スピリチュアルを追い求める

2019年3月4日(月)
Mexico Oaxaca
メキシコ オアハカ にて

 

よーっし今度こそオアハカ最終日!

いやーもーマジでいかん。

なんだこの居心地が良くてユルい空気。
先に進めなくなる!!

 

ベッドでメールチェックしてたらチャンドラーが寝室に戻ってきて目配せしてきた。
おっけー!

オアハカの空

屋上に上がった。
日は当たってるけど、コンクリートの床はまだ夜の冷気を留めていてヒンヤリする。

「チガンしよう。レミーは昨晩遅く帰ってきたみたいでまだ寝てるから、2人でやっちゃおう。」

昨日教えてもらったチガンをする。
向かい合って立って、お互い確認しながらゆっくりと身体を動かしていった。

首のストレッチ、身体を左右に振って手をブンブンするやつ。
腎臓の位置のマッサージ。
腹から胸、肩、手足と順にタップしていく。

2周目は腹、胸から肩、頭、顔、脇腹、太もも、内股、尻とタップする。
手のひらで地面を押すように腕を伸ばし、まっすぐ正面から天に向けて手のひらを押し込む。

パントマイムの壁みたいに両手を正面から天に向けてあげていき、空を仰ぎ見たら左右に手を開いて下ろす。

そのあとは逆に手を羽ばたくように広げて頭の上で手を合わせ、合わせた手を頭の後ろに曲げて下ろす。
首元を撫でるように手を引き寄せ、胸、腹、尻、足、股と手を這わせて帰ってくる。

足を広めに広げて立つ。
次はこれだ、ダイナミックなやつ。

相撲のワシのポーズのように腰を落とし。

大地からエネルギをすくい上げるように、両手を広げてゆっくり立ち上がる。
頭の上に持ち上げたエネルギーを自分の体内に吸収させるように肘を曲げて、応援団のポーズ。

左手は空、右手は大地に向けて、大の字に立つ。

今度は宇宙からのテレパシーを受け取るように、肘を曲げながら両手を斜め上に向けながら空からエネルギーを吸い込む。

ここまできたらあとは座るだけ。

 

あぐらの状態で左手は天、右手は地。
最後は股間をガードするこの不思議な手の位置で、調息。

序盤は準備運動、中盤はダイナミックにエネルギーを集め、最後はその大きなサークルを小さくしていって体内で落ち着かせる。

そんなイメージがした。

身体をグッと伸ばしたり脱力したりするから、無理なく身体がほぐれる。
朝の準備運動としてはかなりちょうどいい気がする。
がっつりストレッチだと身体が固まってて痛いし。

 

身体もほぐれたし、俺はそのまま少林の基礎練をした。

突き、蹴り、目打ち。
上受け、内受け、下受け、払受け。
上下の二連攻、内受突き。

うーん、どうしても左回し蹴りと左足刀蹴りで重心が崩れるな…
身体の硬さが恨めしい…
足のストレッチ、マジで日課にしよう。

うっすらかいた汗をシャワーで流して、さぁ朝ごはん、ってとこでチャンドラーが「ブーラン行こうぜ!」って誘ってくれた。

マジでチャンドラー好きすぎるなブーラン(笑)

「今日の朝ごはんは…一昨日と同じスープか。じゃあいいや。ブーランの方が健康にいいしね!」

間違いない。

混雑する入り口

石のアーチをくぐって入店

すでにほぼ満席近いブーランの二階席に陣取れた。

アイスラテと、シャンピニオンサンドイッチに卵追加したやつ。

フォカッチャサンド

サンドイッチうめええええええ!!!!

