2019年2月7日(木)
USA Las Vegas
アメリカ ラスベガスにて
肉体的に満足、
精神的に不満足。
下ネタ話とかじゃないですよ。
車中泊を終えて4日ぶりのベッドでしっかり寝られたことで身体の疲れは取れた。
しかし、
朝5時、下段の黒人の青年が怒った口調で話し始めたのがきっかけで目が覚めた。
ベッドから下を覗き見ると、向かいのベッドで寝ていたはずの野郎が床に突っ伏して寝ていた。
そいつがなぜ床に寝ているのか謎だけど、昨晩にはそいつのベッドの近くだけがゴミで散らかっていたのに、さらに汚染の範囲を広げている。
トイレに起きたであろう下の青年がそのアホに片付けてベッドに寝ろって苦言を呈している様子だった。
部屋中に充満するアルコールの嫌な臭い。
大学のときの山小屋(部室)の、飲み会の翌日の匂いがする。
かすかにマリファナの匂いもする。
部屋で吸ったとかじゃなくて、多分喫煙者がこの部屋にいるのだろう。
2人のバトルが落ち着いたと思いきや、その下の青年が普通の声の音量で電話を始めた。
外でやれよもう…
長電話が終わったらそいつは外に出て行った。
で、10分ほどしたら今度は酷いタバコの臭いを携えて戻ってきやがった。
臭すぎる…
等身大のタバコの吸い殻がベッドの下で寝ているようだ…
極め付けに、
「おいおいなんでエアコンの温度が下がってるんだ!部屋は暖かくしとかなきゃいけないんだ。」
とか言ってエアコンの設定温度を上げたもんだから、
再稼働してグオオオオオオンンン!とデカいノイズを立て始めた。
寝てられるかこんなとこ!
昨晩寝たのが遅かったせいで寝不足だけど、さっさと着替えて部屋を出た。
キッチンは早い時間から開いてるみたいで、すでにパンケーキを焼いてる人もいた。
俺もパンケーキ。
グレスフェッドバターとアボカド、あとクリームチーズの残りといっしょに。
「おはようございます。早いですね!」
食べ終えてしばらくしたらケント君がやってきた。
部屋がひどくてとてもいらんないよ〜と今朝の様子を話した。
「エアコンの機械がうるさいのは僕の部屋も同じでしたよ」とのこと。
やっぱ古いホステルなんだなぁ。
パンケーキを焼いて席に戻ってきたケント君のお皿を見て吹き出してしまった。
「ここだとやっぱり難しいですね、パンケーキ焼くの」
な、なんだろう、あの市販のケーキスポンジをボロボロに揉み砕いたような不思議な料理は…
食べたら、食感は違うけど味は大体同じ。
そりゃそうですよね。
あそうだ、グラスフェッドバター持ってるんだし少し分けてあげよう!
と、トイレに行ってる時に思いついて席に戻ったらケント君はもうほとんど食べ終えてしまっていた。
遅かった!(´Д` )
一口程度残ってたからバターをちょっと味見してもらった。
「見た目からして違いますね!」
多分ギーだからだね!
バターだともっと固形で、ツヤっとしてて白っぽい。
ギーは見た目は明るい黄色のボソついたペーストっぽく見えるかも。
味は…
「…」
ノーコメントのようです。
無塩だから味しないよね笑
ケント君は青学に通う、スポーツマンな大学生。
勉強は苦手と言うけど、その優しいスマイルと程よいスタイルと、
サッカーの腕と海外経験があれば問題ないっつーかハイスペックだなオイちくしょう!!
「グランドキャニオン寒いですよねー絶対…」
はっ!
そうだ!
ロンドンでハリーポッターの高いマフラーを買った。
俺のこのマフラーを貸してあげるかわりに日本に持って帰ってもらえたら、
これから残暑の南米・東南アジア旅でクチャクチャにせずに済むかもしれない…!
