てがとても分かりやすく解説された人気の技術書。
ITエンジニアなら一度は読み通しておきたい。
最近、情報セキュリティ編も手に入れたので読むのが楽しみ。

2022年の読書記録と良かった本

先に昨年のお薦めを上げてしまいましたが(汗)、
今年2022年に僕が読んだ本の中で良かったもの10冊!

 

1位、  『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』
2位、  『FACT FULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』
3位、  『2034 米中戦争』
4位、  『世界2.0 メタバースの歩き方と創り方』
5位、  『思考の整理学』
6位、  『そのとき、日本は何人養える? 食料安全保障から考える社会のしくみ』
7位、  『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』
8位、  『武士道』
9位、  『フェイクニュースを科学する 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ』
10位、『FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド』

 

1位、『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』

成田悠輔 SBクリエイティブ

今の日本、そして民主的な先進国各国の社会的な停滞・衰退は、民主主義の構造的欠陥から来ている。
現実的に、今の普通選挙のシステムでは社会は良くなっていかないが、それじゃあどうすればいいのか。
その現実的な解決案を、
「民主主義との闘争」、「民主主義からの逃走」、「新しい民主主義の構想」というそれぞれのアプローチで考察する。
絶妙に皮肉が利いていて一冊通して笑える、
それでいて政治の問題点がとても分かりやすい。
イデオロギー本やビジネス本でこれだけ笑わされたのは初めてでめちゃくちゃ面白かった。
現実的な社会のアップデート方法を考える上で、『人新世の「資本論」』と合わせてすべての人に読んでもらいたい名著。

2位、『FACT FULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』

ハンス・ロスリング, オーラ・ロスリング, アンナ・ロスリング・ロンランド 日経BP

フェイクニュースや陰謀論がはびこる現代社会の中で、
誤った情報、古い情報や、人が持つ認知バイアスに惑わされずに世界を見渡すための方法が分かる。
専門家や賢い人ですら間違って持っている、世界の問題への誤ったイメージを払拭するための必読本。

3位、『2034 米中戦争』

エリオット・アッカーマン, ジェイムズ・スタヴリディス 二見書房

核戦争を絶対に起こしてはいけないと各国みな思っているのにも関わらず、
牽制、威嚇、有事への備えなどが積み重なり、
誤解、すれ違いを経て、偶発的な火種、そしてそこからの報復合戦という形で世界が破滅していく話。
ただの小説とは割り切りきれない、あまりにもリアルなシナリオに読む手が震える。
一つの最悪な未来予測とも言えるこのシナリオをいかにして退けるか、愛を持って考えていきたい。

4位、『世界2.0 メタバースの歩き方と創り方』

佐藤 航陽 幻冬舎

メタバースの本質を紐解いている本。メタバースがどのように今後の世界を変えていくかの未来が見通せる。
今後僕らが何に注力すべきかに気付かされた。
『お金2.0』もそうだけど、佐藤航陽氏の視座は非常に刺激をもらいますね。

5位、『思考の整理学』

外山 滋比古 筑摩書房

長いことベストセラーの座に君する不朽の名作。
特に既存の知識からアイデアを生み出すための一連の流れが明快でわかりやすく、
またその情報を論じていく章立てもまた無駄なく美しい。
論文・文章を書く人やクリエイターなど、多くの人に自信を持ってお勧めできる。
大学時代に出会いたかった。

6位、『そのとき、日本は何人養える? 食料安全保障から考える社会のしくみ』

篠原信 家の光協会

食糧安全保障というのは、国の経済、農業、貿易など多くの要素が絡み合って、複合的に生み出されるもの。
当たり前にある日々の食卓や仕事でもらう賃金がすべてつながっていく。
戦争やエネルギー高や環境問題など多くの難しい課題に直面している今だからこそ知っておきたい、
苦しい事実と俯瞰的な視点をもたらしてくれる一冊。

7位、『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』

大木 毅 岩波書店

第二次世界大戦における、ナチスドイツとソ連の泥沼の戦いの詳細な研究記録。
ヒトラーやスターリンという残虐な暴君がその惨禍のわかりやすい原因として槍玉に挙げられるが、真理はそう簡単ではない。
現在進行形に進むロシアのウクライナ侵攻を理解するのにも参考になる。
また、いざ戦争となればどのような形で国民や国土が無残に踏みにじられるかを知っておくことは、悲惨な争いを避けるためにも重要だろう。

8位、『武士道』

新渡戸 稲造 PHP研究所

新渡戸稲造が海外に向けてまとめた、武士道の情報。
欧米の多くの史実や文献や伝承や文学などを例えに、武士道をまったく知らない外国人でもイメージできるように説明しているのだけど、
それだけに新渡戸氏の教養の高さがうかがわれる。
当時ですら薄れていた武士道が今ではどれだけ廃れたかを相対的に図る上でも貴重。

9位、『フェイクニュースを科学する 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ』

笹原 和俊 化学同人

フェイクニュースや陰謀論などの構造がよくわかる。
この構造をしっかり理解しておくことは、この複雑でカオスな情報化社会を生きていく上で必須教科だと思う。
SNSやニュースに惑わされない情報リテラシーを磨くにはうってつけ。

10位、『FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド』

クリスティー・シェン, ブライス・リャン ダイヤモンド社

今後の日本はどう頑張っても、自分たちが若かった頃よりも貧しくなる。
その過酷な現実を受け入れ、また可能な限り抗うためのソリューションとして浮かび上がってきたのがFIREだと僕は思う。
FIREとはFinacially Independent, Retire Earlyの略で、
経済的自立とアーリーリタイアを両立することを指す。
「今やっている仕事=自分が本当にやりたいこと」ではない大多数にとって、
経済不安を解消し、やりたいことに集中できる時間を生み出そうとするFIREが達成できれば、
概ね「豊かな生活」を手に入れたと言えるだろう。

2023年も、読書のすゝめ

昨年僕ロニーが読んだ中から良かったものを10冊ピックアップしてみましたが、
いかがでしたでしょうか?
有名どころが多いので幾つか読んだことのあるものが含まれているかと思います。

『思考の整理学』なんかは、
読もうと思って購入した直後に友人のS君がうちに来たので、
「これめっちゃ面白そうなんだよ!おすすめ!」
みたいに興奮して話したんですが、
S君も横にいたクルタさんも既に読んだことがあったらしく、
実は知らないのは僕だけだったという恥ずかしい思いをしました。

なんか、あまり職場とか身の回りで本を読んでる人がいないので、
内心自分はめっちゃ本読んでてスゲーやろと思ってしまってましたが、
そんなことないですね。
みんな僕よかしっかり良い本読んでますわ。

天狗の鼻をへし折られたので調子に乗らず粛々と自学していきます。

一緒に英知の獲得を目指しましょう。

では今回は以上!
モイモイ!

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