炒めたオニオンとマッシュルームのしっかりとしたコク。
チーズとトマトもあるから、食べ応えばっちし。

これは卵追加せんでも良かったくらいだ。

見事な半熟目玉焼きを崩して、焼きたての自家製パンのフォカッチャに染み込ませる。
寸分の隙もないウマミ。

78ペソに15ペソの卵追加だったかな?
約500円ってところだ。

日本なら軽く1500円はするであろうクオリティだから、超絶お得だと思う。

ま、まぁ宿の無料朝食と1個10ペソのタコスをランチに食べるのが本来バックパッカーとしては正しいのだろうが…

2階席からの空

店の中の観葉植物たち

強い旨味、青空、心地いい友人。
モスタルのニコとの日々を思い出させる。

 

チャンドラーは今日ついにコスタリカにいる彼女の元に向かい、
コスタリカ移住になる。

飛行機に乗って、空港から4時間タクシーに乗ってようやく着く、スピリチュアルなヒッピー達のコミュニティだ。

目に見えてニヤニヤしてて、心からワクワクしてるのが分かる(笑)
一月ぶりの彼女に会えるのと、新しい土地での生活が始まるの、多分どちらもあるんだろうね。

「なんでコスタリカに直接行かずオアハカに寄ったの?」

と聞くと、結構長く考えた末に笑いながら答えた。

「あー。説明すると長くなるよ?笑」

要約するとこうだ。

 

ジムでウェイトリフティングのトレーニングを始めた。

身体が作られたことで自信を手に入れた。
同時に格闘技も始める。

もともと家庭崩壊していて大変な環境だったことから、神頼みではなく自分で生活を支えなきゃならずクリスチャンの家系だったけど無神教になった。

友達のいとこの紹介で出会ったスピリチュアルな人から教えを得る。

瞑想をしてるときにスペインに行く啓示を受ける。

でもスペインは遠い。
自分のいとこがメキシコに旅に行くというので、それに着いていく。

その旅の最中に、彼女がコスタリカに作られたコミュニティへの移住を決める。
それに合流することになった。

な、なるほど…。
20歳ながら、なかなか濃い人生を送ってるなぁ。

サンドイッチを食べる

俺は昔からなぜか魔法ってものにやたら強い憧れがあった。

超自然的な現象を引き起こすことが可能であるかどうかが分からないのであれば、存在しないということを証明することだって不可能だ。

という理屈でその存在を信じつつ調べてきたけど、大学の卒論研究を通して、世界中の魔法伝承のほとんどに、現実的・科学的な裏付けがあることがわかってしまった。

また過去から現在に続く魔術的な行為が目的としているのは、精神的な充実であるか、単に非現実的な行為で神頼みをしているに過ぎないことも分かってしまった。
(全て一括りにはできないが)

つまり信仰や宗教の延長でしかなかった。

それが悪いことではないのだけど、魔法における「超自然的な事象を実現する」って行為にロマンを持っていた俺としては、やはりがっかりしてしまうことは避けられなかった。

 

そこから発展して俺は科学って分野で「不可能を可能とする」ことに興味をシフトしていっていた。

その先、というか並行して、「次元を超えた先に到達する」ってミッションが生まれて、そのアプローチの一端として、もしかしたら瞑想や幽体離脱といったスピリチュアルな霊的現象が次元を超えるということに繋がらないだろうか、という仮説が生じた。

そういった意味で、俺の今の「スピリチュアル」への興味は、一周回った結果になる。

もしかしたら、もともとスピリチュアルな世界に入っている人達は最初からそこを目的としているのかも知れないけど。

 

そういうわけで自分の中には、

・科学からのアプローチ
・スピリチュアルからのアプローチ

の二つが存在している。

科学へのアプローチは現実社会への貢献効果があるからお金を稼げるが、正直スピリチュアル方面からは金の匂いがしない。

自分の他のミッションを達成するためにはお金が必要なので、確実に稼げるという条件から、俺はプログラミングという科学分野での職を選んだ。

知識欲が原動力の俺には、世捨て人のようにただ自然に身を任せ心の平安を目的に生きていくことは出来ないや。

スピリチュアルへの想いは人それぞれで、その内実を大勢から尋ねていくことができれば、なんかしらのヒントが見つかるかな。

並ぶグラス

 