と思いついて提案してみた。
けど、
「いや、僕機内持ち込みするような小さいカバンしかないんでスペース全然ないです…」
とお断りされました。
あ、そうですよね。
クダラんこと言って失礼しました。
「あ!そういえば使ってない旅行用の圧縮袋ありますけど、使いますか?100均の安い奴ですけど」
なにーっ!
後から持ってきてくれたやつはサイズもぴったり。
なんてデキるやつなんだ(´Д` )
俺が情けないわ(´Д` )
ケント君は今日はラスベガスのカジノを見て回って、
夜にシルクドソレイユ見て、
深夜発のグランドキャニオンのツアーに参加する。
早めにチェックアウトするケント君と握手して見送った。
「またフェイスブックで!」
「良い旅をねー!」
楽しく話せて嬉しかったよー(^_^)ノ
ネットに集中してるうちに俺もチェックアウトの時間になった。
受付のところで昨晩楽しく話したメキシコ人のジャディーラとも会った。
「グアダラハラに行くなら、ホステルのオスペダルテがおすすめよ!
ここみたいな感じで安いし居心地がいいから。
オススメの観光スポット?
オールドタウンとか、テキーラの発祥の地かしらね。
トナラってエリアが良いわよ。」
貴重な情報、ありがとう!
「コーヒー飲む?
あら、もう行っちゃうのね。
それじゃあ、ほんとに気をつけてね!
素晴らしい旅になることを祈ってるから!
フェイスブックの素敵な投稿を楽しみにしてる!」
エディンバラで会ったエミリー達といいジャディーラといい、
この優しい、人なつこい笑顔と明るい性格。
もうこの時点でメキシコ絶対楽しいに決まってる!
彼女とハグをしてホステルのドアを押し開けた。
すぐ近くのカフェ、パブリックアスに再びやってきた。
(公式Web) Public US
カプチーノ4ドルに1ドルのチップ追加。
ココはマジで高級ホテル(使ったことないけど)みたいな接客だから、チップ無しを選べないわ。
何か昼ごはん食べたかったけど、全て高い。
初日に贅沢しちゃったし我慢我慢。
いやぁ、マジでラスベガス、全てが高かったなぁ。
お金持ちやギャンブルで買った人達がお金を落とすように出来てるんだろう。
メインであるストリップ通りとここダウンタウンから外れてしまえば、充分安い普通のお店がある。
けど、観光地エリアは全ての店が金持ち向け。
まぁ、立派なレストランもバーもショーも、
もちろんブランド店もバックパッカーには関係ないものだから構わんけどね。
中南米楽しみすぎる!
バスを乗り継いで、まっすぐラスベガス空港に向かった。
昨日の24時間バスチケットがまだ有効なうちにバスに乗ったのだけど、
乗り継ぎが一度入ってしまい、しかもバスが遅れた関係で、
後のやつはチケットの有効時間を過ぎてしまった。
2分だけ。
もったいない!(´Д` )
幸い乗り継ぎエリアからのバスは観光用のバスじゃなかったので住民価格で買えた。
1回券2ドル。
空港の第1ターミナルに入って、適当なところに電源のある席を見つけた。
充電しながら日記書いたり調べもの。
明日の昼まで耐久戦!
といっても空港泊ってかなり快適なんだよな。
バス泊や野宿よりかなりラク。
さすがラスベガスの空港、スロットマシンがこんなとこにもある。
絶対ホテルとかより当たりが少ないだろうな。
リッチそうなおじさまおばさまが横のベンチに座っては立ち去っていく。
あの人は買ったのかな。負けたのかな。
あっちの人は楽しんだのかな。
毎日何百人もの人が訪れては金と欲望にダイブして束の間のパラダイスを楽しむ街。
なぜか俺には全てが現実離れして見えて、薄っぺらいゲームセンターのようにしか思えない。
俺は夢を失ってしまったのか?
いや、そんな事はない。
俺には俺の欲望、野望、希望がある。
ロサンゼルスにはそれがなかった。
それだけさ。
横ではキラキラとした光と音を上げながらスロットが回転し続けていた。
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