宿に戻って少しネットをし、汚れた靴下を屋上で洗った。

しばらくしたらもうチェックアウトの時間だ。

チャンドラーが昼ごはんのバナナオートミールのキヌアグラノーラ乗せを分けてくれた。
俺もリンゴをおすそ分け。

グラノーラ

同室の香港人のアブーも、チャンドラーと同じ時間帯の飛行機に乗る。
チャンドラーはコスタリカ、アブーはコロンビアのボゴタだ。

チャンドラーと強くハグし、アブーともがっちり握手して、また再会を誓った。

2人とも、良い旅をね!!

友人たちとの別れ

また会おう

俺もチェックアウト。
でもバスは夜21:00なので、それまでは宿でゆっくりするのだ。

 

近くのメルセー市場に買い物。
果物を買いに出かけたのだけど…

バケツ

バケツーー!!!!

ちょうど良さそうなの見つかったあああああああああああ!!!!
60ペソー!!

いかんなぁ!

いかんなぁああ!!!

勉強しなきゃいけないのにドラムにうつつを抜かすなんてけしからんなぁ!!!
(´Д` )

で、でも、またクレジットカードリミット来たときにさ、ホラ、稼げる手段があった方がイイじゃん?

買った果物とかも入れられるしさ…

ね…

(´Д` )

 

さープログラミング勉強しよっと。

あ、帰る前に市場でテハテ購入、10ペソ。
メキシコシティのレストランで飲んだやつよりさっぱりしてる。
カカオなどの粉が溶けた液体に、さらに粉をふりかけたやつ。

不思議な味だけど、割と好き。

テハテ

屋上のルーフトップでプログラミングの勉強を始めたけど、断続的に喫煙者がタバコ吸いに来ちゃう上に風向きが悪いので、途中で移動。

暗くなるまで勉強!
夕飯はアボカドとトマトのサンド。

 

レミーが宿になかなか戻ってこなくて待ってたけど、結局出発するまで現れなかった。
うう、チェス対戦しようって約束はまぁともかく、ちゃんとお別れできなかったのは残念だな(´Д` )
連絡を一報入れて外に出た。

 

コースケさんと同じバスなので2人でターミナルに移動した。
マイペースで、あまり自分から積極的に会話するってタイプじゃない様子。
でも話しかければ普通に会話もできる、いい人。

俺は特にすることないから荷物番をかって出た。

少ししてコースケさんも戻ってきた。

「結局安いからタコスだよね〜。うわ、めっちゃ指タコスの匂いする」

わかる(笑)

「俺コンタクトなんだけど、タコス食べた後だとすっごい目が染みるんだよ〜。石鹸とかでちゃんと洗ってても染みるんだよね〜。なんでだろ。左手じゃ出来ないしな」

じゃこれからタコスは左手で食べるしかないですね(笑)

 

時間通りにバスに乗車。

買っておいた509ペソのチケットを見せて、荷物預け。
特に荷物代はない。

持ち込み荷物は中身のチェックあり。

快適そうなバス。
隣の席も空いてる。

iPadで本読んでたらすぐ酔ってしまった…
うげえ!

吐く前に横になって寝てしまうことにした。
冷や汗と吐き気はやがて治った。

頭上のモニターで映画が流されてる。
眩しいしうるさい。

バスがめちゃめちゃ揺れる。

山道に入ったんだな。
カーブの旅に頭が窓にぶつかったり足が通路に飛び出る。

…寝れないな〜

 

映画2本目スタート。

まだやるんかーい。

…って、この曲は…?

 

グレイテスト・ショーマン!
グレイテスト・ショーマンは曲が最高なんだよな。

気持ち悪さも吹っ飛んで、音だけ楽しんでるうちにいつのまにか眠りに落ちていた。

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